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「パンツスタイルは相手に失礼になるのか、靴はヒールさえ付いていればいいのか」

時代の流れに逆行して、いまだ存在する女性ならではのビジネスファッションマナー。パンツスタイルは相手に失礼になるのか、靴はヒールさえ付いていればいいのか——。あなたはこれまで、こうした女性限定の服装マナーに関して疑問をもったことはあるだろうか。読者3000人アンケートから、働く男女のリアルな本音が見えてきた。

   乙部 アン
   (フリーエディター/執筆家)

PRESIDENT Online


いろんな考えがあっていいと思うし、自分と違う意見はおもしろいとも思うけど、あまりにかけ離れた意見には抵抗感を持ってしまう。

私は、スカートは苦手だけど嫌いじゃないし、ヒールも嫌いじゃない。

でも、スーツは迷わずパンツスーツがいいし、何ならスカートは持ってない。

靴のヒールは気分や足の状態によって自分で決めたい。

それを「マナー」とされるのは時代錯誤だと感じる。


パンツスーツ

「女性=スカートという納得できる理由が見当たらない。マナーでなく性差別にも取れる」(医療・37歳)
「誰にとって何のためなのか、このマナーの存在自体、謎に感じる」(保険・35歳)

私は完全にこの上記の人たちの意見と同じだ。

一方で、スカート賛成派は「女性ならスカート着用が美しく見える」が7.8%、「かしこまった場でのパンツスタイルに違和感をおぼえる」が2.9%。こう答えた人の意見としては「統一感を持たせるには、必要な場合もあると思う」(通信・30歳)、「個人的にはボトムスの種類はそこまで重要だと思わないが、マナーを守ることで表現できる礼節もあると思う」(ブライダル・50歳)、「伝統的であるぶん、品格が出るような気がする」(営業・42歳)などが挙げられた。

あくまで個人的な感想だけど、「女性ならスカート着用が美しく見える」や「かしこまった場でのパンツスタイルに違和感を感じる」という感覚が、私には理解できない。

私もスカートスーツをびしっと着こなせるなら、そこまで抵抗はなかったはず。でも、私はそれは着こなせないし、パンツスーツの方がかっこいいと思ってるし、礼節がないとも思わない。


パンプスのヒール

好きで履くぶんにはいいけれど、歩きにくく、時には痛みを伴うヒール靴をあえて履かなければならない苦痛は、経験者にしかわからないこと。

私はパンプスは嫌いじゃない。気合が入るし、スカートと同様に女性特有のファッションだし、かっこよく見えるので、よく履く。

でも、毎日履いて、しかも立ちっぱなしや歩きが多い日だと、靴擦れしたり、ウオノメやタコができたりして、かなりの痛みを伴うことがある。

そういう時でも自分の判断でヒールを履くのはいいけど、「マナー」として押し付けられるのは困る。


私は自分で好きに選ぶけど、就活生の「マナー」として定着している現状は変わってほしいと以前から強く感じている。

真冬の寒空の下、凍りかけた雪道を、スカートスーツにヒールのパンプスで歩いている女性を見ていると、本当に心苦しい。

黒髪のひっつめ髪、白シャツ、黒のスカートスーツ、ベージュのトレンチコート、黒の就活バッグ、黒のヒール。就活の時期限定の「マナー」。

以前、シャツが白いのは「何にも染まっていませんということのアピールだ」と聞いたことがある。制服みたいにみんなが同じ就活ファッションじゃなきゃいけないのは、従順さのアピールだとも聞いた。ぞっとする。


いつからこんな「マナー」や「常識」ができたのか分からないけど、これを「伝統」と呼ぶ人が増える前に、状況が変わればいいのにと思う。



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