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優秀な「リーダー」の真髄

column vol.480

ライフハッカーを見ていたら、【部下に信頼される「優れたリーダー」の条件】という記事に思わず目が奪われました。

〈lifehacker / 2021年11月15日〉

リーダーは本当に難しい…。そう思うのは私だけではないはずで、良きリーダーの真髄には触れておきたいものです。

まず、記事の中で前提とされている優秀なリーダーの資質

自分が何を知らないのか知ることに長けている

ことです。

この言葉は、とある偉人の名言によって、より輪郭を帯びてきます。

「謙虚さ」が情報を集める

数々の最高傑作を世に送り出したイギリスの偉大な劇作家・詩人ウィリアム・シェイクスピアは、このような名言を残しています。

「愚か者は自分が賢いと思っているが、賢い人は自分が愚か者であることを知っている」

つまり、優れたリーダーになるためには「多大なる謙虚さ」が必須になります。

もちろん、謙虚さが大切なことは誰もが知っていると思います。

では、なぜ大切なのかというと、その1つに情報が集まることがあげられます。

リーダーの重要な役割に意思決定があります。それには、なるべく多くの情報を集めて判断することが重要になります。

カッコつけて知ったかぶりしていると、肝心要の情報が集まらない…。

分からないことを分からないと言える。その素直さが周りから情報を集め、さらには支えたいという仲間の気持ちを高めます。

多くの歴史学者が理想のリーダーとする、カルタゴの英雄ハンニバルは、周りの仲間から常に「私がいないと、この人はダメだ」と思われていた(思わせていた?)そうです。

「リーダーを支えなきゃ」という気持ちが主体的で能動的な考えや行動に繋がっていく。

やはり、みんなが支えたくなる人であることはリーダーとして重要であり、それを叶えるには「謙虚」「感謝」だと感じています。

トップ5%リーダーは自分を「凡人」と思う

リーダーが謙虚であることの大切さは、最近話題のリーダー本『AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣』の著者、越川慎司さんと、『課長2.0』の著者、前田鎌利さんの対談からも見えてきます。

〈DIAMOND online / 2021年11月13日〉

「『自分は平凡』と思う人ほど、優れたマネジメントを行う」

お二人の話から、優れたリーダーは「自分のダメな部分」をちゃんと受けて入れています。

私の周りもそうですが、自分よりも優秀な人は五万といます。

しかし、リーダーが周りより優秀である必要はありません。なぜなら、リーダーは周りの能力を最大限活かし、チームとしての成果をあげる人だからです。

ちなみに、リーダー中のリーダーであるトップ5%リーダーの基本姿勢がプレイヤーとしての「優秀さを自ら手放す」ことにあるそうです。

周りよりも優秀であることを求めるのではなく、それよりも人を活かせる力を磨くことの方が重要です。

これは話上手よりも聞き上手の方が好かれるというのと同じでしょう。

「自分はこのリーダーから信頼され、必要とされている」

この想いが日々の仕事のモチベーションに繋がります。

周りの仲間の特性に対して本人以上に把握するぐらいの意識があれば、必ずやリーダーとしての力は発揮され、周りからの信頼を集めることができると信じています。

優秀なリーダーは「フラット」である

そして、謙虚さと周りを活かす意識とともに肝要なのが「公平性」でしょう。

20万部超の大ヒットを記録し、2021年上半期、最も売れたリーダーシップ本である『リーダーの仮面』では、リーダーの仕事とは「ルールをつくる」ことにあると指摘しています。

〈Forbes JAPAN / 2021年11月11日〉

「ルール」と聞くと、とてもお堅い感じがしてしまいますが、実はルールがあることは多様性を認めることに繋がるからです。

みんな違う価値観考え感性があっても良い。でも、みんなバラバラだからこそ落とし所をつくる。本来、ルールとは多様な人々が集まっても上手くやっていけるようにするためものだと思っています。

ただ、運営する側が自分の都合の良いように(楽に)管理しようとしてルールを利用するから、ルール=足枷という認識が広がってしまうのでしょう。

という前提のもと、リーダーは客観的にメンバーのルール(落とし所)をつくる。そして、それを誰よりも守ることが大切です。

よく、とても優秀で成果を出しているけれど、遅刻してしまう人がいます。このようなシチュエーションの時、評価の際、結構揉める会社はあるのではないでしょうか。

(この場合、迷惑をかかているのは社内の人間だけということを前提とします)

中には「遅刻しちゃうくらい自由なヤツだからこそ、常識の枠に囚われず、あれだけの成果が出すことができるんだよ」と言う人もいます。

でも、大抵の会社のルールは遅刻はダメということになっています。

その理由を紐解くと、周りの個人的なストレスなどは置いておいて、単純に組織(会社)とはメンバーの総和で成果を生み出す場所であるということが前提にあります。

遅刻している人が成果をあげている一方、その人のフォローしている人のパフォーマンスや生産性が落ちてしまうのは、組織としてはマイナスになりますね。

また、良きリーダーは周りを最大限に活かしてチームで成果をあげる人ということでしたね。

周りから最大限活かされているのに、当の本人は自分の力で成果をあげていると思っている人が、果たして良きリーダーになれるのか…?(汗)

プレイヤーとして成果を出しているのに、なかなか要職につけない人がよく話題になりますが、その一旦がここから垣間見えてきますね…。

もちろん、遅刻しても組織の成果が生み出せる方策があれば、それをルールにすれば良いと思います。

ルールの良し悪しに目を向けるのではなく、何よりも大切なことは、人は人それぞれ一人一人考え方が違うということを理解することです。

良かれと思って行ったことが、かえって相手を傷つけてしまうことだって往々にしてあります。

それぐらい人間関係というものは難しい…。だからこそ、なるべく公平さを担保する環境づくりをリーダーが先頭に立って行う必要があるのです。

リーダーはただひたすら仲間のことを考え多様性の均衡を保ち常に落とし所を見直していく

それは、考えれば考えるほど大変なことで、謙虚にただひたむきに組織全体の利益を考え続ける人が優秀なリーダーであるということが身に染みて分かりますね。

簡単なことではありませんが…、一歩一歩成長していきたいと思う今日この頃です。

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