砂利の味も悪くねぇ。2度目のRonde van Vlaanderen Challenge 前編
みなさんこんにちは。
毎年この時期は花粉にやばいくらい悩まされているはずなのに今年は全く悩まされていないKです。
忘れた頃にやられそうで今から震えています。
今回は3月30日に参加したRonde van Vlaanderen Challenge 2024(ロンド ファン フラーンデレン チャレンジ)の話を書きます。
えげつないほど文が長いので(いつもの事ですが)3部作に分けます。
お時間あればお付き合いください。
今回の走行エリア(前編)
まずはスタート地点
朝は5時起き。
前日に準備した衣服と用品、ジェル等を入念に確認してさんたろうさんと開場入りしました。
大量の雨男達がいたからか、朝からまぁまぁな量の雨が降っていました☔️
会場にすら着いていないのに気分はゲンナリです。
のんびり歩いて10分、会場が近くになるにつれてリュックを背負った参加者達が増えていきます。
K「おぉ、活きが良い参加者がいっぱいだ」
これからとんでもない目に遭うのに能天気な奴です。
開場入り
開場入りをしたら自転車用の靴に履き替えます(見送りに来てくれたさんたろうさんに合わせて普段履きの靴で開場入り)
この時の気温は7度、最高気温が12度前後と予報されていました。
走行開始時は興奮しているので気にならなくても後半に必ず寒さで足が動かなくなると予測して冬用のシューズカバー、そして防水用のシューズカバーを装着しました。
装着が済んだらさんたろうさんをスタート地点へ残して荷物の預かり会場へ向かいます(スタート地点から少し進んだ場所にある)
荷物の預かり会場には多くの参加者達がいました。
楽しみにしている参加者もいれば真剣な顔つきの参加者達もいます。
私はこの時どんな顔をしていたのでしょうか?
おそらく
引き攣った顔をしていたでしょう。
K「荷物お願いします」
おばちゃん「はいよ、気をつけてね」
K「ありがとうございます。また後で」
おばちゃん「会場で待ってるわ」
この女性がゴール地点で会える保証は全くありません。
しかしこの言葉を聞いて最後まで走り切るという感情が少し強くなりました。
荷物を預けたらスタート地点へ向かいます。
時間通りに会場しましたが他の参加者達はもっと早くに会場入りしていたらしくかなり後ろの方に並ぶことになりました。
大半の参加者は当然のように防寒具を着ていますが、夏用衣服で会場入りをしていたやばい人達もいました。
今の気温、7度ですよ?もしかして痛覚等は好きなタイミングで遮断できる人達なのでしょうか。
7時過ぎ、自身2回目のロンドファンフラーンデレンが始まりました。
イベントスタート
スタートから1.5km地点、いきなり謎の渋滞が発生していました。
K「これなんの渋滞?」
1.5km地点に約2kmの水底トンネルがあります。
どうやらそこへ入る為の運営が設定した道が細すぎて渋滞が起きていた様です。
広げればいいんでないかい?
ちょっとだけ待ってようやくトンネルへ進入です。
人生で初めての自転車での水底トンネル走行、すごい勢いで速度が上がっていきます。
なかなかスリルがあって楽しいです。
そしてドイツのレースでもお馴染みの事態が発生します。
参加者みんなで奇声をあげまくります。
もう動物園です🐒
水底トンネルを抜けた後はひたすら直進していきます。
ほぼ曲がりません。
この後はしばらく前の人に後ろにくっついて走行しました。
しかし雨なので前の走者の後輪から巻き上がってくる雨水が顔に超当たります。
K『この感覚、久々だなぁ』
雨の中を走行したのは昨年のミュンスター以来だったのでなんだか久しぶりです。
通勤時以外に雨の日を走ることはほぼないので『イベントに参加しているんだなぁ』と呑気に考えながら跳ねた水を顔にうけていました。
あっ、私はこういうの(顔に水が当たる事)あんまり気にしないんです。
今回は中々待遇が良いなぁ
まずは他の部門の参加者達と合流するために約90km程のサイクリングです。
そこへ辿り着くまでにはかなりの交差点を通過する事になります。
一般の交通ルールに従って走行をするファンライド形式のイベントなのですが今回は警察が全面的に通路を封鎖(車の制限)をしてくれていました。
おそらく昨年のイベントの際に事故が多発したので今年は強化してくれたのでしょう。
結局イベントが終わる最後まで全ての大きな通りでは警察が道を確保してくれました。
参加をしていない方々からすると超迷惑な話ではありますが、私達にとってはとても助かりました。
完走を目指すにあたって決めている事
昨年の参加の際、私の実力不足により残念ながら完走する事ができませんでした。
今回は前回の二の舞にならない様にある程度対策を考えて走行する事にしました。
集団で走行しても絶対に先頭付近へ行かない(前を引かない)
オーデナールデに入るまでに集団に置いて行かれそうになっても無理について行かない(しばらく待ては後ろの集団がやってくるからそれに乗る)
休憩エリアでは空腹でなくても食べまくる(トップチューブポーチの中にはジェルが入っているので必要と感じたらすぐに補給する)
この3つです。
前回は一緒に参加した自転車仲間達に置いて行かれまいと何度も強度をあげで追いかけた結果、オーデナールデに入る頃には足が動かなくなっていました。
今回はそれを回避すべく楽できる場所は徹底的に楽をする事にしました。
そしてガス欠を防ぐためにちょっとでも身体に違和感を感じたらすぐにジェルを摂る、休憩エリアではお腹に溜まりつつ栄養が摂れる食べ物をひたすら食べる事にしました。
もう少し考えようぜ、この身体
10km地点、集団の最後尾でのんびり走行していた頃でしょうか。
漏れそうです🤪
なるべく集団から離れたくないので80km地点にあるであろう最初の休憩地点(運営から渡される休憩表を把握していないから80kmと思い込んでいたが、実際は57km地点、97km地点に休憩エリアがある)まで我慢するつもりでした。
耐えられそうにありません🥳
仕方がないので集団から抜けてトイレ休憩です。
同じタイミングで他の人達も集団から抜けていたのでおそらく同じ理由でしょう。
小休憩が済んだら程良い集団を見つけて再び走り出します。
20km地点でしょうか。
また漏れそうです🤤
ちょっと!どうなってんのこの身体!?(怒)
せっかくお世話になっていた集団に心の中でお礼をしつつ再びトイレ休憩です。
この時も何人かが集団から抜けて同じように休憩していました。
寒いですからね。
歳をとるとトイレが近くなるんですよ…えっ?若いからわからない?(ちょっと黙りましょうか)
しかしこれが続くのであれば水も飲めません。
まぁガブガブ飲みますけどね。
再び乗れそうな集団を見つけてついていく事にしました。
ほとんどの参加者がイベント開始時刻の7時に出発をしますが意外にも遅めに出発する人達も多いのでその集団を待てば体力を温存しながら走り続ける事ができます。
(集団の)無賃乗車、最高です。
しばらく走行していると線路近辺で多くの参加者が立ち止まっていました。
どうやら電車が通過するので走行することができないそうです。
さすがに電車は警察でも止めることはできませんね。
そうなるとする事がない参加者達は全員でトイレ休憩です。
皆好き勝手な場所で致し始めました。
近隣住民にとっては超迷惑な話です。
電車が通り過ぎたら大集団で出発です。
あっ、待って、置いていかないで💦
雨の日のイベントの怖さ
順調に進み続けた40km地点でしょうか。
道の端で集団が立ち往生していました。
嫌な予感はしましたがそれが的中してしまいました。
何人かの参加者が倒れて項垂れていました。
おそらく路面が滑って転倒してしまい他の参加者達を巻き込んでしまったのでしょう。
K「ねぇ、それはやめてよ😰」
昨年度参加した際にも度々目にしましたが他の参加者が大変な目に遭っているのを見ると心が痛くなります。
K『本当に心が落ち着かん』
心の中でアワアワしながらもなんとか集団の後ろを走行し続けました。
57km地点、ようやく最初の休憩エリアです。
最初の休憩
思ったより早い段階で休憩エリアに入ることになりました。
イベント前日にトップチューブに貼ることができるコース表をもらえますが長すぎるので貼っていない私は休憩エリアがどの距離にあるのかを把握していません。
そうういえば前回もかなり中途半端な場所に1箇所ありました。
とりあえず宿舎でお留守番をしてくれているさんたろうさんに連絡をした後、バナナを食べ漁る事にしました🍌
こういう時に食べるバナナ、美味しいですね😋
のんびりしたい気持ちもありますがここはすぐに出発します。
道中での出会い
雨に打たれながらのんびり走行していた時でしょうか。
隣に同じ雨具を着用している人がいました。
そりゃこんだけ参加者がいれば1人くらい同じ雨具を着ている人はいますよね。
K「同じ服を着ていますねぇ」(英語)
おじさん「おっ、いい趣味してんなぁ。ベトナム人か?」(英語)
意外かもしれませんが、ドイツでは日本人は意外とベトナム人と間違われる事があります。
K「日本人ですよ」
おじさん「あぁ、そうか。すまんな。日本から来てんのか?」
K「西ドイツに住んでいまして」
おじさん「俺はシュツットガルト(ベンツの本社がある街)から来てるんだ」
K「じゃあこっち(ドイツ語)で話しましょうか(笑)」
おじさん「そうだな(笑)」
この方は20年前にこのイベントに参加した事があるそうです。
その時の話をしながら数km程一緒に走行しました。
おじさん「じゃあ、道中長いし、また後で会おうか」
K「お気をつけて」
そう言ってスルスルと集団の先頭へ向かって行ってしまいました。
この方とはその後も何度も遭遇します。
それにしても雨が一向に止みません。
予報では12時には止むとの事だったので(この時9時過ぎ)それを信じて走り続ける事にしました。
ヨーロッパイベントでよくあること
イベントに参加すると毎回思う事があります。
パンクをしている参加者が超多いです。
道中でパンクをするのはまぁわかります。
しかしヨーロッパのイベントではイベント開始2km程でパンクをしている人を必ず見かけます。
もう少しタイヤを確認してから走ろうよ😒
ちなみに今回の空気圧は6.0Bar程です(普段は6.2Barくらい)
ベルギーへ運ぶ際に空気入れを持ち歩く事ができなかったので(携帯ポンプには空気圧計がない)空気を7Bar入れて現地入り、その後前日に少しだけ空気を抜きました。
ですのでおそらく6.0Barです。
昨年のパリルーベの際には6.5Barで石畳を走行し、見事にパンクをしたので今回は更に少なめに設定しました。
お世話になります
徐々に集団内でもペースを落とし始める人が出てきた70km地点。
昨年はこの地点で足が動かなくなってしまいました。
K「とりあえず無事にここまで来れたか」
少しだけ安堵しました。
しかし気づけば私の後ろには誰もおらず(イベント開始時から最後尾を走っていたけど)前には仲良くお話をしている男女3人だけ。
できれば単体で走行したくなかったのでこの3人にお世話になる事にしました。
前述しましたが。
前の人の後輪から跳ねた水がずっと顔に当たり続けます
たまに口をモゴモゴさせると口の中がジャリジャリします。
多分飛んだ砂でも食べたのでしょう。
しかしどうせ顔に掛かるなら美女の跳ねた水の方が良いです。
お姉さんの後ろに張り付き続ける事にしました。
おじさんローディー達ならこの気持ちわかってくれるはずです。
この後は後ろから合流してきた集団と一緒に走行する事にしました。
3人組の方々、お世話になりました(この後も度々一緒に走行しましたけど)
そう言えばかなりご年配の女性グループもいましたね。
言葉が通じたらお声かけしたかったんですけどね。
無事に着いてくれた2つ目の休憩エリア
ここのエリアには途中棄権する参加者の為に出発地点で預けた荷物が乗っているコンテナが停車してくれています。
ここで荷物を受け取った場合はその時点でイベントが終了となります。
まぁ棄権する気なんてさらさらありませんけどね。
再びさんたろうさんに連絡を入れた後はひたすらバナナを食べ漁ります。
ワッフルも食べます。
これが美味しいです。
そういえばワッフルってベルギーが本場でしたっけ?次回来た際に食べてみるとしましょう。
オレンジを切ってくれているお兄さんからオレンジを受け取り豪快に食べていました🍊
お兄さんもこんなに豪快に食べるやつを見て嬉しくなってくれたのでしょう。
もう食べれないと言っているのに5個も渡してきました。
別の意味で走れなくなるところでした。
次のステージへ向けて
ひたすら集団の後方を走行し続けて来たのとしっかりと準備をした雨具のおかげでほぼ無傷でこの2箇所目の休憩エリアまで来る事ができました。
この次の休憩エリアは約50km先にある143.5km地点にあるアウデベルグ通りです。
その直前には昨年足をつく羽目になったカペルミュールがあります。
K「ここまで無傷で来れた。ここからが頑張りどころだ」
1度外すと中々装着できなくなってイライラする手袋をなんとかはめた私は再び1人で走り始める事にしました(後から他の参加者達が追いついてきて気づけば集団ができる)
最後に
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。
昨年度は仲間4人で参加。
一昨年に突如発生した『70km地点で足が止まる』問題を解決できずに参加した昨年度のイベントでは、案の定70km地点で足が動かなくなり他の仲間に大いに迷惑をかけてしまい途中棄権をする事になってしまいました。
今回は単体での走行、なんとしても走り切りたいという思いから対策を考えて臨む事にしました。
この時点ではその対策がしっかりとはまり無事に97km地点の休憩エリアまで辿り着く事ができました。
次回はこのイベント随一の難所を走行する話を書きます。
お時間があればまたお付き合いください。
ではでは👐