っぽくしてみた!「聖ザビエル天主堂」
こんにちは!
今回は私のアナザースカイ「博物館 明治村」にある
聖ザビエル天主堂をご紹介します😊
「薔薇窓」と呼ばれるステンドグラスが美しくて
明治村の中でも人気の建物です!
元は明治23年(1890)に京都の河原町三条に建てられた教会。
言い換えれば
フランスの大聖堂が立ち並ぶ街中にお寺を建立したようなもの。
そんな思いっきりアウェイな中で
キリスト教を布教させるため
本格的なゴシック様式の教会を建てる必要がありました。
しかし時代は明治。
まだ西洋の建物を建てる方法がわからない。
いや、完全な本物を造らなくても
それっぽく見せれば良いではないかっ!
というわけでいろんな工夫をしながら完成した聖ザビエル天主堂。
それでは見ていきましょう!
人間、やれば何でもできる💪
本格的な教会を造れ!
京都に現存する一番古い教会は
「聖アグネス教会」という教会で
明治31年(1898)に建てられたものですが
この聖ザビエル天主堂は更に古い明治23年。
移築されてなかったら京都で一番古い教会になるかと思います。
聖ザビエル天守堂はフランスから図面を取り寄せ
在日宣教師のパピノ牧師が設計し
信者であった大工の横田彦左衛門によって建てられました。
それまでも日本人の大工さんが建てた西洋風の建物はありました。
その場合は見よう見真似で西洋っぽいデザインの建物を日本人の技術で造ればよかったのです。
しかしこの教会は話が違う。
なんせ西洋人が設計した本格的な教会を
日本人の技術で建てなければならない。
ステンドグラスなんてどーやって造るんや?
てか、教会て何で出来てるの?
神よっ!どーしたら良いのです!?
そんなことを言ったか言ってないかは知らないが
なんとか教会を完成させました。
ではどうやって本格的なゴシック様式の教会にしたのでしょう?
ステンドグラスはこう造れ!
さて、ゴシック様式というとステンドグラスが特徴です!
ですが当時の日本にステンドグラスを造れる職人はほぼいません。
じゃあどうしよう…………
そうか!描けばいいやん!!
という事で大きな枠だけ造り
細かい絵柄は描くことにしたのです!
よーく見てください!
色の付いたガラスの裏に白いペンキで模様を描き
さらに透明なガラスで挟んで造られているのです!
裏側を見ると白く描かれた模様がよくわかります!
よし出来たー!!
これでもう本格的なゴシック教会やー!!
しかし問題はまだありました。
石積みの壁はこう造れ!
この教会はレンガを積みさらに漆喰を塗って造られています。
それで何も問題はないのですが
目指すは本格的なゴシック教会。
漆喰を塗った白い壁を見てこう思った。
「……なんか違う」
そう。
フランスにあるゴシック様式の教会はだいたい石を積んで造られているので
壁には目地があるのです!
くっ…!!どうしたらいいんやっ……
………そうか!描けばいいんや!
よーく見てください!
石積みのように見えますが目地を描いています!
よし!これでもう誰が見ても本格的なゴシック教会の完成や!!
(もちろん移築されているので当時のまま描かれてはいません)
とにかく描いて描いて出来たこの教会。
そんなことは微塵も感じない
100年以上経った今でも愛される美しい空間になりました!
ちなみに完成当時この床は畳敷きでした👀
まだ西洋の建物に馴染みがなかった人々への配慮だったそうです。
工夫しだいで何でもできる!
時代に早いや遅いがあっても
ちゃんとした知識がなくても
材料が揃わなくても
「こうしたい!」という気持ちがあれば
工夫しだいで何でも出来る!
そんな現代の我々に勇気をくれる聖ザビエル天守堂でした!
Information
我々に勇気と美しい容姿を見せてくれる聖ザビエル天守堂ですが
劣化は日々進んでいます🥲
以前、修復ガイドツアーに参加して
明治村の建築担当の方から現状と対処法のお話を伺いありのままの姿を残したいが限界があることを学びました。
残していくために変えなければならない部分もあるのです。
なので興味持たれた方!
今の姿は今しか見れません!
推しは推せる時に推せ!
ぜひ明治村へ👍
ここまで読んでいただきありがとうございました😊
また次の記事も読んでもらえると嬉しいです!
それでは〜