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就活心理学講座 - あなたの心を解き放つ - 自己分析編第1話:性格心理学 - あなたの個性を見つける

ストーリー

桜が満開の4月。都内の私立大学に通う美咲は、いよいよ就活が本格的に始まることに、期待と不安を胸に抱えていました。
周りの友達は、有名企業の説明会に足を運んだり、OB訪問をしたりと、精力的に活動しています。

「私も早く始めないと…」

そう思いながらも、美咲はなかなか行動に移せずにいました。
というのも、美咲には、自分の強みがわからないという悩みがあったのです。

「自己PRで、自分のどんなところをアピールすればいいんだろう…」

「面接で、自分のことをうまく伝えられる自信がない…」


そんなモヤモヤを抱えながら、美咲は大学のキャリアセンターを訪れました。
そこで、キャリアカウンセラーの山田さんから勧められたのが、性格心理学に基づいた自己分析でした。

「美咲さんは、自分の性格をきちんと理解していますか?」

山田さんの問いかけに、美咲はドキッとしました。

「えっと…明るい性格だと思います…」

そう答えるのが精一杯でした。

「確かに、美咲さんはいつも笑顔で、周りの人を明るくしてくれる存在ですね。でも、それだけではないはずです。もっと深く、自分自身を知ってみませんか?」

山田さんの言葉に後押しされ、美咲はエニアグラムという性格分類ツールを試してみることにしました。
エニアグラムでは、人間の性格を9つのタイプに分類します。
それぞれのタイプには、特徴的な思考パターンや行動パターン、強みと弱みなどが詳しく定義されています。

美咲は、いくつかの質問に答えていくうちに、自分がタイプ2:献身的で思いやりのある人に当てはまることがわかりました。
タイプ2の人は、人との繋がりを大切にし、周りの人の役に立ちたいという気持ちが強い傾向があります。
また、共感力が高く、温かい雰囲気を持っているため、周囲から頼りにされることも多いようです。
一方で、自分の気持ちを後回しにしがちで、無理をしてしまう傾向もあるようです。

「なるほど…確かに、私は人の役に立つことが好きだし、頼られると断れないタイプかも…」

美咲は、エニアグラムの結果に納得しました。
さらに、山田さんからストレングス・ファインダーという才能診断ツールも紹介されました。
ストレングス・ファインダーは、34の才能テーマから、あなたの上位5つの強みを診断することができます。

ストレングスファインダー2.0イメージ図

美咲は、診断の結果、
・共感性
・ポジティブ
・包含
・調和性
・コミュニケーション

が自分の強みであることがわかりました。

「これらの強みを活かせる仕事って、どんな仕事だろう…?」
美咲は、ワクワクしながら、将来のキャリアについて考え始めました。

エニアグラムについて

エニアグラムの9つのタイプ

1. 改革者(The Reformer / 完璧主義者)
•原則や正義を重視し、完璧を目指すタイプ。倫理的で理想を追求するが、批判的になることも。

2. 助ける人(The Helper / 献身家)
•他人を助けることに喜びを感じるタイプ。親切で思いやりがあるが、承認を求めることも。

3. 達成者(The Achiever / 成功者)
•目標達成や成功を追求するタイプ。実務的で自信にあふれるが、過度に競争的になることも。

4. 個性派(The Individualist / 芸術家)
•自分らしさを大切にするタイプ。感情が豊かで創造的だが、時に自己中心的になることも。

5. 調べる人(The Investigator / 観察者)
•知識を深めることを好むタイプ。知的で洞察力があるが、感情表現が苦手なことも。

6. 忠実な人(The Loyalist / 守護者)
•安全や安定を求めるタイプ。責任感が強く信頼できるが、不安を抱えやすい。

7. 楽天家(The Enthusiast / 熱中者)
•楽しみや新しい経験を求めるタイプ。楽観的でエネルギッシュだが、落ち着きに欠けることも。

8. 挑戦者(The Challenger / 指導者)
•自信に満ち、力強いタイプ。決断力がありリーダーシップを発揮するが、支配的になることも。

9. 平和をもたらす人(The Peacemaker / 調停者)
•調和を重視し、争いを避けるタイプ。穏やかで協力的だが、怠惰になることも。

エニアグラムの特徴

•自己成長: エニアグラムは単なる性格分類ではなく、自分の長所や課題を理解し成長するためのツールです。
•相互理解: 他人のタイプを理解することで、コミュニケーションがスムーズになります。
•動機に注目: 行動ではなく、その背後にある「動機」に焦点を当てるため、より深い自己理解が可能です。

エニアグラムの活用例


•自己分析や自己改善
自分のタイプを知ることで、課題や成長ポイントを明確にできます。

•対人関係の改善

家族や同僚のタイプを知ることで、より良い関係を築けます。

•チームビルディング

職場などでエニアグラムを用いると、各メンバーの特性を活かした役割分担が可能になります。

興味があれば、オンライン診断やエニアグラムに関する書籍を参考にして、自分のタイプを探ってみるのも良いでしょう。

エニアグラムイメージ図


まとめ

性格心理学に基づいた自己分析を行うことで、自分の個性や強み、弱みを理解することができます。
そして、その理解を活かすことで、効果的な自己PRや面接対策を行うことができます。
美咲のように、自分自身を深く理解し、自信を持って就活に臨みましょう!

参考文献

・坪田信貴『人間は9タイプ』(PHP研究所, 2018)

・トム・ラス『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版: ストレングス・ファインダー2.0』(日本経済新聞出版, 2023)

次回予告

第2話では、「価値観心理学 - あなたの価値観を明確にする」について解説します。
お楽しみに!

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