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謎MRIの存在がどうにも咀嚼しきれない 「秘密~THE TOP SECRET」【第1話感想】

全然前情報なく見始めたんですけど、これSFなんですね!? 近めの将来(多分)、死んだ人間の脳みそをMRIで覗き見られるようになり、それを使用した捜査を行う極秘部署が設立されて……というお話。

脳みその中身をMRI?でどうやってあんなにきれいに映像化してんの?というのは、SFだということで一旦その辺に置いておきましょうね。それ言い出すともう全部アレですからね。そもそもこんなプライバシーの侵害が国民に知らされることなく運用されていたら普通にかなりマズいのでディストピアSFだと思わないと色々ヤバいんですが。脳みそ運搬用のSFっぽいケースとかは攻殻機動隊っぽくて良かった。

と言いつつ、やっぱりこのMRIの存在が、物語のサスペンス要素以上にどうしても気になってしまう。だって変だもん……

まず第一の事件でお腹に銃槍がある議員の脳みそを解析することになるんだが、当初自殺かと思ったらMRIで他殺だということがわかりました〜的なこと言うけど、そもそもお腹を撃たれている時点で、警察は謎MRI通す前に他殺の線を疑った方が良くない?自分でやってみて欲しいんだけど、あの位置を自分で撃つの結構大変だと思うからさ……

なんかこの便利MRIのことを説明したいがために不自然な殺人事件を配置している感じが拭えず……その後も基本的にこの謎MRIを使って、被疑者とか被害者の脳みそ記憶を覗くことで捜査が進んでいくわけなんだが、その過程で死刑になっちゃった冤罪&真犯人が発覚してしまうんですね。でも、警察はもう完全に握り潰しムードで、主人公も「真犯人が次の殺人をしてくれるまで捕まえられない……」みたいな諦め顔なんですが、いやいやいや待て待て待て……

冤罪を発見するわけでも、真犯人を発見するために使われるわけでもないのに、この人権無視MRIって何のために存在しているんだ……??捜査のためって言ってもこのMRIの記憶では単独で証拠にならないらしいし……

そもそも警察とか検察の内部にこのMRI置いたら、そりゃこうやって冤罪隠蔽の温床になるに決まってんだから、警察組織外の第三者機関に置くべきだったのでは……?作中でもたびたびMRI捜査をすることについて主人公が葛藤するシーンがあるんだが、警察組織内で個人に負わせるにはあまりに責任がでかいだろ……冤罪で死刑にしちゃいましたって……そもそも隠蔽するな、よちゃんと糾弾されろよ……検察が……

という感じでディストピアSFだとしても、あまりにMRIというものの存在について色々疑問点が多すぎて本筋のミステリーに全然没入できなかった。証拠にはならず、冤罪や真犯人の特定はできるけど立件はできず、でも存在自体がリスキーなので隠蔽されてて、その負担は組織内の個人が全て背負わされてるってデメリットの方がデカくね?

なんか犬が出てきて、死んじゃうんだけど、その脳みそをMRIで見てた時に「犬がずっと飼い主の顔ばかり見てた」みたいなのは「犬ってそうだよね〜〜〜〜〜」と思った。犬って愛なので……。でもその映像を見て主人公が「俺がやっていることは醜い……」みたいな感じで急に情緒不安定になっちゃうのは、ちょっと急かな。というか君が背負う問題じゃないから……このMRIで人の個人情報覗き見る捜査は……国家レベルの隠蔽だから……

【第2話見るか?】一応見るかも……?あんまり自信ないけど

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