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『天声人語』のやさしい書き方
よしなしごと【気まぐれ選92】
1:まず書くテーマを決める
(当たり前ですが、これは天声人語に限らず大事なことです。新聞の朝刊というメディア性を考えてタイムリーな題材を選びましょう)
2:一見テーマとは関係なさそうな事例または至言を引用する
(読み手におやっ!ほおっ!と思わせるツカミの部分。ここは少し薀蓄系の高い素材を選びたい)
3:テーマに基づいた事例を複数列記する
(きちんと調べ、取材が行き届いているなあ、というリアリティ感、執筆への誠実さを示します)
4:私事をパラパラッとまぶす
(読者との親近感を出すための演出、ただし自慢話にならないよう注意が必要。「学生時代にサルトルを読んだのだが」などはNG)
5:2とは違う別の事例または至言を引用する
(オチにつなげる、あと一押し。筆者の教養の深さとバックグラウンドの広さもさりげなく印象付けたい。朝日新聞と関係の深い夏目漱石などを引っ張ってくるのは常套手段か)
6:短い結論
(結句が勝負。あまり重くならないよう、説教調にならないよう特に注意。必ず読み返して嫌味がないか確認しましょう)
※4は省略可能
以上です。
【よしなしごと0065・2005年3月14日 (月)掲載】
【よしなしごと】シリーズは『tanpoPost』に2004~2013年にかけて掲載したブログ記事です。エッセイ風のショートストーリー、パロディ、ニセ論文、小ネタ、などなど。思いつくままに書き散らした小文をランダムに【選】としてご紹介します。お付き合いいただければ幸いです。