見出し画像

マクロからミクロに考える【ロジカル・シンキング】

みなさんこんばんは、福田達也です。

今日も前回に引き続きロジカル・シンキングについて話していきたいと思います。

前回の記事はこちら。

複数の三角ロジックを組み合わせる

以前の記事では、三角ロジックを使って論理を組み立てる方法を説明しました。

三角ロジックは、データと論拠の2つをもとに、自分の主張を組み立てる論理のフレームワークです。データ・論拠と自身の主張は、「だからどうした?」の関係で結ばれています。逆に、主張とデータ・論拠とは「なぜ?」の関係で結ばれています。

しかし、「論理展開」を組み立てただけでは、「論理的である」には片手落ちです。相手に納得して貰うような論理的な主張をするためには、「論理展開」に加えて、「客観的妥当性がある」必要がありました。

これについて、前回の話では縦と横の因果を広げて客観的妥当性を高める方法を説明しました。縦の因果を深掘りすることで、一つ一つの根拠の妥当性が高まり、横の因果を広げることで検討が網羅的になります。

しかし、縦と横の因果を広げて複数の三角ロジックを構成していくにあたって、どこを起点にすれば良いのか、どこから広げていけばいいのか混乱することがあります。そこで、今回の話「マクロからミクロに考える」が生きてきます。

マクロからミクロに考える

マクロとミクロとは

マクロとは、元来コンピュータ用語で、複数の命令やプログラムをひとまとめにしたかたまりのことを指します。一方、ミクロは非常に小さいものを意味しています。

このことから、ロジカル・シンキングで「マクロとミクロ」として上げる場合、マクロとはある抽象的な概念や大きな論理などを指し、それを一つ一つの具体的なものや小さな論理にブレイクダウンしていったものをミクロといいます。

マクロからミクロに考える

ロジカル・シンキングにおいて、マクロからミクロに考えるとは、たくさんの検討事項がある場合において、まず一番大きな事項(抽象的であったり、複数の論理から導かれる主張など)から取り掛かり、そこを整理してから、より具体的、あるいは詳細な事項に取り掛かることを指します。

例を考えてみましょう。例えば、象を知らない人に象について説明したいケースを考えます。まずは何を説明するべきでしょうか。大きさ、重さ、形、色などが考えられるでしょう。大きさ(体積)は、私達の数十倍はあるでしょうし、形は4つ足で鼻が長いなどと説明ができそうです。

象について説明する

このように大きさや形といった、抽象的な構成要素から、それぞれの詳細な量や内容に踏み込んで考え、説明していくことで、論理が分かりやすくなります。

また、このマクロからミクロに考えるとは、前回の縦と横の因果で考えた場合、まず横の因果を広げきってから、縦の因果を深掘りするという検討の順番にもなります。


マクロからミクロに考えるメリット

マクロからミクロに考えるメリットは何でしょうか。一言でいうと、検討事項の全体像を常に把握しながら詳細化をしていくことができることです。

マクロの段階で、横の因果を広げていって、論理の全体像を作ってから、一つ一つの検討事項に対して縦の因果で深掘りします。こうすることによって、論理全体のうち、どこが十分に具体化されており、どこが今検討中の事項であり、どこがまだ検討していないのかがひと目で分かるようになります。

逆にありがちなミスとして、なぜなぜを考えるのに夢中になるあまり、全体像を見失ってしまう人がよくいます。そうでなくても、一つの根拠の詳細化に時間を割きすぎてしまい、それ以外の根拠の客観的妥当性が曖昧のままであるケースもみかけます。

論理的にするために、今どれぐらいの検討をしていて、あとどれぐらい残っているのかという進捗を把握する上でも、マクロからミクロに考える癖をつけるべきです。

終わりに

今回はロジカル・シンキングの基本的な考え方の一つ、「マクロからミクロに考える」を説明しました。

ロジカル・シンキングにかぎらず、ものを見る時は全体像を見てから、細かいものを見る方が分かりやすいです。「象の尻尾を見て全体は見えない」という逸話があります。目の前の尻尾を見ていてもそれが何なのかは把握ができませんが、私たちはシルエットを見るだけでもそれが象だとわかります。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いできることを楽しみにしています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?