健康を支えるオメガ3脂肪酸—そしてその「落とし穴」~腸活ラボマガジンVol.45~
はじめに
みなさん、こんにちは、やまだです。前回は、皮脂と食生活の関係について解説しました。そして、良質な脂質を摂取することは、非常に大切です。
現代の食生活で不足しがちなオメガ3脂肪酸はとるべき脂質の一つです。
一方で、オメガ3脂肪酸を摂っていても、過酸化脂質が生じてしまうことがあり、せっかく健康を意識した行動が水の泡です。そうならないためにも本noteでしっかり対策を解説していきたいと思います。
オメガ3脂肪酸の健康サポート効果
現代の栄養学において、オメガ3脂肪酸は健康維持に欠かせない重要な成分として注目されています。特に脳の健康や心血管系のサポートにおいて重要な役割を果たすオメガ3脂肪酸の代表的なものには以下の二つがあります。DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)です。
青魚に多いことで知られていますよね。細胞膜や神経の構造を保つために不可欠です。脳内にも多く含まれており、記憶力や認知機能のサポートに関与するため、老化防止や神経保護の観点でも重視されています。また、EPAは心血管系においても、血液をサラサラに保つことで動脈硬化を防ぐとされています。
オメガ3脂肪酸の役割と酸化のリスク
しかし、オメガ3脂肪酸は化学構造上、酸化されやすいという欠点があります。特にオメガ3脂肪酸は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)として二重結合が多く、酸化ストレスによってフリーラジカルが発生しやすい性質を持っています。酸化が進むと、オメガ3脂肪酸は血中に存在するMDA(マロンジアルデヒド)などの有害な酸化産物を増加させ、細胞膜を傷つける要因となり、アテローム性動脈硬化症や老化などのリスクを高める可能性があります。
つまり、「オメガ3を摂れば摂るほどいい」という考え方には、この見過ごされがちなリスクが潜んでいるのです。
では、どうすればオメガ3脂肪酸の健康効果を最大限に引き出し、その酸化リスクを防ぐことができるのでしょうか?
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