共感とは「me too」でなく「I see」
販売も指導も「聴く」の基本は共感。
共感の意味、正しく理解できていますか?
コミュニケーションの基本といえば、アイコンタクト、頷き、復唱、共感、質問…
などと研修などではよく言われると思うのだけど、「共感」って難しいはず。
~共感とは「私も一緒です」ではなく「その気持ち分かりました」〜
例えば、新人(Aさん)さん
お客様「二の腕がちょっと気になるから、この服無理だわ。。。」
販売員「分かります〜。私も、気にしちゃいます。」(me too)
お客様「いやいや。あなたは細いから。」「あなたは若いから」
と、いう会話になりがち。
年齢や体型の違うお客様との会話に共感しているつもりが、お客様からあなたと私は違うから、と拒絶されてしまう。こうなると、もう会話はお客様ペースだし、お客様に何もできずに終わることが多いはず。
一方、同じ会話でもベテラン(Bさん)
お客様「二の腕が気になるから、この服無理だわ。」
販売員「あら、意外です。二の腕を気になさっていたのですね。」(I see)
お客様「そうなの、最近気になり始めてね、、、」
この感じだと、会話が続いていくイメージができますよね?
違い分かりますか?
〜会話の相手を主人公に〜
Aさんは、お客様の「二の腕が気になる」という事実に対して、「私も同じ悩みを持っています。me too」と言いい、Bさんは「お客様の悩みを理解しました」と言っている。
話題の主人公がお客様のままで会話が進んでいるのがBさんの会話。
そして、お客様の言っていることに対して自分の意見や共通点などは伝えていない。ただ、受け止めただけ。
共感しているようで、同調してしまっていないか?マイクは常にお客様に向いているのか?がとても大切。
特に、お客様の悩みや話が自分と全く違う場合、共感は難しいですよね。
年齢だけでなく、身長、体型、ライフスタイルなど、なかなか実体験で同調できることはとても少ないはず。
少し話は変わるけれど、マネージャー職の同僚が「最近仕事が忙しい」って言ったら、20才前半の販売員さんに「分かります〜」って言われて、「いや、君にはまだ分からんだろー」とムカついたって言ってたな。
そういう時は、「お忙しんですね。そんな中、ご来店頂けて嬉しいです。」などが、ベストな会話かな。
「お客様の大変さは私には経験がないから体感としては分からないけれど、お忙しいのですね(共感)。そんな中でのご来店ありがとうございます(感謝)」
〜接客も指導もスタートは相手を知ること〜
接客と指導は同じなので、後輩との面談も同じく、同調でも否定でもなく、共感がベース。
例えば、仕事を辞めたいと後輩に相談された時、
Aさん「私も、辞めたい事あるある〜」(同調)
Bさん「辞めると言うなんて信じられない」(否定)
Cさん「辞めたいと思っているんだね、気づかなくてごめんね。」(共感)
どの先輩に相談したいですか?
きっと後輩の心が開いて、話したくなるのはCさんのはず。
共感をI see . I understand . で自分の会話を時々振り返ってみて。
私も、プラーベートでは甘えがちで共感のつもりがme too で自分の話をしてしまい、会話泥棒をしがち。今、誰を会話の主人公にする時間なのか考えて、素敵なコミュニケーションをとっていきましょう!