七つの要素で見る福島太郎作品
「毎回毎回、#何を書いても最後は宣伝 とか書きながら、著作の宣伝ばかりじゃねーか」
というツッコミが入りそうです。私の固定記事「自己紹介に代えて」やAmazonの作品紹介でも、いろいろ書いていますが、いつもとは違う視点で作品紹介をさせてください。
題して「七つの要素で見る福島太郎作品」ということになります。文学フリマ出店に向けて、著作の内容を説明するために、自分で分析してみました。この要素を踏まえて、好みの作品を選んでいただければと考えております。
というか、作品の幅がありすぎて、分析しないと自分でも説明しにくいのです。
1 福島度(地域性)
2 恋愛度
3 仕事度
4 ギミック度
5 妄想度
6 オッサン度
7 役人度
の7つの視点で、5点満点で振り返ります。なお、作品名は略します。
1 福島度(地域性)
5点 「黒田」、「木幡山」、「スプラウト」
4点 「阿武隈川」、「会津ワイン」
みたいな感じになりました。黒田は郡山だけを舞台にしていますので、同じ5点でも特別な感じがします。ちなみに「スプラウト」は「黒田」に被せているところがあり、どちらも「郡山駅」からスタートするというギミックがあります。
2 恋愛度
5点「恋旅」、「会津ワイン」
4点「阿武隈川」
としました。スプラウトは恋愛というより「夫婦愛」なので3点にしています。恋旅は「何を書こうとするのか」よく解らないままでしたが、会津ワインは「恋愛物に挑戦だ」と意欲的に書きました。阿武隈川は恋愛要素を書くつもりは無かったのですが、キャラが育ってしまい恋愛要素が強まりました。
3 仕事度
5点「元宮ワイナリー」、「黒田」、「会津ワイン」、「スプラウト」
ということで、福島作品は、お仕事ものが多いです。ちなみに「元宮ワイナリー」は「架空の都市・元宮市」を舞台にしてしまいましたが、想定は「福島県」なので、地域性を5にするか迷いましたが「架空なので0」と判定しています。
4 ギミック度
ギミックというのは「仕掛け」ということになります。
5点「阿武隈川」
もう、これにつきます。何しろ「冒頭に他人の詩を掲載」という暴挙からスタートしていますが、これが「二重三重の仕掛け」になるという、伏線だらけの「伏魔殿」のような作品です。自分で読み返しては
「この作者、頭がおかしいのでは。少なくても「まともじゃない」」
と感じる作品です。
5 妄想度
福島作品は「現実と妄想のミックスジュース」と称されたこともあります。このフレーズ、大のお気に入りです。しかし、ほぼ妄想なのが
5点 「元宮ワイナリー」
4点 「恋旅」、「阿武隈川」、「会津ワイン」
という感じになります。同じ4点でも「恋旅」は限りなく5点に近いです。
6 オッサン度
自分で言うのも何ですが、
「オッサンが主人公って、面白いの?そんなの誰が読むの」
と聞きたくなります。
5点 「元宮ワイナリー」、
4点 「黒田」、「スプラウト」
元宮ワイナリーは、ほぼ「オッサンしか出ない」という不思議な作品です。「黒田」と「スプラウト」は主人公が「仕事人のオッサン」ということで4点ですが、黒田は後半に群像劇のようなところがあり、スプラウトは夫婦や家族の交流という横軸があります。
7 役人度
時々、「役所の人」が登場する福島作品ですが、なんなく役人が登場する時は、筆が乗る感じがしています。
5点 「元宮ワイナリー」
2点 「木幡山」、「会津ワイン」
あれ、意外と役人が登場していない。ちょっと吃驚しました。
元宮ワイナリーは主人公が市役所の係長という設定です。木幡山には狂言回し的に市役所の係長が登場します。会津ワインは村役場の若手職員が、非常に良い感じで物語を展開させてくれます。
「公タマ伝」、「同第2集」に収録している創作物語に役人が登場しているのと、noteのショートショートでは役人ネタも多いので「特徴的」かと考えていましたが、kindle出版した創作物語では違いました。
けど、この三作品に登場する「役人たち」は、かなり自由で羨ましいです。憧れる存在です。
以上、「七つの要素で見る福島太郎作品」でした。これらの作品については、こちらのリンクから御購入いただけます。
こうして振り返ると「元宮ワイナリー黎明奇譚」が、福島作品としての要素が一番強いようです。
「処女作には全てが詰まっている」
という言葉が名言と感じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
福島太郎は「文学フリマ東京36(5月21日)、文学フリマ大阪11(9月10日)」に出店を予定しています。
また「文学フリマ岩手(6月18日)」は出店の抽選待ちですが、出店できない場合は、遊びに行く予定です。
著者が一番好きな作品はこちらです。