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#PERFECT DAYS ちゃんと映画館で観た。
昔、新宿の単館系シアターでヴェンダースの”ベルリン 天使の詩”を観ました。モノクロの映像と音楽、とても好きになって監督作品をレンタルビデオで見あさりました。
ミリオンダラーホテルも良かったですね。役者のチョイスも最高です。
役所広司さん、本当に素晴らしい役者です。先日、西川美和監督の”すばらしき世界”を観てその演技に圧倒されたばかり。そこからの”PERFECT DAYS”は主人公のひらやまをとても身近な男に感じさせてくれました。
映画館は何年振りだったか、いろいろ進化していてびっくりです。
いつからか映画館が苦手となり足が遠のいていました。重い腰をあげたのは、この絶対間違いないと思われるキャスティング、監督、音楽、ストーリーだったから。
発券の機械に悪戦苦闘し、圧迫感のない広めの席を確保しシニア色強めの館内でゆったりと鑑賞できました。ほっ。
映画のストーリーはこちらから↓
たぶん、もう一生こんな映画には出会うことはないのかなと感想。
何も起こらない日常、ひとりの男の変わらないルーティーン。
ひたすら公衆トイレを磨き、銭湯に入り、行きつけの飲み屋で一杯。
朝は缶コーヒー、昼はコンビニのサンドイッチ。あまり食事のシーンが無いのも心地いい。ストイックの表現なのかと。
今年の幕開けはとても辛く直視できない映像ばかりが流れており。
現在も災害の真っただ中で苦しむ人たちがたくさんいます。同じ経験をもつ自分も当時の記憶が甦り、不安で苦しくなる事があります。
何も起きない日常の大切さ、同じことの繰り返しが当たり前ではないと強く感じるのです。今日ある命が明日もある保障はないでしょう。
そんな時代だからこそ、この映画のテーマはとても響くのではないでしょうか。
今の幸せは、今しか感じられない尊いもの。
映し出される風景と役所さんの表情に魅入ってたからか2時間の映画があっという間でした。
すばらしき世界では、幼児のような喜怒哀楽とうちに秘めた狂気性を見せてくれた役所さんは、この映画のひらやまでは、勤勉で物静かな哲学者を思わせる人物像を見事に演じています。
映画館へ足を運ばせてくれたNaota_tさんのこの記事に感謝します。
一刻も早く被災された皆様が平和な日常を取り戻せるよう心から祈ります。