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九十九折りの最高峰『ステルヴィオ峠』へのイタリア遠征2泊3日🇮🇹

みなさんこんにちは。
自転車にサッカー、仕事と動き回って腰が終わりかけているKです。
今回は9月19日から21日までの3日間、イタリアにある峠を上ってきた話を書きます。

旅行記とサイクリングの話を同時に書くので安定して字数はやばいです。

お時間あればお付き合いください。


今回走った場所は

イタリアとスイスの国境沿いにあるステルヴィオ峠を走ってきました。

ステルヴィオ峠

イタリアのロンバルディア州とスイスの南チロルの間にあるヨーロッパで2番目に高い峠
標高は2757m
自転車乗り、バイク乗り、車乗りとあらゆる乗り物好きにとっては夢の場所となっている
自転車プロレースのジロ・デ・イタリアのコースにも設定されていた事がある
超絶景だがカーブが48個もあり気が狂いそうになるくらい曲がる事になる
フランスのモン・ヴァントゥ同様にステルヴィオという同名の競走馬がいる
アルファロメオ社製のステルヴィオはここから名前を取っている

今回のメンバー

今回は私を含めて3人。
普段私がお世話になっているYouTuberのKEIMASA CYCLEとミュンヘン在住のTAKAさんのです。

TAKAさん
ミュンヘン在住
前回参加したシュツットガルトのレースから4日しか経っていないが再び再会

まずは移動、いきなりやらかす

19日の移動日の前日にKEIMASAの家に前泊しました。
デュッセルドルフで落ち合い、車でKEIMASAの家へ向かっている最中の会話です。

KEIMASA「そういえばTAKAさんさ、宿泊場所ってどうなってる?」
K「ん?あれ?取ってないの?」
KEIMASA「俺、Kさんの分しか取ってないよ?それと移動手段ってどうしてるの?」
K「電車とかで行けないの?」
KEIMASA「あそこは車じゃないといけないよ(笑)」

おやや?

事の経緯

話は遡ること8月の半ば、9月15日に参加するシュツットガルトのレースの会話をしていた際に「イタリア遠征をするのでもし良かったら一緒に来ますか?」と誘いました。
その後TAKAさんからKEIMASAに直接連絡をしたようで、その話を聞いた私は2人の間で話が進んでいるのかと思い込んでしまいました。
そしてそのまま確認を全く取る事なく出発の前日にこの会話になりました。

ということでTAKAさんの宿がありません。

そして移動手段に関しても全く話をしていなかったので慌ててTAKAさんに連絡を取りました。

TAKA「迎えにきてくれるものだと思ってた…」

はい、完全にやらかしました。

3人の確認ミスが見事に重なって出発前からとんでもない事になってしまいました。

KEIMASAは「今回は互いの思い込みが重なっての出来事だから仕方がないよね」と言ってくれましたが、TAKAさんを誘った私自身が確認を怠ってしまった事が1番の要因です。

この会話をした直後にKEIMASAが宿舎に連絡をして事なきを得ましたが、1歩間違えたら宿舎無しか自走で現地入り、もしくはTAKAさん不参加コースになるところでした(2人共迷惑かけてごめんね😥)

19日、出発

朝早く起きた私達はTAKAさんを迎えに行くために以前私が住んでいたフュッセンまで向かいました(ミュンヘン経由は遠いからフュッセンまで来てもらった)

600kmの道のりを車で交代しながら向かいます。
約1年ぶりにKEIMASAの車を運転しました(相変わらず性能が良すぎて困惑した)

休憩を挟んで約7時間後に無事にフュッセンへ到着、TAKAさんと合流した後は自転車を積み込んでこの日の宿へ向かいました。

2人が作業をしている間に私は昨年も会ったチームメイトの店へ行ってきた
残念ながら今回は会えなかった

ここから更に3時間をかけて宿泊地があるプラート・アッロ・ステルヴィオまで向かいます。

出発前に寄ったフュッセンのスーパーでのビールコーナー
懐かしい知っているビールばかりで少し感動した
かつてはこれらのビールを毎日飲んだくれていた

久々のオーストリア🇦🇹、からのイタリア🇮🇹

久々に来たオーストリアを通ってイタリアへ向かいます。

道中に綺麗な湖、そしてそこにそびえ立つ綺麗な教会がありました。

キルヒトゥルム・フォン・アルトグラウン
かつてこの地には村があった
ダムを建設する際に村を沈める事になったがこの教会だけは残した

日が暮れてきた19時頃に無事に宿舎に到着する事ができました。

今回お世話になった宿舎
撮影は次の日の朝

今回お世話になった宿舎はピッツァリア-ガストホーフ・シュテルンです。

宿舎の中はとても綺麗でした。

エントランス
地下には自転車保管スペースがしっかりと用意されている
階段には宿舎の歴史が綴られた写真が掲示されている
部屋は本来なら2人部屋
TAKAさんが来ると伝えたら急遽3つ目のベットを用意してくれた
バルコニー付き
私が出るとなぜか毎回閉め出されていた😭

夕食は宿舎に併設されているレストランで食べる事にしました。

イタリアだけど

久々のイタリアなので言葉が通じるか少し不安です(イタリア人は英語が話せない人が多い)

イタリアなのにドイツ語がバリバリ通じます。

よくよく思い返してみればチェックインの時から既にドイツ語で会話をしていました🤪
そういえば宿舎に到着した時、周りに停車している車の大半はドイツナンバーでした。
なんなら私の住んでいる地域のすぐ近くから来ている人もいました。

レストランのメニュー表ももちろんドイツ語です。

周りの人の会話もほぼ何を言っているのかがはっきりと理解できます。

すごい安心感です。

3人での会話も弾み、たらふく食べてぐっすり寝る事にしました😪

20日

朝は7時起き。
宿舎での朝食を食べたら準備に取り掛かります。
峠の頂上は寒いという事は既に知っていたので冬用装備を着込みました。

頂上まで1本道、そしてTAKAさんは既に峠を何回か走った事があるのでナビを設定せず気ままに走る事にしました←これが後に大変な事になる

それにしても超晴天です。

実は私、山を上るイベントで悪天候になった事が1度もないんですよ。
昨年の富士山を上ったイベントでも超絶晴天でした(実際、あそこまで晴れたイベント日は今までに1度もなかったらしい)

私とTAKAさんはいつもの格好ですがYouTuberのKEIMASAはそうもいきません。
ハンドルにはGoPro12、右手にはInsta360 ONE RSを手持ち棒に付けて手で持っています。
更には今回の遠征の直前に企業から頂いたInsta360X4とそのテールマウントセットをサドルの下に装着していました。

完全に全身カメラ男です。

動画のオープニングを撮影をしたら早速出発しました。

今回案件で提供してもらっていたInsta360X4
それとテールマウントセット

ここからは写真と文が盛り沢山なので読むのが面倒な方は先日KEIMASAが投稿してくれた動画をご覧ください。

(動画のサムネイルとエンドカードの写真、私が撮ったんですよ📸←ちょっとだけアピール)

さぁ、上ろう🚲

早速上り始めます。

宿舎を出て500mも走っていないのにもう上っていました。

テンポが速い🤪

KEIMASA「今回は完全にゆるぽた(ゆっくり走る)なんで!ゆっくり行きましょう」

数分後、身体が温まっていないと言う理由から完全に安心しきっていた2人を他所に物凄いスプリントで走り去って行ってしまいました。

ゆるぽたとは?

追いついた後はのんびり走行します。
TAKAさんと楽しく話していた最中、突然顔の横から棒に括り付けられたカメラが現れた時はかなり驚きました(動画内にて)

序盤は楽しかったんだよ

頂上は寒いですが下は程良い気温です。

厚着をしているので超暑いです🥵

脱ぎたくても服をしまう場所がないので大変でした。

本当の山上りはここから

ステルヴィオと言ったら九十九折り
全部で48回曲がる事になる

K「この48って何?」
TAKA「頂上までに48回曲がるんだよ」
K「気が遠くなってきた…」

嘆いても仕方がないので上りました。

トラフォイ
ここから本格的な山道が始まる

道はかなり狭く、後ろから車が来たら結構怖かったです。

2人の背中を眺めながらのんびり走った

KEIMASA右手に撮影用の手持ち棒を持ったまま走行していますが。

持ち方が完全にカチコミ前です。

後ろ姿が完全に殴り込みに行くようにしか見えない

あれ?あなたそっち側の人でした?

あっという間にこんな場所

1875m地点にあるホテル件レストラン

宿泊している場所が既に1000m地点でしたのでここまでは意外とあっという間に到着しました。
ちょっと休憩したらまた走り始めます。

こんなところに通るのかよ

走行中、前から、後ろから車やバイカー達が多く来ます。
前述しましたが道が狭いのですれ違う時にはかなりストレスがかかります。
特に曲がり角で対向車と出会した場合はどちらかが下がらねばならないのでかなり大変そうでした。

この写真の道はまだ見晴らしが良いが狭い場所は助手席の人が確認をしないと本当に何も見えない
カーブミラーなんてものは景観を損なう理由で設置されていない

しかし何よりもやばいと思ったのは。

なんとバスも来ます🚌

自転車だから気にならないが車での走行時にバスが対面から来たら絶望しかない
(写真がなかったのでYouTubeから拝借)

1時間ほど走ると一気に景色が開けて来ます。

絶景の始まり

景色が開けてくると太陽の光が届くのでとても気持ちが良いです。
そして暑いです💦

カメラ片手に走行しているKEIMASA
添乗員さんを見ている気分

書くのが遅れましたがステルヴィオ峠の平均斜度は10%程で後半は絶景だけどしんどい上りが永遠と続きます。

先日のレースから4日しか経っていなかったから脚がかなり重かった
それと実はここら辺から少し頭がくらくらしていた

写真でしか見た事がなかったすごい景色

宿舎を出発してから約19km地点。
ようやくステルヴィオ峠の片鱗を見る事ができました。

ようやく見えてきた九十九折り
ここに来るまでに27回曲がってきた
いつの間にか半分を過ぎていた
7月に走ったモン・ヴァントゥとは違った壮大さだった

遠くに見える山がとにかく綺麗です。

雪が積もっている

残りのカーブが14個の所で小休憩をしました。

サドルには案件で提供してもらったテールマウント
手にはinsta360
そして腹には着込んだけど暑くて脱いだジャンバーが仕込まれている
この日の朝に大谷選手が50-50を通り越して52−52を記録したからその敬意を讃えてこのポーズ
景色に見惚れて置いて行かれていた
壁すらも絵になる
残り7個の看板
数字の下にまさかの野原しん◯すけ
そしてKEIMASAのモノマネの精度が高くて笑ってしまった
最後のカーブ
奥にはちょっとした駐車場がある
そして高級スポーツカー達が停車していた
上からトランシーバーを持った人が下から上がってくる他のスポーツカー達に無線で対向車の情報を伝えていた
『そんな必要あるのかな?』と思っていたが次の日に分かる事になる

ようやく頂上

走り始めて2時間半、ようやく頂上に到着する事ができました。

車やバイカー達が多く休憩していた
道端には雪があった
ステルヴィオ峠の頂上の看板
お土産屋さんの服をかける場所になっていた
更に奥へ行くと自転車での最高到達地点がある
何が書かれているのか全くわからない

到着したけど

頂上が寒いというのは知ってはいましたが…

寒過ぎます🥶

あまりの寒さに指の感覚が全くないです。
この時の頂上の気温は1度でした。

そりゃ寒いわ。

そして腹へりです。
せっかくここまで来たので頂上でちょっとお昼ご飯🌭
その後は上った方とは反対側から下山しました(同じ道を下るのかと思っていた)

山の頂上で食べるソーセージは最高に美味かった😋
お兄さん達はこの寒さの中でも陽気に皆を迎えてくれた

再びやらかす

下山をする道中にイタリア側のボルミオ方面スイス側のサンタ・マリア方面への分かれ道があります。

私は見事に道を間違えました。

下り坂が超苦手な私は案の定2人に置いて行かれてしまいました。
その後、分かれ道にて休憩をしていたバイカーに2人の事を聞いたところ「さっきこっち(ボルミオ方面)へ走って行ったよ」と教えてもらいました。

上から下を眺めてみたら確かにKEIMASAが付けていたテールマウントを装着して下山している青い自転車に乗ったローディーが確認できたので急いで後を追いました。

後に気づきますが人違いでした。

それに気づく事なく7km程下山した私は途中で『なんかおかしいな?』と思い携帯を確認したところ、TAKAさんから「ルートを外れているよ」と連絡をもらったので急いで戻る事にしました。
これ以上迷惑をかけたくないと思った私は20分ほど頑張って元の道に戻り2人と合流する事ができました。

道を間違えた要因

道を間違えた要因は今回の走行ルートのナビを私が2人と共有していなかった事です。
フランス遠征時の様に上った道を再び下山すると思っていた私はナビを設定する必要がないと思っていました。
それと峠を上っている途中から高山病の症状が出ていたにもかかわらずそのまま走行した事です(高山病になった事がなかったから軽い頭痛だと思っていた)
それにより下山時に「間違えてボルミオ方面へ行かないように」というアドバイスがほとんど頭に入っておらず分かれ道に設置してあった看板の『ボルミオ』という唯一覚えていた単語を頼りに進んでしまいました(更に前述したKEIMASAそっくりな人を目視してしまったから)

結果的には無事に合流、2人は笑って許してくれましたが1歩間違えたら命の危機に直面する可能性がある程の迷惑をかけてしまいました(この時14時、この日は15時から雨が降る予報だった→後に予報通り山頂付近で凄い雨が降っていた)

今でも猛省しています。

下山後は

その後は無事に下山、スイスでのガソリンスタンドでスイス訛りが強すぎるおじさんとの会話を楽しみながらのんびり休憩をしました。
休憩後は一気に宿舎へ戻ります。
疲れ果ててしまった私は終始2人の後ろにひっついていました。

無事に帰還

無事に宿舎へ戻る事ができた私達は夕ご飯を食べに町を散策しました。
偶然見つけたスーパーで夜のお供(🍺)を買い近場のレストランで楽しく夕ご飯を食べました。
夜は1人宴会です(KEIMASAは先に就寝、TAKAさんはお酒を飲まない)

21日

朝は昨日同様に7時頃起き。
朝食をのんびり食べたら宿舎をチェックアウト。
車に自転車を積んだら早速出発します。

どこかって?

今度はステルヴィオ峠を車で走る事にしました。

これはこれでやばい

自転車で上ると約2時間半。

車で上るとなんと20分で頂上まで行く事ができます。

しかし道が狭すぎるので対向車とすれ違う際にはかなり怖かったです。
それと右に曲がる際には運転席から対向車線が見えないのでほぼ運任せです。

お見合いしたら間違いなくぶつかります。

そしてここでもInsta360X4の出番です。

手持ち棒を最大限上に伸ばして広大な景色を撮影しながら走行しました。

どこから見ても息を呑む景色
前日には親にカメラ電話で景色を見せていた

さて、帰りますか

楽しい時間もあっという間に終わり、ドイツ方面へ帰る事にしました。
ナビでは上った道を再び下山と示されていたので同じ道を下山します。
すれ違うローディー達は皆楽しそうですが同時に『なんで?』という顔をしながら私達を見てきます。

そりゃ、車の上に自転車を積みながら峠を攻めていますからね。

きっと頭のおかしい奴らだと思ったに違いないでしょう(前日に上ったよ!)
その後はオーストリアを経由してドイツに戻りました。

坂を下山している最中に遭遇したローディー達
同じ格好、同じ自転車に乗っているがよくよく見ると最後尾の人は電動自転車

長旅からの寄り道

4時間以上の道のりを走行した私達は初日同様にフュッセンに立ち寄りました。
「ついでに城でも見にいくか」ということで数年ぶりにノイシュヴァンシュタイン城を眺めに行きました。
住んでいた時は毎日飽きるくらい眺めていましたがやっぱりこのお城は良いですね。

見るのはおそらく6年ぶり
このお城はやっぱり近くで見るより遠くから見た方が壮大さがわかる

その後、町中にて見つけた喫茶店で来年の話をしながらちょっとだけ休憩しました。

あっという間のお別れ

初日に寄ったフュッセンの駅にてTAKAさんを見送ります。

TAKAさん「いやぁ、楽しかったです。2人共気をつけて👋」
KEIMASA「こちらこそ!また会いましょう」
TAKAさん「次回はマヨルカ島で!」
KEIMASA「ですね!」

楽しい時間もあっという間です。
TAKAさんとお別れした後は9割KEIMASAの運転で私達が住んでいる地域へ向けて帰りました。
本当はデュッセルドルフにてKEIMASAとお別れをする予定でした。
しかし気が向いてくれたのか、私の家まで送ってくれました(本当にお世話になった)

K「ここまでありがとう。気をつけて帰ってね」
KEIMASA「あいよ」

KEIMASAを見送った後は部屋に戻り遠征の片付けをしました。

K「今回も楽しかった、けど本当に迷惑をかけた😞次回はこうならないように気をつけないと」

あっという間の4日間が終わり反省の意を込めて冷蔵庫のビールに手を伸ばすのでした🍺


最後に

今回もここまでの長文、最後までご覧いただき誠にありがとうございます。
先日のシュツットガルトのレースにて私の今年の自転車イベントは全て終了したと思っていました。
しかし昨年のイタリア遠征の時同様に今年も最後に再びイタリアの地を踏み、素晴らしい仲間と良い経験をする事ができました。
KEIMASAがかねてより行きたいと言っていたステルヴィオ峠、絶景だとは聞いていましたがここまで絶景だとは思ってもいませんでした。
私達が走行した10日後には雪が降り積もり全く立ち入る事ができなくなったという話を聞いて『本当に運が良かったんだな』と実感しています。
来年はどんな経験ができるのか、今から楽しみです。

本当にここまでご覧いただき、ありがとうございました。
また次回、お会いしましょう。
ではでは👋🖐️👋

右が今回のお土産(左はモンヴァン・トゥ)
10€とお手頃価格なのでお土産にはもってこい。

追伸
KEIMASAとTAKAさん、多大な迷惑をかけてしまったにも関わらず笑って迎えてくれたこと、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。

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