名前のこと

コロナで活動ができない期間、ちょっと改名をしてみても問題なさそうなので、名前を変えてみようかと思っています。

やっぱりクドい名前がいいです。聞いたときに引っかかりがあるような。

最近の有名な人だと、まず「ファーストサマーウイカ」さん。
いい名前ですね、初夏の鮮やかさがサーっと通りすぎていくようなスピード感が心地よいです。まず”ファースト”と口にするたびに爽やかな清涼感。気づいたら、なんとなく夏だったみたいな。

あと「アイナ・ジ・エンド」さん。
世界の終わりのようなカッコよさ。ウダウダしない潔さ。江戸ッ子のようなところがあり、職業的にも憧れます。相手に銃口を突き付けながらXYZというカクテルのレシピを説明しだして、相手が”XYZ”だと気づいた瞬間「そう、これで終わりって酒だ!」とぶっ放す松田優作がいつも目の前にいるようです。ヒット曲「死にたい夜にかぎって」。いやそんな夜に限ってなんなんだよ!こっちは歯切れ悪いな!

征夷大将軍だと「坂上田村麻呂」ですね。
中学生のときに習いました。当時のキッズからしたら、坂上がサカノウエと読むだけでも存在しないノに大興奮なわけです。そこからのタムラマロ。ファーストネームに田村が入ってるだけで教室の熱狂はとんでもないことになりましたよ。島崎藤村を知ったときを軽く上回ります。ファーストとファミリーの融合、そこを繋いでくれてるのが、なんてったって田村なんですから。

法律だと「墾田永年私財法」がいいです。
日本史はこうした興奮の玉手箱です。御成敗式目とか武家諸法度とかに代表されるように、キラキラしたネーミングのお宝が眠っています。その中でもひときわ輝く法律、墾田永年私財法。コンデンで始まるから、誰しもがコンデンスミルクのことを考えるかと思うところに「ええねん」と突如の肯定がやってくる。しかも死ぬまで肯定してくれてる。なんなんでしょう。最高です。

世界史に目を広げてみるとインドの「ガウタミープトラ・シャータカルニ」です。
古代インドにおこった、サータバーハナ朝の王様です。高校生の、ちょっと世の中を斜にかまえて見てしまうような年頃に、頭をガツンとやられたのがこの王様の名前です。知らないカタカナはないと思っていた若造に、見たことも聞いたこともないカタカナをみせてくれた。極東から、遥かインドの歴史に思いを馳せる契機がそこにありました。

B’zだと「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」が圧倒的ですね。
サビの歌詞がそのままタイトルになっている感じですが、さすが数学教師の免状を持っている稲葉さん。まるで数学の証明のように、冗長さをもいとわず客観的に事実を積み上げています。マッキーが「もう恋なんてしない」で締めちゃったところに、実際聞いてみたら「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」って、逆じゃねえか!と言われてしまっている現実を考えると、誠実さを感じます。

いかがでしたか?
いい名前があったら、是非皆さんも名乗ってみてください。

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