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自分と繋がる、世界と繋がる:ローゼンバーグのNVCでより良い人間関係を築く
私たちは日々、様々な人とコミュニケーションを取っています。
家族、友人、恋人、職場の同僚。
しかしコミュニケーションがうまくいかず、誤解が生じたり、諍いが起こったりすることも少なくありません。
「なんで私の気持ちを分かってくれないの?」
「どうしていつもそうやって攻撃的な言い方をするんだろう?」
そんな悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
今回はより良いコミュニケーションを築くための方法として、「ローゼンバーグのNVC(非暴力コミュニケーション)」をご紹介します。
ストーリー
Gさんは中学生の息子とのコミュニケーションに悩んでいました。
「最近、反抗期なのか、何を言っても反発される…」
「ちゃんと話を聞いてほしいのに、いつも口論になってしまう…」
そんなGさんはNVCのワークショップに参加することにしました。
そこでGさんは自分の気持ちを素直に伝え、相手の気持ちに寄り添うコミュニケーション方法を学びました。
そして息子との会話でNVCを実践してみたところ以前よりも穏やかに話し合えるようになったのです。
GさんのようにNVCは親子関係だけでなく、様々な人間関係においてコミュニケーションを円滑にする効果が期待できます。
解説
ローゼンバーグのNVC(非暴力コミュニケーション)とは?
NVCはアメリカの心理学者マーシャル・ローゼンバーグが提唱したコミュニケーション手法です。
NVCは「暴力的なコミュニケーション」の反対語として「非暴力コミュニケーション」と呼ばれています。
ここでいう「暴力」とは相手を傷つけたり、支配したりするようなコミュニケーションを指します。
NVCは暴力的なコミュニケーションを避け、お互いのニーズを尊重しながら共感に基づいたコミュニケーションを築くことを目的としています。
NVCでは以下の4つの要素を意識することが重要です。
・観察: 評価や判断を交えずに状況を客観的に
観察する。
例:「あなたはいつも遅刻する」ではなく「今日
は会議に10分遅刻しましたね」
・感情: 自分の感情を明確に認識し表現する。
例:「悲しい」「イライラする」「不安だ」
・ニーズ: 感情の根底にある needs (欲求)を理解
する。
例:「大切にされたい」「理解されたい」「協力し
たい」
・リクエスト: 相手に再考を促す行動を依頼する。
例:「明日の朝8時に、もう一度この件について
話し合いたいのですが、いかがでしょうか?」
Gさんの場合、息子に対して
「なんでいつも反抗するの?」
と責めるのではなく
「宿題が終わっていないのにゲームをしているのを見て、私は不安に感じている。なぜなら、あなたが勉強についていけなくなることを心配しているから。だから、まずは宿題を終わらせてほしいの」
と伝えることで息子との相互理解を深めることができたのです。
エピローグ
GさんはNVCを実践することで息子との関係を改善することができました。
「以前は、息子と話すのが苦痛だったけど、今は、心を通わせることができるようになった」
GさんはNVCを通して、息子との関係性だけで無く、自分自身の内面と向き合うこともできたのです。
まとめ
NVCは単なるコミュニケーションテクニックではなく、共感と自己認識を育むための強力なツールです。
NVCを学ぶことで私たちは自分自身の感情と ニーズを理解し、相手に心を込めて伝えることができるようになります。
そして相手を尊重し共感に基づいたコミュニケーションを築くことで、より良い人間関係を築き、より平和な世界を実現することができるでしょう。
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