職場体験学習は「夢」につながっているのか
先週、大阪府立西成高校と枚方市立山田中学校を訪問しました。
ふと、自身の現場での総合的な学習での職場体験学習を振り返りました。
総合的な学習は、正直、時間を食いつぶしていただけかもしれない。
授業の合間にある、何となく時間をつぶしていたような感覚があります。
カリキュラムに縛られて、それをこなすだけになっていた側面は否めない。
本当だったら、あの時間でもっと生徒の幸せにつながる活動ができたはず。
と思い返しました。
実現できるかは別にして、頭の中に湧いてきたことをものを書き下します。
脱工業化と工業化の思考がごっちゃになっていますが、「それは工業化で気持ち悪い」「いやそれは現場で刺されるぞ」などご意見いただけければ幸甚に思います。
現状の職場体験学習
・なぜか、決まった時期に決まった場所で行う。近隣の学校に気をつかってか多少ずれているものの、だいたい1学期後半~2学期。
・教員が昨年までの受け入れリストをもとに、放課後に電話をかけて仮依頼したリストから体験場所を選択。(私が中学生だったときも何かよくわからず第3希望に書いてあった郵便局に行ったことがある…)
・もう受け入れOKになっているのに、なぜか生徒が決まった時間に電話して再度依頼。
・なぜか市内、もしくは近隣の市町村に限られる。
・教員は、体験学習期間中、各事業所を巡回。
・終わったら、まとめのスライドなりポスターで発表。
もっと生徒の「やりたい」につながる体験学習
・体験期間は、50時間を標準とする。各事業所の実態に応じて多少の増減があってよい。
・事業所は各自の人生設計に応じて、選択し、自身で依頼を行う。依頼に関して教員は手出ししない。ただし学校独自の依頼文書のテンプレートを活用してもよい。
・事前準備として、各事業所ではたらく方へ会いに行ったり、zoomで話を聞いてみることを推奨する。
・体験は個人を基本とするが、同じ志向の仲間があるときは協同して体験することも可能である。
・給料をもらえるくらいのレベルまではたらき、事業所の評価をもらう。
(給料を与えられるレベルか、事業所に貢献することができたかなどを評価)
・体験期間は一律に設定せずに、各自のペース、各事業所の事情に応じて変化させて良い。
(例えば、7時間45分を5日間一気に行ってもよいし、週1回ずつに分割してもよい。)
・地域の事業所を基本とするが、事業所の実態に応じて遠方の事業所に出向いたり、リモートワークで自宅にて体験を行うことも可能とする。
(地域でできることは地域でやる。そこでできなければ遠くでもzoomよい。)
・一律に期間を設けないので、授業を抜けて、体験学習に参加する。その間の教科学習は各自行い、必要に応じて教科担任の指示を仰ぐ。(西成高校の実習がこのように授業を抜けていく形だったこと、中学校でも高校見学や大会などで授業を抜ける生徒がいるならいけるのではと)
・事業所の評価と最終リフレクションでの仲間からの評価をもとに自身の学びを振り返り、自身の評価とする。
教科も時間を投げ打って(?)でも、建前ではなく、本当に生徒のやりたいことにつながる学習ができるといいなぁなんて思いました。