NPO住まいの福祉医療活用について考える会

住まいの福祉医療活用を進める特定非営利活動法人です。大学での学生との取り組みから始まっ…

NPO住まいの福祉医療活用について考える会

住まいの福祉医療活用を進める特定非営利活動法人です。大学での学生との取り組みから始まっています。建築士・社会福祉士・理学療法士・医師・栄養士などの専門家と住民との協働によって、住宅や建物を地域レストラン、ケアホテル、シェアハウス、街ギャラリーなどに活用する取り組を行なっています。

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2024現場セミナー「伝統的町家の再生」

■12/14(土)刃物まち関市の町家■12/15(日)うだつの街並み美濃市の町家主旨: 築100年ほどの伝統的町屋を改修して、地域で有効活用する。人口減少・少子高齢化するまちの人々が立ち寄り、さまざまな活動を行う「近隣のサードプレイス(ケアドコモン)」となる場所を目指す。刃物のまち関市、うだつの街並みの美濃市の「町家再生」の現場において、街の現在と未来、町屋の活用方法、そのための改修計画について考える。 プログラム: 12月14日(土) 「鍛冶町屋」(関市鍛冶町9)

    • 関市の町家を調べてみた 「鍛治町家の再生」#2

      刀鍛冶のはじまりは南北朝時代 岐阜県関市の刀鍛冶は、13世紀の南北朝時代に鍛冶屋の金重や兼永がこの地に移り住んだことから始まりました。なぜ関市で刀鍛冶が発展したのかはさまざまな説がありますが、関市が東西の中間に位置し、争いが多かったことが一因と考えられています。また、関ヶ原の戦いでも、関の刀鍛冶が重要な役割を果たしたことは疑いの余地はありません。 刃物のまちの構成 「刃物のまち関」には、吉田観音(新長谷寺)、春日神社、貴船神社、善光寺など、多くの神社や仏閣があります。こ

      • 実家を相続する 鍛冶町屋の復興#1

        姉から譲られた築100年の実家 母の相続がなかなか進まない中、義理の兄から電話がありました。父から姉が相続した実家を、私が引き取れないかと頼まれました。実家は、10年前に父が亡くなった際、近くに住む姉が相続したもので、土地だけが母の名義で残っていました。母の遺言では、その土地も姉が相続し、実家の建物と一緒に処分することになっていました。電話で兄に「はい、分かりました」と答え、深く考えずに受け入れました。そして、実家を私が相続することになったのです。しかし、その1週間後、義兄

        • 10年たったぞ!!槇塚台レストラン #空き家の福祉活用

          つながり劇場2012年に国土交通省の支援を受けて始まった槇塚台の地域レストラン。当初は「補助金3年過ぎれば、店じまい」と言われました。いわゆる補助金行政のディスり。その心配をよそに様々なつながりが広がっていきす。10年たった今そのつながり劇場を振り返ります。 1.ビジョンが地域をつなぐ ニュータウンは開発してから40年経ち、近隣商店街に店じまいが目立つ。その中に「美味しく栄養バランスの良い食事が取れるみんなのレストラン」を作りたい。この思いは、地域の中の多くの人の中にある

        2024現場セミナー「伝統的町家の再生」

          支笏湖の大パノラマ #バレイアで行くカムイ巡礼

          北海道の繭 北海道を1万kmの高さから見ると、いくつかの大きな湖が浮かび上がります。主なものでは、西から洞爺湖、支笏湖、朱鞠内湖、サロマ湖、能取湖、網走湖、摩周湖、屈斜路湖、阿寒湖が見えます。その中で唯一、まるで繭のような形をしているのが支笏湖です。この形状は、カルデラ湖の大噴火とその後の3度の噴火によって形成されました。風不死岳、恵庭岳、樽前山が一直線上に次々と火山活動を開始し、成長した結果、現在見られる繭の形状の湖になりました。 支笏湖は、その成り立ちから重要な位置に

          支笏湖の大パノラマ #バレイアで行くカムイ巡礼

          家を開くリノベ  #空き家の福祉活用

          家を開くリノベーション 住宅地では、プライバシーを守るために生垣や階段で囲まれた家が一般的です。しかし、これが逆に高齢者にとってのバリアとなり、家に入りにくく、外に出ることも難しくしてます。その結果、ひとり生活の高齢者が事故や異常に気付いてもらえない状況が生まれています。こうした閉鎖的な状態を打破し、住みやすさを向上させるために、家を開くリノベーションが重要になっています。 かつての町屋をアイデアを活かす かつての町屋では、通常、自宅で商売が行われていました。自宅での仕

          家を開くリノベ  #空き家の福祉活用

          家で商いする #空き家の福祉活用

          「家で商いする」ことの広まり 郊外の住宅地で、空き家を活用して色々な商売をする職住一体住戸が広まっています。美容室や喫茶に加えて、サロン、ギャラリー、料理教室、小物販売、整体・マッサージ。さまざまな商いがあります。郊外の住宅が寝て、食事をする場所だけだったのが、仕事をする場所にもなってきました。家が街に開かれると、人の動きが見え、風景が変わってきます。 たとえば、私たちの郊外住宅地の現地調査(2015年)では戸建て住宅の約3.6%に職住一体住戸がみられました。 コミュニ

          家で商いする #空き家の福祉活用

          Third Places in Neighborhoods and Our Activities(draft)

          0. A third place where weak ties are created In aging communities, new shared spaces and services are being provided to foster community ties. Instead of using traditional development methods, welfare diversion efforts are underway that ta

          Third Places in Neighborhoods and Our Activities(draft)

          私たちの活動 空き家の福祉活用

          0. 弱いつながりが生まれるサードプレイス高齢化が進んでいる地域では、地域の絆を育むために新たな共有スペースやサービスの試みが始まっています。従来の開発方法ではなく、福祉や地域の生活に配慮した福祉転用の取り組みが進んでいます。ここでは、私たちが関わっている福祉転用の具体的な事例を紹介し、"弱いつながりが生まれるサードプレイス"の視点から、その効果やデザイン、マネジメントについてご紹介します。 1. 急増する空き家は福祉活用のチャンス超高齢化の住宅地には大きな問題があります。