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海外で家探すって大変だよね

みなさんこんにちは。
仕事終わりにビールを飲むのが毎日の楽しみになっているKです。
普段は自転車サッカーの事ばかりを書いていますが今回は趣旨を変えて生活の話を書きます。
真面目な話なんてあまり書かないので違和感しかないとは思いますが『たまには気分転換に読んでやるか』くらいの感覚でご覧ください。

(表紙の写真は自宅ではありません)


今回の話は

海外生活をするにあたって最も重要かつ難しいと言われている住宅探しの話を書きます。

ほぼ私の経験談です。

ですので住宅探しの参考になるかと言われたら自信を持って「はい、そうです」とは言えません。
あくまで私の経験した話だけを書きます。

海外の家探しってこんな感じなのかってくらいの感覚で読んでください。

なんで書こうかと思ったかというと…

先日とあるブログにて『住宅探しの際に詐欺にあった』という書き込みをしている人を見かけました。

現在は修正しているのである程度文章は変わってはいますが簡単に説明すると『住宅を見つけたけど(時間と距離の関係で)内見をせずに住宅を決めようとした結果、詐欺にあった』という内容でした。

(この方は後日無事に新居を見つけることができたそうです)

いくら時間がなくても住宅探すなら絶対に内見はするだろ…と普通の方は思います。

当たり前ですが私も同じ事を思います。

しかし現在のドイツ国内では住宅を探すのがかなり大変です。
良い家を見つけたとしても他の居住希望者との争奪戦です。
なんとか確保したいと思ってもうまくはいきません。
しかし「先に金を積んでくれたら(この部屋をお前用に)確保してやる」と言ってくる大家は一定数います。
本当に確保してくれるならお金を出す価値はありますが、ほとんどの場合は(お金を)引き出せるだけ引き出して「ごめん、やっぱ無理だった」というケースが多いです。
その際に先に支払ったお金は高確率で返ってはきません(連絡したくても着信拒否をして連絡がつかなくなる場合が多い)
弁護士や警察を介入させても回収できないケースもあります。

もし大急ぎで住宅を探さねばならない場合、考える余裕もなく詐欺だと気づかずにお金を支払ってしまう可能性はとても高いです。

私の場合

この地域に引っ越してきたのが2018年3月頃。
半年間はヴィリッヒという小さな町にある前職の仮眠部屋に住んでいました。
2019年10月からは現在の家があるクレーフェルトに住んでいます。
職場周辺と大都市であるデュッセルドルフ、そしてメンヒェングラードバッハ、クレーフェルトと計9軒の内見をした後に現在の家に決まりました。
9軒って聞くとあんまり苦労した感じがしませんね。
30軒近く大家に連絡をして内見をしても争奪戦に負けまくって一向に住宅が決まらないなんて人もいたので私はかなり運が良かったと思います。

住宅を探したときの手段

住む家といえば基本的にはアパートかシェアハウスです。
私は合うか分からない人と一緒に住むのは絶対に嫌だったので最初からアパートのみで住宅を探しました(ドイツ1年目の際に3ヶ月間だけシェアハウスを経験、同部屋に住んでいた人全員とアホみたいに相性が悪かった)

現在デュッセルドルフに住んでいる10年来の友達は「僕はWG(シェアハウス)でも全然問題ないので…」とコミュニケーション能力強者の発言をしてあっという間に住居を決めていました(何度も遊びに行ったがとても楽しそうだった)

シェアハウスを探したい場合はWG-Gesuchtというアプリで探します。

探す方法

上記にあげたWG-Gesuchtの他にはImmobilien(住宅情報サイト)があります。

5軒はこのサイトから、そして現在の住居はこれで見つけました。

他には日本でいうメルカリにあたるeBay kleineanzeigenというサイトも利用しました。

こっちのメルカリは家も買えます。

2軒はここから探しました。

残りの2軒は前職の社長と当時所属していたサッカーチームの仲間からの紹介でした(後述します)

他の方法としてはドイツ在住の日本人達の為に運営されているMixbドイツ掲示板から探すことも可能です。
『騙してくるかもしれないドイツ人や他の国籍の人より日本人の方が信用できる』と思う方はこちらから探すのが便利です(言葉が通じますからね)

しかし切羽詰まった日本人を喰い物にしている悪どい日本人もかなりいるので全幅の信頼を寄せるのはどうかと思っています。
前職の同僚は急ぎで住宅を探す必要があり日本人が経営している不動産屋にて相談したところ、やばいくらい狭いのに超高額な家賃が発生するシェアハウスを紹介されてしまいました(本当に急ぎだったから結局そこに住む事にしたらしい)
この国では『日本人の敵は日本人』と言われるくらいやばい人がいるもの事実なので利用する際には少しだけ覚悟しておいてください。

最近はあまり見かけなくなりましたが新聞で「今家探しています」と投稿している人もいます。
数年前に住んでいた南ドイツではこの方法で1ヶ月間だけ住む事ができる家を見つけました(新しい住居に引っ越す事が決まっていたが、当時の住人の引越しが1ヶ月後だった為にその期間の住居を探す際に新聞を利用した)

1軒目

手始めにImmobilienから探しました。
どう探せば良いのかがあまり分かっていなかったのでヴィリッヒから南にある更に小さな村で検索をかけたところ1軒空きがあったのでそこの内見に行きました。

超狭かったです(6畳)
そして部屋には何も無かった事に驚きました。

というのも、ドイツでは基本的に部屋の中はスカスカです。

キッチンは自分で用意します。
なんならトイレも自分で用意します。
それが嫌だからシェアハウス(最初から全部揃っている)という人もいます。

こんな感じで何もない
風呂場にはシャワーヘッドすら付いていなかったりする

狭すぎたので諦めました。

2軒目

2軒目はeBayから。
探し方はImmobilienと一緒なので良さげの家を見つけたら返信が返ってくる期待はしないでメールを送りました(すぐに返信が来た)
内見をしに行ったところ1軒目とは違ってかなり広かったです(2LDK)
しかし住居が4階だった事、そして家賃が高額だったので諦めました(膝に問題があるので階段を上るのが辛かった)

3軒目

3軒目はImmobilien。
ヴィリッヒがある町の端っこのアパート、部屋は1階でした。
言葉の問題もあるかもしれないと思い前職の副社長と一緒に内見に行きましたが競合者が多かったのと、内見が予約待ちと言われたのでとっとと次に行く事にしました(後に知るが前職の町は意外と人気の地域で争奪戦が激しかった)

4軒目

4軒目はeBay。
探す場所を少し変えてヴィリッヒから自転車で30分程で行く事ができるメンヒェングラードバッハの端っこの方の家を内見しました。
アパートの近くには大きなスーパーがあったので生活をするには困らなさそうな場所でした。
しかし最寄駅がかなり遠かった事、それとアパート自体がかなり古く欠陥場所が多かったので見送りました。
ここら辺から内見に来る人達の顔ぶれが同じだなと気づきました。
彼らも住宅探しが大変なのでしょう。

5軒目

5軒目はImmobilien。
現在住んでいるクレーフェルトの中央駅近辺での住宅でした。
内見時にはまだ夫婦が住んでいました。
将来的に誰かと暮らす可能性を考えてこの部屋はかなり良いなと思いました。
アパートの1階というのも魅力でした。
ここの大家にはぜひ住みたいと伝えましたが残念ながら争奪戦に敗れてしまいました。
この内見の際に知り合ったベトナムの家族からは「次はあそこの住宅の内見に行くんだ」と色々教えてもらったりしました。
住宅を見つける前に家探し仲間が見つかりました。

6軒目

そろそろ住宅を見つけたいと思っていた私は前職の社長の知り合いからの紹介でデュッセルドルフにあるとあるアパートの内見に行きました。
正確にいうと内見はしていません。
ここのイタリア人大家が超面倒な人でした。
「ここのアパートはとてもファンタスティック」とか「本当に優雅な生活ができるから君はここにすべきだ」と中途半端に歯が浮くような台詞を言うだけで全く部屋を見せてくれそうにありませんでした。
1つのフロアに住居スペースが6つ、シャワーが1つです。
これじゃシェアハウスじゃねぇかと心の中で突っ込んでしました。
しまいにはシャワーは有料とかほざいていたので「社長、勧めてくれたのはありがたいけどこのジジイはダメだ」とはっきり伝えて帰る事にしました(帰りの車の中では社長が「時間の無駄だったね」と謝っていた)

7軒目

7軒目はImmobilien。
クレーフェルトの南側にあるとても良い立地の住宅を内見しました。
スーパーの敷地まで歩いて10秒です。
最寄りの路面電車の駅も歩いて1分、職場までは自転車で20分とかなり良い場所でした。
更に大家の奥さんが日本が大好きな方で「日本人になら安心してお部屋を貸せるわ」と言ってくれました(急かして契約を急がせるような素振りも無かったから本当に信頼してくれている感じがした)
しかし部屋が広すぎた事、それに伴い家賃が想定していた2倍の金額だった事、それと家具が1つもないので自分で揃えるとなると更に出費が嵩むと容易に予想する事ができたので後ろ髪は引かれましたが断る事にしました。
奥さんが最後まで「家探し、大変だけど頑張ってね。こことここの地域は家賃も安価で過ごしやすいわ」と親切に教えてくれました。

8軒目

8軒目は日本食が大好きのサッカークラブのチームメイトから(鉄板焼きが好きらしい)
「(ヴィリッヒに住んでいる)俺の友達が引っ越すんだけど次の人を探してるんだよ、お前どう?」と教えてくれました。
ドイツではこの様に友達経由で住宅を探す方法もあります。
これが実は意外と信頼性が高いです(変な家は人には勧めないから)
部屋の広さも十分、そして町のど真ん中。
更にスーパーや職場、チームの練習場も近かったのですぐにお願いしました。
しかし直前になって引っ越す予定だった人の新居が強奪されてしまい話自体がなくなってしまいました(契約書にサインをしたにも関わらず「別の人決まったから」と大家の一言で破談になったらしい。運が悪い事に契約書のコピーをもらっていなかったから弁護士での反撃もできなかった)

前半と違って後半は良い住宅、良い人と巡り会えていただけにかなり残念でした。
しかし感覚では『そろそろ見つかりそうだな』という手応えがありました(住宅沼にハマるやつが言う台詞)

9軒目

最後はImmobilien。
なぜかは分かりませんが、なぜこの家に辿り着いたのかだけは全く覚えていないんですよ(ごめんね)
場所はクレーフェルトの街のど真ん中。
中央駅まで歩いていく事ができる距離なのと最も栄えている中心街まで歩いて10分以内、そしてスーパーが歩いて5分圏内、更に隣にはクレーフェルトの警察署があります(僅かながらの安心感)
後々知りますがここ部屋はかなりの争奪戦だったそうです。
しかし大家の奥さんが過去に日本企業に勤めていた事、日本人に対してのかなりの信頼があった事が幸いして他に内見予約者がいるにも関わらず「うん、日本人の性格と安全性はとても信頼できる。ぜひこの家に住んでほしい」と1人勝ちさせてもらいました。

本来なら自分で用意しないといけない洗濯機が地下にあること、倉庫とベランダも付いています。
更にはリフォームしたばかりでキッチンが既に付いていたりと文句なしでした。

その後、住宅の責任者である大家が別の人に変わってしまいましたが関係は良好です。
6世帯しか住んでいないのと部屋の中の扉を1つ閉めるだけでほぼ防音部屋になるというのもこの物件の強みです(1人で大声で歌っていても苦情が来ない)
なんなら自宅で自転車トレーニング(ローラー台)をしていても苦情が来ません。
今でも思いますが本当に当たりの物件を引いたのでしょう。

以上が私が現在の家を見つけるまでの話です。


これからドイツに来る人達へ

少しばかり苦労はしましたが最後は日本人という事が幸いして半年で住居を見つける事ができました。前述しましたが現在のドイツでは住宅の需要と供給が全く追い付いておらず、これから新たにドイツへ来る人達にとってはかなり厳しい状況になっています。
仕事で来る人の場合は会社が持っている寮だったり前任の住宅をそのまま引き継ぐという手段があるでしょう。
しかし留学で来る人達にとっては知り合いがいれば可能性はありますがゼロから探すにはかなり大変な状況です。
ホストファミリーを紹介してもらって住居を確保する人もいますが結構ハズレが多いと聞きます(少なくとも当たりを引いた話は聞いた事がない)
もし全くコネがない状態でドイツに来たいと思うのであれば高額ですが留学会社を利用するのが良いでしょう。
既にドイツに住んでいてこれから新居を探したい方の場合は周りに言いまくる方法もかなり有効です(言いまくる事によって「お前家探してるって言ってたっけ?」と知り合いが教えてくれたりするケースが多い)

最後にはなりますがこれからドイツで住宅を探す方は「必ずここ(ドイツ)に残ってやるんだ」という気持ちを忘れずに頑張ってください。

ここまで読んでくださり誠にありがとうございました。
ではでは🫸🫸🫸

現在の家に引っ越した時、ベッドの次に遊ぶための物を最優先に揃えた
動画でよく『生活感を隠せる』というセリフを耳にするが、自分の住居なのだから生活感を隠す必要なんて全くないと思っている
よって自宅は今も段ボールだらけだ

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