大学入学共通テスト"情報"では何をはかろうとしているのか?その2
サンプル問題の続きを見てみます。
大問2はアルゴリズムの問題でした。
比例代表選挙の議席配分をアルゴリズムで算出するというものです。
以下、サンプル問題『情報』問題より抜粋。
試しに解いてみたのですが、難しいというよりも、解きづらい・・・
マークシート方式という制約の中で、問題を作成された方々の苦労はとてもよく分かるのですが、なかなか大変でした。
問題を読んで、自分が組んだアルゴリズムを提出してその良し悪しを評価してもらう方がよほど(回答者にとっては)楽ではないかと思ってしまいます。
それに、アルゴリズムの美しさ、という観点も加わればなおさらやる気につながりそうですし。
将来、こうした問題に向き合う幼児や小学生向けに何かアドバイスできることがあるだろうか?
と考えながら読んでみたのですが、あまり思いつきませんでした(苦笑)
強いて言えば、ロジックを丁寧に1つ1つ積み上げることの大切さを無下に扱わないこと、でしょうか。
さっさと答を知りたい子には、けっこう苦痛だと思います。
少し難しい算数や数学の問題に向き合ったとき、どうすれば解けるだろう?
と自分の頭で試行錯誤できる子に向いています。
そう捉えると、自分の頭でロジカルに考えて積み上げる、というありがちな話に落ち着きそうです。
そして大問3は、統計の問題でした。
以下、サンプル問題『情報』問題より抜粋。
リテラシーとして、データ分析の知識とスキルをもった子が、あと数年もすると社会に出てくる世の中になる、ということはなんとなく知っていましたが、実際に問題を見ると、想像していた以上にレベルが高くて驚いてしまいました。
相関、回帰、標準偏差、という概念を当たり前に使いこなすのですねー
一昔前だと、パソコンやインターネットを使いこなせないおじさん・おばさんが揶揄されていましたが、もうすぐ(というかもう?)データを使いこなせないシニアは使い物にならない時代になってしまうかもしれません。
この記事は当初、子ども向けの教育について語ろうと思って書き始めたのですが、焦らなければいけないのはむしろ大人の方かも??
仕事で使わないし、いざとなれば計算機があるし、自分の勘は意外と当たるなんて高を括っていると、使えない人材になること間違いなしですね。
あと数年後、です。