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銭湯のおっちゃん・銭湯 de 大阪弁講座?! ~ホンマもんの大阪弁教えたるで~!


エピソード

「そーいえば、店主よ。最近、テレビで大阪弁講座みたいなん、よう見かけるようになったなぁ。」
湯上りの一杯をぐびっと飲み干しながら、おっちゃんはテレビの方をチラリと見た。画面には、いかにもなコテコテの大阪弁を話すタレントが映っている。

「ああ、〇〇TVのやつやろ? あれ、ちょっと大げさやねん。ホンマもんの大阪弁とは、ちょっとちゃうねん。」
店主は、少し呆れたように言った。

「せやろ。わしら生粋の大阪人からしたら、あれはコスプレみたいなもんやで。誇張しすぎやっちゅーねん」
おっちゃんは、大きく頷いた。

ちょうどその時、二人の会話に聞き耳を立てている男がいた。憩いの場の端っこで、静かに湯上がりにお茶を飲んでいた、サラリーマン風の男だ。

「あの…、お二人とも、地元の方ですか?」
男が、恐る恐る話しかけてきた。

「おっ!せやで、兄ちゃんはどっから来たん?」
おっちゃんは、興味津々に尋ねた。

「東京から、出張で来たんです。大阪弁、覚えたいなぁと思って…。」


「ほーっ東京の人か! せやからか、ちょっと上品にみえたわ、ほな、ちょうどええわ。ホンマもんの大阪弁、教えたろか!」
おっちゃんは、目を輝かせた。

「ええ、ぜひお願いします!」
男は、目を輝かせた。
こうして、銭湯の湯船で、即席大阪弁講座が始まった。

1.イントネーション

「まず、大阪弁のイントネーションは、東京弁とは全然ちゃうねん。」
おっちゃんは、身振り手振りで説明を始める。

「例えば、『ありがとう』は、東京弁やったら、『ありがとう↑』って感じで、語尾が上がるやろ? けど、大阪弁やったら、『ありがとう↓』って感じで、語尾が下がるんや。」

「へぇ~、そうなんですね。意識したことなかったです。」

「せやろ。イントネーション一つで、大阪弁っぽくなるんや。」

2. 語尾

「大阪弁は、語尾も独特やねん。」
店主が、説明を引き継ぐ。
「例えば、『~や』、『~ねん』、『~やろ』、『~へん』、『~やないか』…。」

「へぇ~、色々あるんですね。でも、使い分けが難しそうです。」

「最初は、戸惑うかもしらんけど、慣れたら簡単やで。とにかく、語尾に『~や』を付けとけば、何とかなる!」

おっちゃんは、豪快に笑った。

3. 代表的な大阪弁

「ほな、代表的な大阪弁を、いくつか教えたるわ。」
おっちゃんは、張り切って説明を始めた。
●「あかん」:ダメ
●「ほんま」:本当
●「ちゃう」:違う
●「おおきに」:ありがとう
●「なんでやねん」:(関東弁での変換が思いつか ない、しいていうなら、どうして?かな)
●「めっちゃ」:とても、すごく
●「アホ」:馬鹿
●「ぼちぼち」:ゆっくり
●「知らんけど」:知らないけど

「へぇ~、面白いですね! 『なんでやねん』とか、『知らんけど』とか、よく聞きます。」

「せやろ? 大阪弁は、ユーモアがあって、親しみやすいんや。」

4. 大阪弁あるある

「大阪弁には、独特の言い回しもあるんやで。」
店主が、説明を加える。
「~やん」:~だよね
●「~ってか」「〜ちゅーか」:~というか
●「~やんけ」:~じゃないか
●「~ちゃうか」:~ではないか
●「~やで」:~だよ


「へぇ~、『~やんけ』とか、『~ちゃうか』とか、ちょっと攻撃的な感じですね。」

「せやな。大阪の人間は、ストレートにもの言うやつが多いからな。関西人以外が聞いたらちょっときつう感じるかも知れへんわな」

5. 誇張された大阪弁

「テレビで言うてる大阪弁講座は、ちょっと誇張しすぎてるんや。」

おっちゃんは、少し不満そうに言った。

「せやねん。あんなコテコテの大阪弁を話す人は、実際には、少ないで。」

店主も、同意した。

「大阪弁は、もっと自然で、温かみのある言葉やからな。」

6. 大阪弁実践

「ほな、兄ちゃん、ちょっと練習してみよか。」
おっちゃんは、男に促した。

「えーっと…、『おおきに』は、どう言えばいいんですか?」

「『おおきに↓』って感じで、語尾を下げるんやで。」

「おおきに↓ …あ、なんか、難しいですね。」

「大丈夫や! 慣れれば、簡単や!」

7. 大阪弁マスターへの道

「大阪弁をマスターするには、実際に大阪の人と話すのが一番ええんやで。」
店主が、アドバイスを送る。

「せやな。大阪弁は、生の会話の中で学習するのが一番や!」

おっちゃんは、力強く言った。

「はい! 頑張ります!」

男は、目を輝かせた。

「兄ちゃん、大阪弁、マスターしたら、また銭湯に来いよ!」
おっちゃんは、笑顔で男を見送った。
…後日、男は、流暢な大阪弁を話すビジネスマンになっていたとか、いなかったとか…。

【巻末資料】

大阪弁辞典 ~これさえ覚えれば、あんたも大阪人?!~
銭湯で教わった大阪弁、まだまだいっぱいあるんやで!
あ行
●あかん: ダメ
●あほ: 馬鹿。親しい間柄では、軽い冗談のような感じで使われることも。
●あらへん: ない
●いけてる: 良い、かっこいい
●ええ: 良い
●おおきに: ありがとう
●おもろい: 面白い
●かまへん: かまわない
か行
●かんにん: 我慢して
●きしょい: 気持ち悪い
●ごっつ: とても・すごい
さ行
●しゃあない: しょうがない
●ちゃう: 違う
●知らんけど: 知らないけど(責任逃れの意味を含むことも)
●すんまへん・かんにん: すみません
た行
●だぼ: バカ
●どない: どう
●どないやねん: どうしたんだ
な行
●なんでやねん: どうしてだよ
●なんぼ: いくら
は行
●はよ: 早く
●べっぴんさん: 美人
●ぼちぼち: ゆっくり、まあまあ
●ほんま: 本当
ま行
●まいど: こんにちは、どうも
●めっちゃ: とても
●もうかりまっか(死語): 儲かっていますか?(挨拶)
や行
●やらしい: みっともない
●ようけ: たくさん
語尾
●~や: ~だ
●~ねん: ~なんだ
●~やろ: ~だろう
●~へん: ~ない
●~やないか: ~じゃないか
●~やん: ~だよね
●~ってか: ~というか
●〜やんけ: ~じゃないか
●~ちゃうか: ~ではないか
●~やで: ~だよ

注釈

●大阪弁は、イントネーションや語尾、言い回しなどが独特で、地域や世代によっても微妙に異なります。
●上記以外にも、たくさんの大阪弁があります。
●大阪弁を話すときは、相手の状況や関係性を考慮して、使うようにしましょう。
さあ、この大阪弁辞典を参考に、
あんたも大阪弁マスターを目指して、
がんばりぃや!

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