余命3か月からの完全寛解:元看護師が語る希望と感謝の3年
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元看護師の光(ひかり)です。3年前に医師から余命3か月と宣告された私が、奇跡的に完全悪性リンパ腫(脳腫瘍)完全寛解を達成し、現在に至るまでの日々をここでシェアします。病気との闘い、支えてくれた家族や友人、そして医療スタッフへの感謝の気持ちを込めて書いています。
3年前の41歳、私は、左脳腫瘍が見つかり、左脳が半分真っ白で腫瘍があり、余命わずか3カ月との宣告を受けました。40針縫う8時間、開頭手術を受けました。手術後、中枢神経系原発悪性リンパ腫と診断され、5クールの抗がん剤治療と自家末梢血幹細胞移植を経て、半年間で奇跡的に完全寛解を果たすことができました。
この記事では、自家末梢血幹細胞移植を経て、完全寛解を達成した私の3年の経験と、闘病生活の中で感じたこと、そして今後の生活について書きます。
病気との闘い
脳腫瘍手術と悪性リンパ腫の診断
3年前、突然の脳腫瘍手術を経験しました。 #開頭手術 です。正直とても怖かったですが、ここで諦めては今まで支えてくれた家族に申し訳ないと奮い立たせました。医師から余命3か月と宣告された時、世界が崩壊するような感覚でした。手術後、更に悪いニュースが続き、悪性リンパ腫と診断されました。しかし、命を大切にし、闘病生活を始める決心をしました。主治医からは余命3か月の宣告を受け、絶望の淵に立たされました。しかし、諦めるわけにはいきません。私は、良いことのみ書く日記(14年前から、毎日、手書きの日記を書いてます。)をつけながら、治療と向き合って行くことを決めました。
自家末梢血幹細胞移植
手術は無事に成功し、一息ついたのも束の間、今度は #化学療法 が待っていました。強い副作用もありましたが、 #闘病仲間 の励ましを受けながら頑張ることができました。治療のオプションとして、地固め療法(※)自家末梢血幹細胞移植が提案されました。この手術では、まず自分の造血幹細胞を採取・凍結保存し、後に大量の化学療法を行った後にこれらの幹細胞を戻すというプロセスです。
そしてついに、 #自家末梢血幹細胞移植 を受ける時がやってきました。これは自身の血液から幹細胞を採取し、大量の抗がん剤投与後に体内に戻すという治療法です。
移植後は約 1 ヶ月間入院生活が続きました。この間は様々な感染症のリスクと隣り合わせの毎日でしたが、看護師時代に培った知識が役に立ったと感じています。運よく、血液内科医師から、「光さん、運が良かったね。2年前に移植前抗がん剤が入って、病院で2例目だよ。」とおっしゃいました。
幹細胞採取: 采取には約4~6時間かかります。採取した幹細胞は凍結保存されます。
大量化学療法: がん細胞を徹底的に治療するために、通常の抗がん剤の量を大幅に増やした化学療法を行います。
幹細胞の戻し: 化学療法後、凍結保存していた幹細胞を解凍し、点滴のように戻します。
このプロセスは、通常の抗がん剤では治癒が期待できない場合に、超大量の化学療法を可能にするものです。
※地固め療法
悪性リンパ腫自家移植地固め療法とは
悪性リンパ腫は、リンパ節や血液にできるがんの一種です。この病気の治療法の一つとして、自家移植地固め療法があります。
・自家移植: 患者さん自身の骨髄から幹細胞を採取し、それを再び体に戻す治療法です。
・地固め療法: 移植の前に、高用量の抗がん剤治療を行い、体内に残っているがん細胞をできるだけ殺す治療法です。
治療の流れ
・幹細胞の採取: 患者さんの骨髄から幹細胞を採取します。
・高用量化学療法: 採取した幹細胞を保存している間に、高用量の抗がん剤治療を行います。
・幹細胞の移植: 高用量化学療法で骨髄が機能しなくなったところに、あらかじめ採取しておいた幹細胞を移植します。
治療の目的
・再発の予防: 高用量化学療法で残っているがん細胞を殺すことで、再発を予防します。
・治療効果の増強: 化学療法の効果を高めることで、より多くのがん細胞を死滅させます。
治療のメリットとデメリット
【メリット】
・再発のリスクを下げる可能性がある。
・より高い治療効果が期待できる。
【デメリット】
・高用量化学療法に伴う副作用(吐き気、脱毛、感染症など)が強い。
・移植後の合併症(拒絶反応など)のリスクがある。
治療を受ける際の注意点
・自家移植地固め療法は、全ての悪性リンパ腫患者さんに適しているわけではありません。
・治療を受ける前には、医師から詳しく説明を受けることが大切です。
・治療中の副作用や合併症については、医師や看護師に相談しましょう。
まとめ
悪性リンパ腫の自家移植地固め療法は、再発のリスクを下げるために有効な治療法の一つですが、同時に強い副作用や合併症のリスクも伴います。治療を受けるかどうかは、患者さん自身の状態や医師との相談の上で決定することが重要です。
より詳しい情報については、担当の医師にご相談ください。
完全寛解への道
寛解導入療法と維持療法
悪性リンパ腫の治療では、まず寛解導入療法を経て完全寛解を目指します。完全寛解が達成されても、再発のリスクがあるため、維持療法が続けられます。自家末梢血幹細胞移植は、このプロセスの一環として、がん細胞を完全に根絶するための強力なツールとなりました。
移植後の生活
移植後は、白血球数が減少するため、感染症に非常に弱くなります。特別な空調設備を使用したクリーンルームで過ごす必要があります。生着(移植した幹細胞が骨髄で血液細胞を生成し始める)までの期間は、感染症のリスクが高いため、厳格な防護環境が必要で。2週間、無菌室で過ごし、白血球が上がってきて生着したら(移植後生着とは、移植された細胞(造血幹細胞など)が、移植を受けた人の体内で定着し、新しい血液細胞を作り始めることを指します。)、4人部屋のクリーンルームに移動し、白血球が安定したら、個室や大部屋に移動することができました。(血液内科は、無菌室があるので、個室が少なく、先着順、予約制でした。)
当初、腫瘍の性質上、放射線療法も選択肢として提示されました。しかし、幸いにも自家末梢血幹細胞移植が可能となり、この治療法に専念することが決まりました。
3年の闘病生活
脳腫瘍の診断を受けたとき、私は看護師として脳の病院で、多くの患者さんを見てきましたが、まさか自分がその立場になるとは思いませんでした。その後、悪性リンパ腫を経験し、最終的に自家末梢血幹細胞移植を受けることとなりました。治療は厳しく、身体も精神も限界に近づくこともありました。しかし、医師や薬剤師、看護師、家族の支えにより、完全寛解を迎えることができました。移植から半年後、造影頭部MRI検査で脳の腫れが完全に消え、ついに医師から #完全寛解 の宣告を受けました。医師と涙があふれると共に、喜びと安堵が込み上げてきました。
闘病を通して、私は多くの人からの支えを受け、多くのことを学びました。まずはどんな状況でも #希望を諦めてはいけない ということ。 そして #感謝の気持ち を忘れず #前向きに生きる ことの大切さです。
ボランティアと日常生活
先日、月に1回のボランティア活動で、みんなでお昼ごはんを食べて、落ち葉掃きや集めをしました。普段マンションで生活しているので、自然の中で働くことが癒され、息抜きになると同時に、多くの色々な職業の人々と交流する機会を得ることができました。日々の生活の中で、小さな幸せを見つけることが重要だと感じています。ボランティア活動での様々な年代の仲間との時間や、美しい秋の落ち葉を眺めるひとときなど、些細なことが心を豊かにしてくれます。また、健康を維持するための習慣や、新しいことに挑戦する楽しさも大切にしています。これからも、前向きに生きていくことを心がけ、同じような境遇にある方々に希望を届けたいと思います。
神様に生かされている命
医師から余命3か月と宣告されたあの日から、神様に生かされている命のありがたさを感じています。毎日が奇跡の連続であり、当たり前の生活が何よりも大切であると実感しています。
今日を生きる
いつまで生きれるか神様しか知らない
今日も生きるために、毎日を大切にします。医師の宣告が当たらなかったことは、神様の奇跡と感じています。脳腫瘍を見つけてくれた脳神経外科医師、手術をしてくれた脳外科医師、血液内科医師、優秀な良き医師に出会え、生きる力を与えてくださっている神様に感謝の気持ちでいっぱいです。3 年という時間はあっという間でしたが、私にとっては人生の中で最も濃密な時間でした。
今は元気に過ごせていますが、これからも定期的な検査を行い、健康を第一に考えて生活していきます。
ご視聴ありがとうございました!
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。私の経験が少しでも皆さんの励みや希望になれば幸いです。もしよろしければ、いいねやフォロー、スキを押していただけると嬉しいです。これからも、感謝と希望を込めた記事をお届けしていきますので、よろしくお願いいたします。
光より
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