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中国武術、古武術との出会い!日々実践するその理由とは?

#古武術 #中国武術 #太極拳
#ナンバ歩き #脳科学

初めて柔道を体験したのは小学校3年生のとき。友だちの1人が柔道をやりたくて、稽古を見学にいくという。どうしてもついてきて欲しい!と言うので付き合ったのだ。すると受け身の練習をやらされた。習ったのは「前回り受身」だが、なぜか簡単にできたのを覚えている。ただこの友人は入門したのだが、私は全く興味がなく続けることをしなかった。これで助かったのが、高校の体育。柔道の授業があり、その試験でまさに「前回り受身」をやらなければならなくなったのだ。これがなんと難なくできた。やはり幼少期に身につけたことは意味があった。

*古武術への興味!
江戸時代の本を読んでいたとき、「お伊勢参り」が盛んとなり、老若男女が関東から徒歩で旅したことを知る。なかには60代の人も多くいたようだ。当時の60代、現在の70代80代にも匹敵する年齢。これには少々驚いた。どうしてそれができたのか?それを探ると「歩き方」の違いにあるという。

「ナンバ歩き」がそれである。現代人の歩き方は、明治以降に西洋から入ってきたものだと言う。江戸時代の人間はそんなに歩き方ではなかった。「ナンバ歩き」、右手右足を同時に出し、左手左足を同じに動かすと説明されるが、実はすこし違うようだ。違いを説明する方のほとんどは古武術を研究されている。急に「古武術」に魅力を感じたと言える。

「ナンバ歩き」は、肩関節と股関節を意識した歩き方である。肩関節の内旋と外旋により、股関節が自然にうごく歩行法。決して爪先で地面を蹴ることをしない。ほとんどカラダに負担をかけない動きであり、だから高齢者でも長く歩くことができた。

*中国武術に出会った!
ある日たまたま市の広報誌を読んでいた。すると毎週日曜の午前10時に太極拳の講習会をやっているという。歩いて10分ほどのところにある小学校の体育館だった。さっそく電話をして参加を申し込む。古武術を習いたかったのだが、近くにそれがなく仕方なく行った次第である。

体験してみると、確かに古武術の要素が含まれていた。しかもこの太極拳、武術としての技を磨くものだった。自分のチカラを最大限に引きだす。と同時に相手のチカラを弱める技を学ぶもの。その日からコロナ禍になるまで十数年かよい、いまは自宅でひとり続けている。

考えてみれば、日本の武術そのほとんどは中国から入ってきたもの。当然、カラダの操作原理は同じでと言える。戦乱に明け暮れた中国において進化を続け、さらに日本に入り独自の流派ができたとされる。問題は、日本人がこの文化を捨て去ったこと。そのため、本来、備わっていたはずの合理的なカラダの動きが出来なくなってしまったのだ。

*脳科学でみる古武術・中国武術
ヒトは、脳とカラダは一体のものと考えているが、どうも違うようだ。必ずしも一体ではない部分がある。そもそも体の一部から入ってきた情報をとらえるのが脳。その情報そのものが正しいとは限らない。そこで脳は不足した部分を補い、それを事実と感じるわけである。遺伝子に組み込まれているうえ、子供からの成長過程でも身につく。

さらに脳は、つねに体にブレーキをかけている。筋力を100%出すことは危険と感じ、それを抑制するのだ。だが「火事場の馬鹿力」のようにイザ事があれば、その制御を外すこともある。脳の仕組みを学ぶことも武術において重要なこととなる。

例えば床にしゃがんだ人を、男性が力いっぱい上から押さえ込んだとしよう。女性ならば、ほとんど立ち上がることはできない。これは足にチカラを入れて体を持ち上げようとするからだ。だが、膝をただ伸ばす!そう考えて動かせば、立ち上がることができる。これも脳による働きのためと言える。

*東洋の身体文化を取りもどす!
古武術や中国武術を学ぶ意味は、東洋人が本来持っていたはずの身体文化をもう一度身に付けることにある。近年、膝や腰を痛める人は増え続けているという。仮に伝統としてあった身体文化があれば、これは防げたはずである。若いうちから身に付けた方が得と言えるだろう。

高齢者においても、諦める必要は無い。武術を身に付けるということに遅い早いは無いのだ。ただ残念なことに、どこにでも講習会があるわけではないので、なければ自ら学ぶしかない。私自身も、未だに続けているのはこのことを知っていたからだ。最近ではほとんど腰痛や膝痛にもならなくなった。

*まとめ
最近、大学時代の友人から連絡が入った。なんと合気道を始めたと言う。やたらと私がその価値を話したことによるものなのだろうか。この合気道も、古武術の一流派。カラダの使い方が身に付くことは間違いがない。私にとっては、嬉しい事でもある。

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