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短編小説。怖い話。


それは夜、いつもより少しだけ遅い時間に帰宅する人がいた。

いつもの帰り道なのに、普段通りに帰ればいいのにこういう日に限って違う道が気になる。

今日は遅くなったな。寒いし早く帰りたいな。

こんな道あったか?近道かな。こっちから帰るか。

まだ終電には間に合うから寄り道して帰るか。

薄暗い道だった。街灯の灯りが点滅する。

何か急に寒くなってきた。早く帰ろう。

…………。

スタスタスタスタ。


ヴゥーーー!


何!?今の声!

振り返ると誰もいない。

ドタドタ。ガシャン!

何!?

誰かいるの!?

シーーーン。

誰もいない。静かになった。


ヴゥーーー!ヴゥーーー!

何の声!

走った!必死に走った!

が!しかし!


ヴゥーーー!ギニャァーーー!

ギニャァーーー!ギニャァーーー!

ヴゥーーー!

走っても不気味な声がする。


ジリリリリ!ジリリリリ!

え!電話!?

知らない番号……。


も、も、し、も、し、…。

もしもし!もしもし!誰!誰!


…。ヴゥーーー!

さっきの声!?

ヴゥーーー!ヴゥーーー!

ギニャァーーー!


うわーーー!

電話を切り必死に走った!






騒がしい猫だね。また喧嘩してたのかい。

おしまい。


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夏鈴のたらこトマトスパゲティ
夢はnoteの売上でキャンプすることです。 後、ニンテンドースイッチです。 後、書籍化です。

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