プログラミング的思考で仕事の生産性UP!#01
前回の投稿からだいぶ空いてしまいました。
年末年始をほぼ返上して、本業のしごとを頑張っていたのですが、おかげで目処もついて一段落、です。
そんな中で、思いがけないお誘いも頂いたりして、嬉しい悲鳴をあげながらの年越しでした。
ご縁を大切にしながら、2023年もがんばります。
2023年はこのnoteをどうしようか?と考えた結論として、書籍化に向けた走り込みに使うことにしました。
実は以前より、探プロ(探究型プログラミング学習)の本を書いて、広く読んでもらいたいと思っています。
「考え方」をテーマにしたワークショップをやってきたものの、一人でやりくりするのも大変で・・ごく少人数にしか伝えられないことが課題でした。
でも、本にすることでたくさんの人に、プログラミングの考え方っておもしろい、役に立つ!ということを知ってもらえるのではないかと思っている次第です。
2022年には、探プロの本を出す!ことを目標に、とあるセミナーを受講したりしていました。
そこで分かったことは、「世の中が求めていることを書ける人」「書けば売れる人」でなければダメなんだ、ということですね。
考えてみれば当たり前のことでした。
でも試行錯誤している中で、自分の書きたい企画がなんと4本もできました。どれも探プロが伝えたいメッセージは同じですが、ターゲットを変えたり、アプローチが違ったり、です。
そんなわけで、いずれ本になりますように、と願いを込めながら、企画にした1本ずつを順番に書いていこうと思います。
1冊に必要な約12万字を書き上げるために、4000字×30回を目指してみます。
これまでに書いた記事をふりかえると、1回あたり4000字前後になっているので、これまで通りの分量の投稿を毎週続けていけば、2023年の10月頃には書き上がっているはず、ですね。
大変だなー。でもまぁ、やるだけやってみます。
とりあえず、30本ノックですね。
探プロのコンセプトはこんな感じです。
選択肢がたくさんあったり、次に何が起きるのか読めなかったりで、私たちはとても複雑な社会に生きています。
そんな社会の中にいる人々を、おもいきって大きく5つに分類してみました。
誤解しないでほしいのですが、このピラミッドは、上下関係ではなく、個人的な感覚値に基づいた数の多さを表しているにすぎません。
ただ、上にいくほど楽だろうな、とは思います。なぜなら、自分で自分の生き方をある程度コントロールできるから。
社会の大多数を占める「複雑な社会に適応しようとする人」というのは、仕事も子育ても両立しなければいけない中で必死に時間をやりくりしたり、人が減って仕事が増えるのに生産性を高めよ!と言われてこっそり残業でカバーしたり、本やセミナーで成功者と言われる人たちの話を聞いて勉強したり・・・
目の前の課題を1つ1つ、解決しようと努力して、乗り越えようともがいている人のことです。
私もかつては、そうでした。いや今でも気を抜くとすぐそうなってしまいそうです。。。
政治家とか大企業のトップのような影響力をもつことは、多くの人にとって現実的ではありません。
また、社会の影響を大きく受けないような生き方(自給自足生活、ルーチンワークに専念、など)に変えることも簡単ではないので、誰もが選べる選択肢ではなさそうです。
そうした中で唯一、やり方さえ分かれば誰でもできるのが「本質を見つけてシンプルに生きる」ことです。
「複雑な社会に適応しようとする人」と「本質を見つけてシンプルに生きる人」の根本的な違いは、たったひとつです。
複雑な問題を、そのまま解こうとするか?
問題をシンプルにしてから解こうとするか?
我が子の勉強をみていても、これは痛感するところです。
例えば算数の文章問題や国語の問題を解くシーンが顕著ですね。
算数の文章問題も、中学受験用の問題ともなると、4,5行くらいの長文になることがあります。
そうなると、情報がたくさん入ってくるので子どもたちは混乱して解くことが難しくなります。
でも実は、1つ1つの文章で区切って塊をつくり、その塊ごとに読み解く、塊同士の関係を見出す、ということさえできれば、基礎力のある子なら解けるはずなのです。
それができないのは、複雑な問題をシンプルにするやり方を知らないから、です。
これと似たようなことは、大人である私たちの身の回りにもたくさんあります。
例えば、ゲームのルールブックや、飲食店に貼ってある守ってほしいマナーのお願いという張り紙、自治体から届くコロナワクチンのお知らせ、などなど。
私たちは日々、仕事以外にもたくさんの「文章」を読まされ、理解することを求められています。
でも、日本の読解力は低下しているのでは?と言われるようになりました。
この記事をはじめ、多くの記事では「最近のワカモノは・・」と書いてあるのですが、私の個人的な感覚としては、ワカモノだけでなく、「多くの大人も」同じ問題を抱えている気がします。
発達障害とか、何らか困難を抱えている人たちがふえている、という意味ではなく、ごくごく普通に、仕事をしている大人たちの中にも、かなりの割合で読解力の高くない人がいる、という意味です。
そうなると何がおきるかというと・・・
少し複雑な仕事になると、混乱してしまい、指示した通りにやれない
本を読んで勉強しなさい、と本を渡しても、文字を読むだけで意味を理解しないから何も学ばない
メールやチャットの文章を読み間違えて誤解したまま、相手を攻撃してしまう
部下に指示する人のメッセージが複雑すぎて現場が混乱する
などなど。
皆さんの周りでも、こんな人がいませんか?
いわゆる生産性の高い人と、そうでない人では、何が違うのだろう?
ということを、この10年くらいの間に、いろんな人を観察しながら考えていたのですが、先に書いた通り、決定的な違いは
複雑な問題を、そのまま解こうとするか?
問題をシンプルにしてから解こうとするか?
ということでした。
私自身は複雑な問題を扱えるほどの知能をもっていないので、解かなければいけない問題が出たら、Howを考える前に、まず問題を理解するところから始めるのが癖になっています。
昔からそうだったか?というと、実はそうではありません。
大学生くらいまでは、解き方を覚えるだけで解決できることが大半なので、Howを考える(もしくは思い出す)だけで良かったわけです。
それが社会人になって、少しずつ扱う問題が難しくなるにつれ、Howを考えるだけでは相手の期待に応えられないことが増えてきました。
要は、努力するわりに報われない、どころか、手戻りまでおきる、と思うことが増えたのですね。
もともと根っからの面倒くさがりなので、何度もトライするのは性に合わず、どうすれば一度で突破できるだろうか?
ということを考えるようになりました。
そうこうしているうちに、いわゆる「問題解決」ではなく「問題発見」のスキルを身につければ良いのだ、ということに気づいて今に至ります。
最初から気付ける人もいるのでしょうが、こうやって紆余曲折を経て気付く人も多いのではないでしょうか。
一方で、なかなかその壁を突破できない人もたくさん見てきました。
そこで、どうすれば突破できるのか?そもそも自分はどうやって突破したのか?ということを考えてみたわけです。
マッキンゼーとかBCGといった会社の出身者たちは、元ビジネスコンサルタントという肩書をもって「問題発見」をテーマにした本をたくさん書いています。
私もたくさん読みました。
それで出来るようになった部分も確かにあると思います。
ちなみに、私がこの手の話をするときに一番最初に紹介するのがこちらの本です。
コンサルタントと呼ばれる仕事をしている人たちが、一度は必ず読んでいるはずの名著です。
ワインバーグ氏の本は他にもたくさんあるのですが、この本は薄くて、物語風になっていて読みやすくて、それでいて核心のついたメッセージをずばっと、誰にでも分かるように伝えている点で傑作だと思っています。
本質だけ知りたかったら、小難しい本を読まなくても、この1冊を手元に置いて、ときどき読み返すだけでも十分に効果があると思えるくらい、おすすめの本です。
話を戻します。
自分自身がなぜ、複雑さにのまれず、問題をシンプルに扱えるようになったのか?
その答えは、エンジニアとしてスタートした自分自身のキャリアにありました。
システムエンジニアはSEと呼ばれる職業で、企業のシステムやスマホアプリ、ゲームなどを作る人たちです。
私自身は、SEとしてのキャリアからスタートして、いまはITコンサルタントという仕事をしています。
SEとの違いを少しだけ説明しておきます。
SEが「どうやって作るか?」とHowを考える専門家だとすると、ITコンサルタントは「何のために何を作るか?」をWhyとWhatを考える専門家、という違いがあります。
ちなみにこれも上下関係があるわけではなくて、単に仕事を進める中で、活躍するシーンが違う、ということです。
どの仕事もそうですが、基本的には、Why→What→How、という順番なので、それぞれに特化した人たちが活躍するに過ぎません。
建築の世界で、デザイナーや設計士の人たちが作った図面に従って、大工さんが作るのと同じです。
そういうわけで、私はエンジニア時代に身に付けた思考と、ITコンサルタント時代に身に付けた思考の両方を組み合わせて使っています。
そして、気付くとこれこそが、問題をシンプルにしてから解く、ことにすごく役立っていました。
自分自身がつかっている思考を整理して、いわゆる「プログラミング的思考」を私なりにupdateしたのが「探究型プログラミング学習」略して探プロ、です。
プログラミング的思考はもっともっと面白く、役立つ形に進化させることができる、ということを、このnoteを通じて伝えられたらと思います。
最終的には、子どもの学習にフォーカスすることが目標ですが、まず最初は、その価値を大人たちに理解してもらえるように、ビジネスパーソンをターゲットにしたものから書いてみます。
慣れない仕事に悪戦苦闘している新社会人、部下を育成する立場にいながら生産性の上げ方を言葉で説明しきれない人、自分自身が生産性を上げるのに苦戦している人
などなど、そんな人たちに向けて書いてみます。