柄谷行人、バーグルエン賞贈呈式に出席
"柄谷さんの受賞理由は「現代哲学、哲学史、政治思想に対する極めて独創的な貢献」。そして「混迷するグローバル資本主義と民主主義国家の危機、めったに自己批判が伴うことのないナショナリズムの復活という今の時代において、その作品は特に重要である」とされた。"
"審査委員で中国・清華大学特別教授の汪暉(ワンフイ)さんは「世界的な民主主義の危機を迎える今日、柄谷さんの思想は特に示唆に富む」と述べた。"
きわめて妥当な授賞理由だと思う。柄谷行人の思想の魅力(のひとつ)は、定住革命以降1万年の世界史を俯瞰的に見通すパーマネントな視坐を与えつつ、それがそのまま、現代世界が抱える困難(資本=ネーション=国家をいかに揚棄するか)に向き合うコンテンポラリーな視坐として働く、というところだと思う。
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