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詩 裸になって歩いてやろう

右も左も分からず
道の上で泣いていた
濡れた服に肌が
ぴったりと同化する
 
新しい服が必要だ
大きな傘も必要だ
探し続けて過ごす日々
もう泣くのは御免だったのに
 
裸になってイビキをかいた
お天様はいないだろう
我慢が美徳は嘘だろう
行進は終わりを告げる
 
可笑しな夢を見た
うだる真夏に一杯のお水
いてつく冬に一杯のココア
これさえあれば と呟いた
 
裸になって歩いてやろう
一杯で笑顔になれそうで
これさえあれば を知りたくて
 
探すのではなく与えられた物を抱き締める為に

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