褐色細胞腫闘病記 第47回「ダブル悪性疾患」
佐々木先生の後をついて面談室に向かう。
ドアを開けると、執刀医の崎森先生が先に待っていた。
「三島さん、おかけください」
少し寒い。カーディガンを持ってくればよかったなと少し後悔する。面談室には大きなホワイトボードがある。何やら私にはわからない医学用語が書いてある。検索したい衝動にかられながら、私は椅子を引き寄せる。
向かい合わせのテーブルに2人の先生が並んで座る。崎森先生の左横にはパソコンのディスプレイがこちらを向いている。画面いっぱいに見えるのは私の肝臓のCT画像だろうか