マガジンのカバー画像

小説 コーチ物語

401
コーチングのコーチ、羽賀純一。 彼のもとには多くのクライアントがやってくる。 この物語は、羽賀コーチによってクライアントがどのように成長し、羽ばたいていくのかをクライアントの視点…
運営しているクリエイター

記事一覧

コーチ物語 クライアント39「出会いと恋は突然に」その4

「えっ、れもんですか?」  さっき、わけもわからず怒ってどこかへ消えてしまったことを羽賀…

古賀弘規
22時間前

コーチ物語 クライアント39「出会いと恋は突然に」その3

「ところでシンヤ、お前はまだ彼女できねぇのかよ?」 「おい、突然そんな話題振ってくるなよ…

古賀弘規
1日前

コーチ物語 クライアント39「出会いと恋は突然に」その2

「どうしてって、それはこっちのセリフだよ。オレはここのオーナーのタカトの友達でね。今日は…

古賀弘規
2日前

コーチ物語 クライアント39「出会いと恋は突然に」その1

 それはほんの些細な勘違いから始まった。 「それ、私のです」  雨の日に駅のベンチに座ろう…

古賀弘規
3日前

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その8

「こちらがスポーツ専門の形成外科の先生、白鳥さん。ボクのトレーナーでもあるんだ。彼のおか…

古賀弘規
4日前

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その7

「いやぁ、ここまで延ばしてしまって申し訳ないね。それにしても、彼の言うとおりになるとは驚…

古賀弘規
5日前
1

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その6

「相手が強ければ強いほど、本当の意味でのチームワークが必要になると思います。チームの中でのポジション争いは、単なる個人対個人の争いであって、目的が自分のためになる。けれど、それでは強いチームには勝てない」 「なるほど。強いチームに勝つためには、チーム内で争っている場合じゃないということだね」 「はい。といっても、お互いに切磋琢磨して自分を磨き上げることは必要です。けれど、あくまでもその目的はチーム内の力を上げることであって、みんながバラバラの方向を向いていたのでは絶対に勝てま

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その5

 いよいよ医者に経過を診てもらう日がやってきた。監督が自分も行こうかと言ってくれたが、こ…

古賀弘規
7日前
1

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その4

「佐久間くん、セカンドオピニオンを受けてみないか?」 「セカンドオピニオン? なんですか…

古賀弘規
8日前
1

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その3

「羽賀コーチ、わざわざ来ていただきありがとうございます」  佐川がそう呼んだ人。自転車を…

古賀弘規
9日前
2

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その2

「全治二ヶ月です」  医者は冷酷に僕に宣告した。さらに追い打ちをかけることを告げられた。 …

古賀弘規
10日前

コーチ物語 クライアント38「ベースボールマン」その1

「さてと、行きますかね」  気合いを入れて家を出る。今日から高校生。新しい生活がスタート…

古賀弘規
11日前
1

コーチ物語 クライアント37「カミの言うことは聞いておくものだ」 その8

「神の言うこと、ですか。ははは、確かに私は神に逆らってばかりでしたね。でも、私には私の思…

古賀弘規
12日前

コーチ物語 クライアント37「カミの言うことは聞いておくものだ」 その7

「どうして、どうして経営の素人である妻の言うことを聞かなければいけないのですか? コンサルタントである私の方が、知識も経験も豊富なんですよ?」  率直に思ったことを口にしてみた。 「確かに、白崎さんがおっしゃる通りですよね。では、今のご自分の結果、これは誰が招いたことなのでしょうか?」 「誰がって……そりゃ、もちろん私です。私自身が引き起こした結果が今なんですから」 「そうですよね。経営コンサルタントであり、知識も経験も豊富な白崎さんが出した結果が今なんですよね」  その言葉