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やっぱ日本人は木造だな! 「貴賓館」
いや、タイトルと写真が矛盾しとるやろ!!
と言うツッコミが聞こえてきそうな今回は
福岡県にある貴賓溢れる館「貴賓館」をご紹介します😊
みなさん、味噌汁は好きですか?
私は好きです!
味噌汁にはだいたい何入れても美味いと思ってます。
さらに味噌の種類だけでもたくさんあって
味噌と具の組み合わせはもう無限大。
たかが味噌汁、されど味噌汁。
その味の広がりに世界は驚愕する・・・
なんのはなしですか?
ちなみに好きな具材は玉ねぎです☺️
それでは話を戻して参りましょう!!
何を隠そう、実は木造なんです。
貴賓館は明治43年(1910)第13回九州沖縄八県連合共進会の開催に合わせて来賓の接待所として建てられました。
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共進会というのは地場産業の発展を目的とした情報交換、議論の場だそうです。
私は初めて知りました。
為になったね〜為になったよぉ〜(©︎もう中学生)
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会期中は皇族の方の宿泊所として利用されたり
会期が終了すると公会堂として一般市民に利用されていました。
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戦後は福岡高等裁判所、県立高校、県の教育庁舎などに転用されていました。
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しかし教育庁舎の移転によってこの土地は天神中央公園の一部となり
それにともない取り壊される予定でしたが
明治時代の木造公共建築として貴重ということで
保存されることになりました。
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面白いのはどう見たって石造りにしか見えないのに
木造ってとこなんです!
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実は外壁はモルタルを塗り
目地を入れたり凸凹を作って
石造りに見せているのです!!
なんで木造にしたん?
さて、ここでふと疑問に思うのです。
「なぜ木造なのか・・・?」
確かに明治時代は西洋建築が入ってきて間もない時代で
西洋建築を見よう見まねで建てた「擬洋風建築」が多く見られた
てのはあるんだけれども
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それは明治初期の話で
この貴賓館が出来た明治42年には
同じ福岡県内でも煉瓦造りの「日本生命福岡支社」が建てられるなど
煉瓦とか石積みの建物は出来ていたので
あえて木造で造ってわざわざ石造りに見せる必要はないのでは?
と思ったのです🤔
探究心が騒ぎますね…
錬金術師は生きている限り、真理を追い求めずにはいられない生き物だ
設計した人が木造得意やったとか?
福岡の主な産業が林業やったとか?
予算が限られまくっとったか?
といろんな仮説を立てて調べるも
いかんせん資料が無い😭
もうこれはあれだ。
お手上げだ。
もう貴賓館のことは忘れよう。
大丈夫、腹いっペー食って寝りゃ忘れる!
そう思っていたのです。
あの時までは・・・
謎を解く鍵「三井港倶楽部」
マニアックな本が揃う場所図書館。
そこで何気なく読んでいた1冊の本の中に
同じく福岡県で同年代の明治41年に建てられた
「三井港倶楽部」のことが書かれていたのです。
今はレストランになってるみたいですが
当時は港で働く人々の宿舎?だったそうです。
この本には「この三井港倶楽部はハーフティンバー様式という木造なのだが、なんで木造なのか?」という推察が書かれていたのです。
著者の方の推察は
まず、意匠的、技術的に日本人の建築家や職人と馴染みが良かった。
そして木造だと厳格な規則がなく、さまざまな様式を組み合わせたり
室内意匠や家具など自由に設計できたからでは?
とのこと。
なるほど!
貴賓館もそうかもしれない!!
そういや見学した時にガイドさんが
「この手摺りは繋ぎ合わせることなく1本の木を使っていて、設計者「三條栄三郎」のこだわりだったんですよ」て言ってた!
馴染みのある木だからこだわりを通せたのかも?
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さらに貴賓館の外観はフレンチルネサンス様式だけど
中の貴賓室はバロック様式で
違う様式が組み合わさっている!
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ということは・・・
貴賓館は今はこの建物しか残ってないけど
他に集会所などもあって
それら全て約1年で完成していることからすると
もしかしたらあまり時間をかけられなくて
馴染みのある木造なら失敗も少なく
効率良く建てられて自由がきくから
木造にして
近代化の象徴とするべく
モルタルで石造りの西洋館に見せたのでは?
というのが私の推察。
真実でないにしても遠くないんじゃないですかね?
知らんけど。
味噌汁はご馳走だ
偏食すぎて料理のレパートリー10個もない私でも
慣れ親しんだ味噌汁ならご馳走を作れるように
ジャパニーズグッドアットマテリアル「木」なら
どんな状況でも100年以上も親しまれる
ステキな建物が建てられるのかもしれませんね!
貴賓館のすぐ近くに明太子の有名店があるそうですので
行った際はぜひお立ち寄り下さい!
「これ、実は木造なんだぜ〜」とドヤ顔でドヤれば
尊敬の眼差しで見られるか
面倒くさがられるかの
どちらかです!!
ここまで読んでいただきありがとうございました😊
また次の記事も読んでもらえると嬉しいです!
それでは〜
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