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【駄文】司馬遼太郎短編全集 雑感

 過日、図書館の利用を思い立ち、最初に借りたのがこの本でした。表紙には1950~57と記載されていますので、もう半世紀以上前に書かれた作品と思われます。
 なのに、全く古びていない。昨日書いたと言われても信じられるくらい、若く、瑞々しい文体、そして普遍的な人の営み、人の苦悩を感じさせる小説が多く収録されていました。

 また、変な楽しみ方で恐縮ですが、初期の作品ということで、司馬遼太郎名ではなく「福田定一」名で発表され、かつ、商業誌ではなく、ある宗教法人の機関紙に掲載されていた作品が多く収録されていました。

 これら、本業の傍らで創作していた作品群というのは、何かしらのコネクションにより依頼されたのか、それは本業を通じてなのか、個人的なルートなのか、それとも公募的な形でエントリーしたのか。
 また、おそらくは何かしらのテーマ、お題を与えられ、締切以外にも多くの制約を受けた中で、自分が描きたい世界のため、力を尽くすことを楽しまれたのかと、若き日の悩める司馬先生を妄想して楽しんでしまいました。

 私の読書歴で、司馬先生の作品については、20代に「花と剣」から始まり、「竜馬が行く」など、主に幕末ものを乱読した時期がありましたが、初期作品に触れるのが初めてでしたので、非常に新鮮でした。
 私が生まれる前に書かれた作品をこうして楽しむことができて、図書館様様と感謝した次第です。そして、まだ、読了していないのですが、取り寄せをお願いしていた「2巻」が図書館に届いたとの電話を本日いただきましたので、明日ぐらいには読み終えて、2巻に進みたいと思います。

 そして、獏とした思いではありますが、私も自分勝手に楽しむ「駄文」を書くばかりでなく、「公募」に応募し、noteで鍛錬した成果を腕試しをしようかと、少し前向きな気持ちになることができました。
 「駄文屋」を称するようになり3ケ月、なかなか公募に投稿する意欲が湧きませんでしたが、福島太郎として、より現実世界に進もうとする上では「箔」をつけることも必要かと考えるに至りました。
 まぁ、応募したからと言って、簡単に受賞できるものではないことを覚悟はしていますが「応募無くして受賞無し」ということで、また、新たなステージに挑戦したいと、現時点では考えています。
(なお、本人の小さなプライドのためにお伝えしますが、過去に文芸系の公募で、受賞したことが数回はあります。ただ、30代の頃の話なので、今としては何の箔にもならない実績となります。当時、公募で小銭を稼いでいました)
 最後まで御読みいただきありがとうございます。




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福島太郎@kindle作家
サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。

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