ベーチェット病、夫の場合①
ベーチェット病について書こうと思ったきっかけは
夫がベーチェット病だと分かったから
ということ以外に
当時はいろいろ調べても情報が出てこなった、というより
めちゃくちゃ難しい言葉ばっかりで、
「難病」だということがわかっただけだったのが、とても怖かったから。
こんな症状が出たら、こういう病気かも?と思って診察に向かってくれるといいな、と思って本人に許可を取って書いています。
診断されたのは、2018年の冬。
なんと、12/25クリスマス。
診断が確定する前の兆候
のあたりから話そうと思う。
ベーチェット病と呼ばれる病気は多岐に渡る症状があるため
【これだから、ベーチェット病】とは言えないし「疑い」では難病申請が下りなかったり、と苦難の道を歩まれている方も多いと聞く。
夫の不調はまず
【目】からだった。
結婚する前から「眼圧が高い」から眼科で目薬をもらってる、という話を聞いていたので、その日も仕事の合間に眼科へ行くと言っていた。
良くならないから、いつもとは違う病院に行ってみる、とだけ添えて。
15時くらいに「眼科に迎えに来てほしい」とメッセージ。
いつもなら、事後に「行ってきたよー」で終わっていたのに珍しいなと思いつつ、「いいけど、どうした?」と返信した。
「急遽、別の検査するってなって散瞳検査したから運転できない」とのことで、私もその病院へ向かう。
その病院はいつも駐車場が混んでいて、運転嫌いの私は駐車場に停められるかどうか、その時は心配する余裕があった。
なんとか着いて、夫のところまで向かうと、どことなく気落ちしているような雰囲気が見て取れた。
事情を聞くと、
視力検査をして、診察して終わりかと思ったら
診察していた担当医が
「詳しい医者がちょうど来てるので聞いてみる」
と席を外したので、待合で待ってて、と言われた、と。
なんだ、その不穏な流れは…
なにに詳しいのかも分からずただ名前を呼ばれるのを待つこと15分。
「造影検査します」と言われるがまま、別室に連れていかれる夫をなすすべなく見送る。
そして、さっきよりもさらにやつれた表情で診察室から出てきた夫は初めての造影剤に参っていた。
「ちょっと気持ち悪い…」
そういいながら、うつろな目を漂わせ、ボーっとしている夫にどことなく疲れが浮かぶ。
夫がここにきて3時間は経っていた。
そうしていろいろな検査をして、やっとまた診察室に呼ばれて私も一緒に中に入ることに。
医者(以後、医)
「もう一度診させて下さい」
とあの、独特な機械に顎を乗せて、まな板の上の鯉状態。
…
沈黙が流れるなか、奥のブースに専門医なのか?違うモニター?みたいなものを覗いているがたぶん夫の目の中(毛細血管など)を診てる。
診察している医者が奥の医者とアイコンタクトを取ってから
医「ええっと、専門医が居る病院に紹介状を書くので、そこに行ってください。市内の病院は時期的にやってなくて、市外になるんですが行けますか?もしいけそうならそちらに電話連絡して行けるように手配しておきます」とやや慌てる口調で。
私「そんなに?」と戸惑っていると
夫「分かりました、そこだったらたぶん行けるのでお願いします。」
と、本人のほうが冷静。
医「分かりました。では、今日は
応急処置
だけしますね。右目にこの目薬点します、麻酔が入っていますので、少しだけ待合で待っててもらって、そのあと、右目に注射します」
・・・??!
私「目に・・・ちゅ・・う・・しゃ?」←注射が大の苦手
言葉が出ない私の隣で、冷静な夫は素直に目薬の処置を受けていた。
待合で待つ間
夫「自覚症状としては、左目がおかしいなって思ってたんだけど、右かー」
と、独り言のように、放心状態の私に向かってつぶやく。
処置室の方向に二人で向かうと
看護師さんが「心配でしたら、奥さん隣にいますか?」と言ったあとすぐ
夫「いや、大丈夫です、たぶん、妻のほうがしんどくなっちゃうので。待合室で待ってて」と言ってくれました。
私「う、うん…」
怖すぎてそれしか答えられす、待合室へ戻る私。
ここで間違えちゃいけないのは
処置されるのは 夫 です(笑)私は単なる付き添いです。
ここまで書いてきましたが
これはまだ序章です。
読んでくれてありがとうございました。
読んでくれた方のリアクションがあれば
また、続きを書きたいと思います。