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【令和歌#86】世の中の風当たりにも耐えるよう防護ガウンを今日も着込んで

世の中の 風当たりにも 耐えるよう 防護ガウンを 今日も着込んで

多くの人から医療者への温かいメッセージが寄せられる一方で、
医療者は偏見の目にもあっている。
遠くで第一線としてコロナウイルスと戦っている分には限りなく応援するが、自分の生活圏の中に入ってこられると、報道ではバスの乗車拒否にあったり、保育園への預かりを渋られるケースもあるという。
医療従事者そのものがコロナウイルスとして悲しくも見られている現状がある。
医療従事者として、自分への感染や家族への感染の恐怖を抑えながら、今日も足りないガウンを慎重に長く使うように考えながら着込む。
N95はずっとつけていれば息苦しいし、ガウンの隙間はガムテープで覆うから、熱がこもって非常に暑くて動きにくい。
仕事だからと割り切って全身全霊をささげられる人はまれだと思うし、多くの人はマスクの中で時々息を止めながら検査や治療を手早く確実にこなすように集中している。
ただ、多くの医療従事者に言えることは、やはり患者さんが良くなれば、それがやりがいや疲れを吹き飛ばす一番の栄養につながるし、現に統計上も多くの患者が良くなる方向に向かっていることは終わりの見えない戦いの中にも一筋の光がさすように心を温めてくれる。
コロナウイルスが流行る前も辛い職場であったことには変わりはないが、患者さんが良くなって診療中に医療従事者が笑顔になることがあるのもまた、今も変わらない事実である。


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