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ファッションの新トレンド
column vol.184
パリコレで日系モデルが大躍進しています。パリ・ファッション・ウイークでは、主要なビッグメゾンのランウェイをアジア勢が彩りました。
〈TOKION / 2021年1月11日〉
中でも注目株が日本人の母とフランス人の父を持つモデルの美佳さん。
2020年春夏のデビューシーズンでは、モデル活動開始から約2ヵ月というキャリアで「プラダ」「シャネル」「ルイ・ヴィトン」「サンローラン」などビッグメゾンを中心にミラノとパリ合わせて計10ブランドのランウェイを歩きました。
現在も「エルメス」「ヴェルサーチ」「サンローラン」の広告に起用されるなど、活躍は続いています。
変わる「美の基準」
美佳さんは社会問題意識も高く、「VOGUE JAPAN Women of the Year 2019」でも、このように語っています。
「今年一年世界中を旅した経験から学んだことは、健康的な食生活と適度な運動で丈夫な身体作りの必要性」
以前からモデルの過度なダイエットが問題視されていましたが、美佳さんはさり気なく「健康で丈夫な身体」の重要性を世界に発信しました。
最新の2021年春夏コレクションで新星として話題となった樋口可弥子さんは、その華々しい活躍とは裏腹に、過食症に悩まされていた過去を持つそうです。
さらには、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、うつとも診断。
“痩身=モデル”という常識の檻に苦しみ、痩せねばと思うほど、逆に食べてしまうようになったそうです。
先ほどの美佳さんのメッセージが如何に重要な意味を持つかが分かります。
そんな中、「バーバリー」のキャスティング・ディレクター、パトリツィア・ピロッティさんの言葉が、これからの未来を映し出しています。
「一貫してモデルに求められる重要条件は、各々の”個性”。ファッション業界は今、“個性”という美しさの新たな一面を提示し始めているし、これが長く続くことを願う」
一律的な美を求める時代から、多様な美の時代への転換です。
2021年の色はイエロー × グレー!
「PANTONE」が毎年12月に発表する「カラー・オブ・ザ・イヤー」。2021年は、「アルティメット・グレイ」と「イルミネイティング・イエロー」の2色が選ばれました。
〈VOGUE / 2020月12月25日〉
〈Photo: Courtesy of Pantone〉
「アルティメット・グレー」は力強さと回復力を表しているそうです。石など数百万年も存在し続けてきた色であり、「常に頼れて、支えてくれる象徴」となる色です。
「イルミネーティング・イエロー」は、太陽の色。まさに、ポジティブカラーです。
2色を合わせることで、ポジティブな心を持って力強く回復していく。そんな2021年にしていければ良いですね。
ラグジュアリー × 日本のアニメ
「グッチ」と「ドラえもん」のコラボレーションコレクション「DORAEMON X GUCCI」の発売を記念した特別付録が、小学館のファッション誌「CanCam」「Oggi」「Precious」の3月号に同梱されるそうです。
〈ファッションスナップドットコム / 2021年1月15日〉
「DORAEMON X GUCCI」自体は1月20日に発売。グッチを象徴するGGパターンにドラえもんのイラストを組み合わせたアイテムが勢揃い。全国のグッチショップや公式オンラインストアで取り扱います。
伊勢丹新宿店と阪急うめだ本店では、今回のコラボコレクションをテーマにした期間限定ショップ「Gucci Pin」を発売日に合わせて展開。
グッチ渋谷パルコでコレクションの誕生を記念したインスタレーションを展示するほか、グッチ青山や銀座、新宿、名古屋ではドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」が再現されるそうです。
ちなみに、「ロエベ」も『となりのトトロ』と協同したことが先日、朝日新聞で紹介されていました。
トトロに出てくるキャラクターや自然豊かな風景を、バッグや財布、セーターやTシャツなどに落とし込んだアイテムが販売されているそうです。
日本のアニメが世界的に注目されていることが窺えます。
「SNS疲れ」がこれからのクール?
世界を席巻しているインスタグラムですが、「ボッテガ・ヴェネタ」の公式インスタグラムやツイッター、フェイスブックのアカウントが突如閉鎖され、話題になりました。
〈ファッションスナップドットコム / 2021年1月6日〉
ソーシャルメディアは多くのブランドにとって重要なPRツールであり、主要ラグジュアリーブランドがアカウントを閉鎖するのは極めて異例。
2018年にクリエイティブ・ディレクター ダニエル・リーが加入し、注目が集まっているだけに、予算をかけてSNS運用をせずとも、アイテムを愛用するインフルエンサーや業界人、取り扱いショップが十分にプロモートしてくれることへの余裕とも受け取られています。
必死さを感じさせないLow Key(控えめ)なスタンスは、最新コレクション「SALON 01」の発表でも見られ、ロンドンの劇場を使って大掛かりに行なったにも関わらず、カニエ・ウェストなど少数のゲストだけに披露。
オンラインでの公開やSNS投稿、メディア報道は行われず、内容が公になったのは約2ヶ月後でした。
記事ではこの「非公開性」こそラグジュアリーだ、と語っておりますが、この余裕が同ブランドのステータスと注目を高めるのかもしれません。
確かに、「余裕がある人はモテる」。そんな感じなのでしょうか?