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伸び悩みを無くす「アンラーン」

column vol.547

今朝、メルマガ以外は、ほぼ届かないケータイのメールボックスを覗いてみると、想像もしないような驚きのお便りが届いていました。

なんと、日頃、私も含め当社が大変お世話になっている方から「note見てますよ」と言っていただけたのです。

その方のnoteネームはちびこさん。

仕事の話も、プライベートの話も、とても心惹かれる記事を上げていらっしゃったので、フォローさせていただいておりました。

正直、照れくさくって、私はnoteをやっていることをほとんど周りには話しおらず、当社の社員ですら知っている人はごくごく僅かです。

そんな中、お世話になっている方にお声がけいただけたことに感激いたしました。

思い返せば、10年前の私が、こんな日が来ることを想像できたはずもありません。

今から10年前の私は、まさに混迷期に差し掛かっていました。伸び悩みを痛感する日々。その後、5年間は仕事の上で迷子になりました。

…すみません、本当は本日のテーマである「アンラーン」について早く語りたいのですが、その前に少しだけ自己解放させてくださいませ。

35歳ピーク説をモロに感じた10年前

10年前の2012年35歳の私は間違いなく成長の頭打ちを感じていました。

中途入社して今の会社に入ったのが25歳

10年間は、ただただ突っ走っていたのですが、ちょうど大きな案件を乗り越えたばかりで、いささかやり尽くした感を感じていました。

これ以上今の会社で自分が成長できるとは思えない。

毎日、その言葉が頭の中で反芻していました。

よく、現場仕事は35歳ピーク説であると真しやかに言われていますが、それを私は見事に体現していました(笑)

マーケターとしてそれなりにやれるようにはなったけど、次の目標は社長しかなく、その存在は遥遠く背中すら見えない

才能溢れる社長に追いつけるどころか、近づく手立てすら考えられない中、10年前の私は社長とは違う土俵で戦うを決め、社長がそこまで精通しておらず、自分が得意である分野で活路を見出そうとしました。

それがスポーツ分野です。

昔から大好きだったスポーツのマーケティングに踏み込めれば

実力+好きなこと=もっと活躍できる ​

という方程式で、今の自分をブレイクスルーできると信じていたのです。

そこで、当時は繋がりがなかったスポーツ分野に踏み込めるようにさまざまな努力を始めました。

ランニングを通してラン仲間をつくり、仕事を広げたり

運動指導の資格も取りスポーツ分野に詳しいマーケターとして活躍できることを求めたのです。

しかし、そうは上手くいきません…。

多少は仕事になるものの、マーケターとして今までと何か変わるわけでもありませんでした

そりゃそうです、マーケターとしての成長に努めていないのに、好きをプラスしただけでは、さほど変わるはずはありません

今考えると、至極当然なのですが、その時の自分は分かっていませんでした、、、(汗)

そんな日々が5年間続き、社長の期待には背くは、同僚には「こいつ何をやりたいんだ?」と迷惑をかけてしまいました…。

そんなこんなで40歳になった時、自分を見つめ直したきっかけで、才能では社長には敵わないけど、社長と同じ努力をしたら少なくても今の自分からは脱皮できるかもと思い、ようやく原点回帰するようになったのです。

「アンラーン」がキャリアの中には必要

社長が行なってきた努力に興味を持ち始めてからというもの、何となく普段の私の言動から社長にその想いを感じてもらえたのか、その後、社長案件に加えてもらえることが多くなり、それから程なくして副社長にしてもらいました。

そこから今の自分に繋がっています。まだまだ未熟ではありますが、少なくても日々成長の実感を得ることができ、何よりキャリアに迷いが無くなりました

本来なら、迷走期の5年が無い方がスマートなのでしょうが、今考えると、それがあったから、今の自分になれているのかな?とも思います。

それを裏付けるのが「アンラーン」です。

〈東洋経済オンライン / 2022年1月20日〉

「アンラーン」とは、今まで学んできたことを、一度ゼロにし、再び学び直す、そのような意味です。

私の場合は、本道での成長から一旦離れ、試行錯誤した時間がそうです。

アスリートの世界では、クロストレーニングと言って、年に一度、自分の専門とは違った競技のトレーニングを数週間行ないます。

例えば、陸上選手であれば水泳自転車などです。

なぜかというと、専門競技から一旦離れて、別の競技を行うことで、本業の競技が客観的に見えるようになり、より本質を捉えやすくなるからです。

ビジネスの現場でも、欧米ではビジネスパーソンが1、2ヵ月程度の長期休暇をとることが、似たような効果であると考えられています。

本業と離れて、客観的に見つめ直す

行き詰まった時ほど、アンラーンは非常に大切なのではないかと思います。

日本には「本業」を頑張らない時期がもっと必要

日本では、このように本業をしばらくの間、離れることはあまり無いはずです。

けれど、100年人生時代就労期間は想像以上に長い。

仮に75歳仕事を辞める適齢だとしても、私がこれまで歩んできた社会人生活よりも長い時間仕事と向き合わないといけません。

そう考えると、一度立ち止まって(私の場合は迷子ですが…)、本業から離れ、本業を見つめ直す時期があった方が良いと思うのです。

その方が、ずっと本業を愛すことができるような気がします。

人によっては、副業かもしれませんし、育児かもしれませんし、ボランティア趣味かもしれません。

本業以上に何かに夢中になってみる

でも、故郷のように、本業をいつか戻る場所として、いつも心の片隅に留めておく

そして時折、本業にもっとポジティブに向き合うためにはどうすれば良いかを考えてみる。

そんな風土がこの国にあったら、もっと社会人は豊かになっていくように感じます。

私はこの迷走の5年間を受け入れてくれた会社に非常に感謝していますし、社長同僚に、今は恩を返す気持ちで仕事に取り組めています

また、現在は副社長として、寄り道したい社員にはそれができるような度量を持ちたいとも思っています。

ホームを離れて、冒険したからこそ気づくものもある

まさに童話『青い鳥』は、そのことを教えてくれているような気がします。

外の世界を経験したからこそ、気づいた足元の青い鳥(幸せ)。

社会人なら一度はチルチルミチルになれる世の中になると良いなぁと願う今日この頃です。

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