その本との出会い
とにかく休養が必要といわれ、仕事を休んでいる私。
前は喉から手が出るほど自分の時間が欲しかったのに、なんもできねぇ。
料理がほんとうにできなくなってしまって、もう出来合いのものでもいいやん!何かしらカロリーを摂取できてたらオッケー!と心に決めたものの、性格なのかどうしてもできない。
夕飯ぐらいは何かしないといけないと自分で決めてしまっているんでしょう。ほんとうに窮屈な性格、、そろそろお米を研がなければ。。あああああああああああ。。。みたいな感じで、重い腰を上げるまでに1時間はかかってる。調理自体は、素材そのものの味を楽しんでいただく感じで。もう、調味料をちまちま入れたりすることが無理。焼く、チンする、ぐらいが限界。
そんな無気力な毎日で、唯一したいなぁと思えることが「読書」。通っている病院の近くに大きな図書館があるので、たくさん本を借りています。
家にいてもよくないことを考えてしまうか、散らかっているのに片付けられないことに罪悪感を感じるかなので、図書館で過ごす時間を多くできたらと思っています。
先日、保育園のお迎えまでもうちょっと時間があるというときにパッと目についたのが金子哲雄さんの『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』という本でした。面白くなかったら他の本を借りようと軽い気持ちでソファに腰かけて読み始めて後悔…。人目を憚らず、あふれる涙を抑えることができませんでした。
バラエティ番組があまり好きでないこともあって、存在は知っていたし、お亡くなりになられたことも知っていたけど、正直そこまで記憶にも残っていませんでした。だけど、今の私には刺さるものがほんとうにたくさんありました。
『人を喜ばせる』という気持ち。
それがすべての原動力で、あれだけ活躍されたんだなぁ。
自分がうつになって自分のことを見直すことも増えて、なおさら響きました。
そして奥様とのご関係。
正直、私はこれが一番ぐっときたかも。
凧と糸。あとは、献身的な看護をしてくださる奥様に対して「ごめんね」という言葉が出そうになるけど「ありがとう」と言うようにしていたという部分。相手のことを考えている人だからこそ、だなと。見習いたい。
生き抜く力
息抜く力
たぶん、うつになってなかったら読み飛ばしていたと思います。
この言葉の意味もきちんと分かっていなかった。
うまく言葉にできないけれど、本って必要な時に不思議とふっと手に取れるものなんですよね。今までも、悩みや迷いを抱えているときにふと読もうと思った本に答えやヒントが書いてあることが多々ありました。
息を抜く。
今の私が一番難しいこと。
金子さん、私のようなちっぽけな読者ですが、きちんと届いていますよ。
ありがとうございました。
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