ランニングにおける呼吸について
渋谷・青山のパーソナルジム「b{stoic」でパーソナルトレーナーとして活動している仙福(せんぷく)です!
今回も引き続きランニングについて。
昨日の腸腰筋の話をほんの少し深ぼります。
腸腰筋のお隣さん
腸腰筋は腰椎1~5、胸椎12番の横突起(背骨)から大腿骨(太ももの骨)の小転子に付着している。
筋肉はそれぞれ単独で機能しているものは少なく、お隣さんと協力してより強い筋力を発揮しているパターンが多い(筋の協調活動)。腸腰筋も例に漏れずお隣さんが存在するわけだが、その筋肉が横隔膜である。
横隔膜は剣状突起、肋骨7~12軟骨(周囲の肋骨)と腰椎1~2(背骨)に付着する。つまり、腸腰筋と横隔膜は腰椎という同じ付着をもっているのである。
横隔膜の機能
まず横隔膜のお仕事(機能)だが、本業は呼吸である。横隔膜がポンプのように働くことで口から肺に空気が取り込まれる。副業として体幹の安定など役割があるが今回は割愛する。
そして息を吸い横隔膜が緊張(収縮)すると肋骨は外旋(開く)する。
そして息を吐けば横隔膜がリラックス(弛緩)する
横隔膜と腸腰筋の関係
では腸腰筋と連結している横隔膜はどのような関係なのか? ただのお隣さんなのか?
結論でいうと横隔膜が緊張すると、腸腰筋が股関節を引き上げる働きを上手く使えなくなる。
横隔膜が緊張する
↓
腸腰筋(大腰筋)も緊張する
↓
股関節の引き上げがうまくいかなくなる
筋には至適長があり、適切な長さになっていれば収縮力を発揮できるが緊張によってその働きは低下する。
つまり呼吸の仕方が股関節の動かしやすさに影響を及ぼすのである。
ランニングにおける呼吸の役割
呼吸には主に3つの役割があり
①生化学的呼吸の側面(血液内の環境)
②精神生理学的呼吸の側面(メンタルへの影響)
③生体力学的呼吸の側面(構造への影響)
今回は③の生体力学的呼吸の側面の話でした。
呼吸の仕方によって横隔膜が緊張することで股関節の動きやすさ、走りやすさに関わってくる。
呼吸というとイメージは特に意識せず絶え間なく行われているものだが、実は歩行やランニングを効率よく行うためにとても大きな影響を及ぼしている。
しかも息を吸うことよりも吐くことのほうが生体力学的にとても有益なのである。(他2つの側面からも吐く方が重要になるケースの方が多いが)
今後、万が一外を歩くようなことがあれば是非自身の呼吸に目を向けてみては?
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