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人とのかかわりやコミュニケーションは,国語や算数のように,ちゃんと学んで練習すればできるようになる!


”人とのかかわり”って,いつどこで学ぶの?

みなさんは人とのかかわり方って,いつどこで誰から学びましたか?

人とのかかわりって本当に難しいですよね?

今この場面でどんな言葉を言うのが適切なの?
どんな表情でどれくらいの声の大きさ言うのが正解?

相手が今言った言葉の真意は何?
今,目の前にいる人は怒ってるの?悲しいの?

あの人困ってそうだけど何て声をかければいいの?
手伝ってもらったけど「ごめん」「ありがとう」どっち?

そもそも,人は自分のことをどう思ってるの?

こんなことを考えていたら,とてもじゃないけど人とうまくかかわるなんて難しいでしょうが,でも実は学校という特殊な場において,子ども達は日々こんなことを考え,悩み,疲弊し,教室から,そして学校から遠ざかってしまっているんです

人はいつ人とのかかわり方を身につけるのか?
大人になったら自然にできるようになるのか?

女子としゃべれなかった中学時代,同性の先輩が苦手だった20代

中学校の先生を経てスクールカウンセラーとして務めている私ですが,中学時代は女子としゃべるのがめちゃくちゃ苦手でした

女子にどう思われるかと考えると,もはや「女の子はこわい!」と思ってしまって,何もしゃべれませんでした(ちなみに高校は男子校)

学生時代に部活らしい部活を経験してこなかったからか,大人になってからも同性の先輩が苦手で,どう接したらいいかわかりませんでした(実は今もちょっとある)

これまた一言で言えばこわいんです!

だから,先輩を上手にいじったり持ち上げたりしながら仲良くなっていく同期のやつらをうらやましくさえ思っていました

そんな私が,今や飲み会の場ではノンアルコールで大騒ぎしたり(下戸なのに飲んでないのを信じてもらえないほど),先輩をいじったり女の子を口説いたり(これは嘘です),まぁかつての自分はどこへやらって感じです

いつから,どうやってうまく人とかかわれるようになったのか?

人とのかかわりやコミュニケーションは,国語や算数のように,ちゃんと学んで練習すればできるようになる

私は,教員になり念願のサッカー部の指導者になりました

日々,サッカー関連の本を読みあさり,いろんな練習メニューを考えて,子ども達の上達とチームの強化に全力で取り組んでいました

”で,練習試合ってどうやって組めばええんや??”

練習試合をしてもらおうと思ったら,いろんな学校のサッカー部の先生と知り合いになる必要がありました

そこで,いろんな飲み会に参加しては(本当はめっちゃ嫌でした),うまく立ち振る舞う人たちを観察しては真似してやってみるということを繰り返したんです

そうすることで,少しずつ人とうまくかかわることができるようになり,サッカー界に知り合いをたくさん作ることができました

このことからわかることは,女子や先輩とかかわる機会の少なかった私が,やり方を学び練習することによって上手なかかわり方を身につけていったということです

つまり,人とのかかわり方は,ちゃんとやり方を学んでたくさん練習すればできるようになるということです

”人とのかかわり方”を学んで練習するのに最適なSEL(Social & Emotional Learning)

私がそうしたように,人とのかかわり方を実際に人とかかわりながら学び練習することができればそれに越したことはありません

しかし現代の子ども達はどうでしょう?

人とのかかわり方を学ぶ機会が圧倒的に減っているのではないでしょうか?

LINEによる文字(しかもほぼ単語’笑’)や絵文字,スタンプでのやりとり
オンラインゲームでの顔の見えない状態での遊び
コロナのせいで距離を取ったりマスクで顔半分が見えない交流
両親の多忙,習い事などによる子どもの多忙で希薄になる家族のやりとり

やむを得ない様々な事情により,現代の子ども達は人とのかかわり方を学び練習する機会が少なくなってしまっています

じゃあどうすればいいか?

学校でその機会をわざわざ設けて,学ばせ練習させるしかないでしょう

SEL(Social & Emotional Learning:社会性と情動の学習)がそれを実現します!!

子ども達に身につけさせたいSELの力

SELを通じて身につけさせたい力

図にあるように,SELでは,学校生活でのみならずその後の社会生活においても,適切に他者とかかわりながら自己実現を達成するために必要な様々な能力の獲得をねらっています

人とうまくかかわるためには,自分も含め他者のことも正しく理解することが必要です(認知調整

また,適切な認知に基づいてその場に応じた行動を表出するためには,自分や他者の気持ちを感じコントロールすることが求められます(感情調整

そして,いざ行動を起こすにはそれを実現するスキルを持ち合わせていることも当然必要です(社会的スキル

そうして基本的な能力を身につけたら,強みを知り自信を持って(アイデンティティ)前向き主体的に(エージェンシー)他者とかかわり社会に貢献(公共心)していくことができるのです

この本一冊あればすぐにSELの授業が始められます

では実際にSELの指導はどのように進めていけばいいか?

とにかくおすすめなのはこの本です

これは小学生用ですが,中学生用と高校生用もあります(なんと教師用もあります!)

この本には,身につけさせたいSEL力がわかりやすく8種類に分類され整理されていて,それぞれの単元には詳細な指導案もついています

しかも,SEL-8研究会のサイトでは,授業で使うワークシートやポスターがダウンロードできたり,指導の効果を測定するためのアンケート用紙や分析のためのExcelファイルまでも整っています

最後に大事なことをひとつ

SELの力を本当に現実の人とのかかわりに生かすためには一つ条件があります

それは,授業で学び練習したことの『実践演習』をできるだけたくさん積むことです

スポーツでもそうですが,ひたすらシュート練習をしたからといって,大事な試合の大事な場面でちゃんとゴールできるかというと,それは難しいでしょう

練習したことを練習試合などでいろいろ試してみて初めて,肝心な場面でゴールを決めることができるはずです

SELの力も授業は練習,あとはピア・サポートや協同学習などの実践演習を積んでこそ,現実の生活の中でちゃんとうまく人とかかわれるようになるのです

みなさんの目の前の子ども達がSELの力を獲得し,将来にわたって自らの明るい未来を創造することができる人に育つことを願っています


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