ねーちゃん、今の話をしているんだ

こんばんは🌙

1か月間、毎日ブログを書く!」の企画に参加して今日で6日目です。

(私だけではないと思うのですが)私は、ある程度長い文章を書くのがスマホやタブレットではできません。どうしても広い画面とキーボードが欲しくなるため、必然的にブログを書くためだけにパソコンを起動せざるを得ません。今まではそれすらも億劫だったのですが、6日目も続けていると毎晩パソコンを起動することに習慣になってきた感があります😊習慣化ってだいじ!!

皆さんは漫画とかアニメとか見ますか?

私は昔から漫画やアニメが好きで、特にアニメは毎クール(※アニメもドラマと同じで春夏秋冬ごとに「クール」が存在する)、厳選して見ています。

今クール(2024年1月~3月期)も話題作がたくさんあって目移りしているのですが、その中でも特に好きなのが前クール(2023年10月~12月期)から放映を開始した「葬送のフリーレン」です。

©山田鐘人・アベツカサ/小学館

日本テレビがゴールデンタイムの金曜ロードショーで初回放送枠を取って大々的に宣伝していたので、タイトルだけは聞いたことがある方もいるかもしれません。

剣とか魔物とか魔法が出てくるのでジャンルとしては「ファンタジー」になるのですが、なんいうか設定が斬新です。詳しくは解説しているサイトがたくさんあるのでそちらを参照いただくとして、私がこの作品を好きなのは作品全体から東洋的な思想を感じるからです。登場人物や街並みの描写は明らかにヨーロッパ風なのに、です。具体的にどのあたりに東洋的な思想を感じたのか、今日は2つ紹介します。

1.不易流行 (変わらないものと変わるもの)

フリーレンの物語は「変わらないもの」と「変わるもの」の対比で溢れています。「変わらないもの」の最たるものは主人公のフリーレンです。フリーレンは1000年以上の寿命を持つエルフという種族です。対比となる「変わるもの」は、フリーレンと旅を共にする寿命が100年に満たない人間族の仲間です。寿命がめちゃくちゃ長い種族と短い種族が一緒になっても、いつか必ず一方がもう一方を見送る(先に死ぬ)日がやってきます。これは人間とペット(犬や猫)の関係にも近いかもしれません。

老荘思想には「不易流行」という考え方があります。これは、世の中は「変わらない(不変の)もの」と「変わるもの」の両方で成り立っているという考え方です。例えば、春の後に夏が来て、夏の後に秋が来て、秋の後に冬が来て、また春が来るというサイクルは不変であり、その順番が変わるなんてことはありませんよね。でも去年の春と今年の春が全く同じかといえばそんなことはなく、必ず何かが変化しています。また、同じ春でも「昨日」と「今日」では確実に何かが変化しています。「不変」と「変化」で世界を見るというのが「不易流行」なのですが、フリーレンで描かれる物語にはこれがたくさんあるように思います。

2.即今、当処、自己

即今(そっこん)、当処(とうしょ)、自己(じこ)」というのは禅の思想です。ものすごくストレートに訳すと

今でしょ!」「ココでしょ!」「あなたでしょ!

という意味ですが、ちょっと謎ですよね笑

「今でしょ!」は林先生っぽいですけど。

もうちょっとかみ砕いてみます。

即今

即今(そっこん)」とは、人は過去や未来に生きられない、いまこの瞬間にしか生きられないんだってことです。

たとえば

過去にこんなことがあったので、今更そんなことはできないな
いつかその日が来たらあらためて連絡するね

こんな言い訳をして、今このタイミングで、自分が本当にやるべきことをやらないというのは「イマを生きていると言えるのか?」ということです。

でも厳しいですよね。「そうは言っても」っていうのがあるので。

当処

当処(とうしょ)」とは、人は現在自分がいる場所、その立っている場所でしか生きられないんだってことです。いや物理的には当たり前なんですけど笑

たとえば

「ここでやるのは、ちょっと無理じゃないかな~」
「あそこに行けたなら、できるかもしれないけどね」

こんな言い訳をして、今この場所で自分にとってほんとうにやるべきことをやらないというのは「ココで生きていると言えるのか?」ということです。

でも厳しいですよね。「そうは言っても」っていうのがあるので。

自己

自己(じこ)」とは、自分の人生を決めるのは、ほかの誰でもない自分自身でしかないってことです。いや物理的には当たり前なんですけど笑

たとえば

これって私がやらなくてもよくない?どうせ誰かやるんでしょ?

こんな言い訳をして、あなた自身にとってほんとうにやるべきことをやらないというのは「自分の人生を生きていると言えるのか?」ということです。

でも厳しいですよね。「そうは言っても」っていうのがあるので。

フリーレンの場合

フリーレンの作中にこんなセリフが出てきます👇

©山田鐘人・アベツカサ/小学館

「私は今の話をしている」

このセリフが作中の重要なシーンで出てくるのですが、その文脈がまさに「即今、当処、自己」って感じでグっと来るのです。

興味がある方はぜひ作品をご覧になってください。原作もアニメもどちらもオススメです。アマプラやNetflix等で配信されています。

おまけ:ジョジョの奇妙な冒険の場合

ちなみにフリーレン以外にも私が「即今、当処、自己」を感じた作品があります。

ジョジョの奇妙な冒険」という作品です。

©荒木飛呂彦/集英社

1986年に週刊少年ジャンプで連載開始され、今も続編が出ている超人気漫画です。アニメ化や映画化もされています。(先日、舞台化でちょっと揉めてましたが👇😅)

そんな「ジョジョの奇妙な冒険」の初期でこんなシーンがあります。

©荒木飛呂彦/集英社

内気でいじめられっ子でいつも姉にかばわれていた少年(ポコ)が、主人公の危機を救うため勇気を振り絞って行動したときのセリフです。

このセリフの伏線として、ポコと姉は以前こんな会話をしています👇

©荒木飛呂彦/集英社

こんな感じで、いつも自分がやるべきことを先延ばしにしてきたポコが、危険をかえりみず、姉ちゃんの静止を振り切って行動した時に発したのが

「ねーちゃん!あしたっていまさッ!」

です。まさに「即今、当処、自己!」って感じがしませんか?😁

おわり。

いいなと思ったら応援しよう!