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書評・橘みつ「レズ風俗で働くわたしが他人の人生に本気でぶつかってきた話」

ウェブマガジンのcakesに連載されていたものを1話読んで、まとめたものが出版されることを知り即予約した本。cakesは更新から1週間は無料で読める。週150円なんだから登録しろよって話ではあるのですが。

最初の方は正直どうかなあと思っていたのですが、中盤から終盤にかけて非常におもしろかった。

風俗は身体を売るところだという認識を変えて、変えるために飛び込んだ仕事(というよりは、生きるために必死で、飛び込んだ仕事)で、少しづつ前に進もうとしている姿。人材採用の話はとても参考になった。

身体を介さないだけで、私がルネスかごしまで行っていること、行おうとしていることも本質的には同じなのだと思う。その意味で、戦友の本。

『自分の感情や欲求に向き合うことは、きっと甘いことでも楽なことでもない。時には手痛い結果を得たり、人生の大きな変革を迫られたりすることだってある。わたしたちキャストは誰の人生もジャッジしない。何が正解だったのか、考えてしまうことはあるけれど。それでも、今日もわたしたちは、それぞれの物語と問題を抱えた人たちに寄り添い続ける。何が正解かを教えるためじゃなくて、一緒に考えるために。』

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谷川勝彦(たにかつ)
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