生酛造りで造られた日本酒の味わいとは その2南都諸白の酒造り 本日の紹介酒は春鹿 超辛口 純米酒
江戸初期の南都諸白の酒造り
江戸初期に置いて主流となっていたのは、菩提酛から酛立て法を用いて寒造りで造られた南都諸白へと進化した奈良正暦寺流の南都諸白をベースにした酒造りで、この酒造りの方法に関しては全国へと広がり各地で○○諸白と言われるようなお酒が各地で出ています。
江戸初期に行われた奈良から東北へ蔵人の招聘
南都諸白の酒造りは当時として非常に画期的な酒造りの方法だったと思われますし、東北地方の一部の藩では、奈良から蔵人を呼んで酒造りをさせたようです。(仙台藩の榧森氏等)
奈良県正暦寺 日本清酒発祥の碑(正暦寺HPより引用)
晩夏に行われていた菩提酛の造り
なお、晩夏に行われていた菩提酛の造りの欠点と言うのはどうしても雑菌が入る可能性が高く酒造りに於いて安定感に欠ける事で、その安定感に欠ける晩夏の酒造りを、酛立て法を用いた寒造りの酒造りを行う事で腐造になる確率を下げ、さらに酛立て法を生酛造りの技術へと進化させる事で丹醸の酒と呼ばれるまでに進化を遂げました。
その後水酛の造りに進化した菩提酛の造り
最も、その後菩提泉で行われていた菩提酛を使用した酒造りに関しては、独自の進化を遂げ寒い時期に低温による酒造りが可能な水酛の技法へと進化する等しています。なお、どぶろくの酒造りに関しては、基本的に水酛を使った酒造りとなっています。
本日の紹介酒
春鹿 超辛口 純米酒 (奈良県)
主体となる香り
原料香主体、淡いハーブ香と淡い柑橘系の香り有
感じた香りの具体例
炊いた白米、生クリーム、マシュマロ、和梨、バナナジャム、ヒノキ、甘夏、スペアミント、瓜、切り干し大根、レモングラス、スダチ、アンズ、クレソン
具体的に感じた味わい
キレ良くスッキリとした飲み口、キレ良くスッキリとした酸味と苦味が主体、後味はドライかつシャープにキレる、含み香はヒノキやスダチを思わせる
このお酒の特徴
キレ良くドライ、かつシャープな味わいのお酒
飲用したい温度 10℃前後、45℃前後
温度設定のポイント
10℃前後にて、キリリとした味わいを引き出す
45℃前後にて、キレ良くスッキリ、柔らかい旨味を引き出す
この日本酒に合わせてみたい食べ物
鯖の生寿司、サーモンの柿の葉寿司、野沢菜漬け、蕪の千枚漬け、アユの塩焼き、甘鯛の干物、カレイの唐揚げ、湯豆腐鍋、豚のしゃぶしゃぶ等
※お酒の画像は春鹿醸造元の株式会社 今西清兵衛商店さまより引用しました。