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授業びらきに「教科書クイズ」でワイワイ狂喜乱舞!(校種問わずおすすめ!)

 現在、中学生に対して理科を教えています。ボクが中学生とはじめて出会う授業の時は「自己紹介クイズ」(下記)+「仮説実験授業のプラン《見れどもみえず》」を行っています。

自己紹介クイズ
プラン《見れども見えず》の抜粋(詳細は『最初の授業カタログ』(仮説社)を参照)

 
 そんな「出会いの授業」は過去記事(下記リンク)を参考にしていただければと思います。

 さて、今回はそんな出会いの授業を終えてからの「最初の教科書授業」(もしくは持ち上がりの学年を受け持った時の出会いの授業)での実践を紹介します。それは…「教科書クイズ」です!!!

●「教科書クイズ」とは

 教科書クイズと言われても、「は?なにそれ?」ってカンジかもしれません。もしくは「おいおい、初回の授業からツマラナイ教科書使いだすのかよ。たのしさの先入観どうしたよ」と思われるかもしれません(笑)。でも、読み終えるのはちょっと待ってください。教科書はあくまでレクリエーション的に使います。進め方は下記のとおりです。
(出典:『学級の定番ゲーム&レクリエーション』(仮説社)小川洋さん)

1.隣の人と協力!ペア対抗!
2.スライドに表示された写真/文字を教科書から探す
3.ペアのどちらかが見つけたら隣の人に静かに教えてあげる!
4.2人ともそのページが開けたら2人で同時に手をあげる!
5.10組が見つけられたらその問題は終了。10組に入ったペアは1ポイント。せ~のでページ数をいっせいに答える。

例えば…この画像、教科書のどこに載ってる!?

 やってみるとわかるのですが、この教科書クイズは,ワイワイゲーム感覚で教科書の写真を探しつつ,学ぶ単元の全体像が見えてくる…というスグレモノゲームです。(生徒の評判を聞きつけてか,ペアを組んでいる理科教員と,若い社会科教員がマネしてくれました)
 まだ慣れないクラスメイトとペアになり,最低限のコミュニケーション(基本的には個人作業だが,見つけられたらペアに教えてあげる,という,仲が良くなくてもやれる共同作業)で活動ができるのもイイし,意外性がある写真だと,それだけでなんか場の雰囲気が盛り上がるので,年度はじめにはオススメ活動です(15問出題し,時間は25分程度)。やってみればわかりますが、1問ごとにとにかく盛り上がります!
 写真はデジタル教科書をスクリーンショットしてパワーポイントに貼り付けて、教室の液晶テレビに表示させます。

 景品として,2位~5位は動物シールを1枚,1位は100円ショップで売っている野菜ペンケースにしてみました。

景品は108円の野菜ペンケース笑

 どのクラスでもワイワイやれるのですが,そういえばこんな出来事がありました。勉強が特別ニガテな子が、学年でもトップの成績の子とペアを組み,お互いが教え合いながらポイントを競い合うという光景に出くわしたのです。教科書を使っているのに、教科書授業では中々見られない光景です(笑)。

●生徒の感想

★☆1学期の全部印象に残ってるけど、一番は教科書クイズ。理由は新しいクラスになって初めての理科B授業っていうのと、まだあまり話したことのない子とペアになって話す機会ができ、仲良くなったっていう印象がある。

★☆年の初めはクラスも変わったばかりですし、授業をやろって気持ちにはならない、、、のですが。教科書クイズはゆる~い気持ちでできますし、でもこの先の授業でどんなことをやるのかが分かるので、いいと思います。皆がフェアなクイズで、TVなどで見るようなクイズに、やり方は違うが少し参加した気分になれるため楽しかったです。

★☆単純に楽しかったです!授業が余った学期末ではなく、クラス替えがあったばかりの最初の授業でやるのは、周りと関わるきっかけになるようにっていう意味(先生なりの気遣い?)があったのかなと思っていました。私はそう解釈していたので、クラスのことを考えてくれたことが、少し嬉しかったです。仲良くまではいかなくても、少しでも話すきっかけになっていました。これからも続けていってほしいです。

仮説実験授業もそうですが,フツーの中学校で測っているような“学力差”があっても(むしろあるからこそ),たのしむことができる授業の時間というのは,とても貴重だし,尊いなぁ…などとしみじみしてしまったのでした。


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