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パリのお花屋さん「Rosebud Fleuristes」

1ヶ月過ごしたパリで、毎日のように足を運んだお花屋さんがありました。
パリ6区にある「Rosebud Fleuristes」という名のフラワーショップです。
そんな私の一番お気に入りのお花屋さんをご紹介します。


ヴァンソンとの出会い

ローズバッドのショップオーナーであるヴァンソン・レサール氏は、私が留学中に大変お世話になった方の一人で、由美さん(パリで活躍するフラワーデザイナー齋藤由美さん)のフラワーレッスンを受けるのはいつもこのお店の中でした。街のお花屋さんでありながら、サロンの生け込みやショップの定期装花もたくさんされていて、毎日いろんな新鮮なお花たちが入れ替わりで入荷していました。水揚げやら装花の準備やらでいつもとても忙しそうにされていた印象があります。
ローズバッド=バラのつぼみという店名はヴァンソンによって名付けられたそうです。(由美さんの著書 「シャンペトルのすべて」より)

初めて出会ったのは、2013年にパリに訪れた時で、友人がまさにローズバッドで研修をしていました。その時にヴァンソンのフラワーレッスンを受けたのがきっかけですっかり魅了されたというわけです。

シャンペトルブーケ

ヴァンソンのお花のスタイルはシャンペトルと言われるデザインスタイルがベースとなっているようでした。
シャンペトルとは、フランス語でChamp(シャン)=田舎を意味するところから来ていて、まるで野に咲く草花を摘みとって束ねたような姿からそう呼ばれているスタイルのようです。
シャンペトルスタイルの生みの親であるクリスチャントルチュは、私が専門学生時代に憧れたパリのトップフラワーアーティストなのですが、ヴァンソンも由美さんももともとはトルチュのお店で働いていたとか。
皆それぞれにシャンペトルスタイルを習得し、自分のスタイルを確立してトルチュのお店を巣立っていったということなのでしょう。

パリのお花屋さんの特徴

パリのお花屋さんをたくさん見て、当時の日本のお花屋さんとは違うなと感じたことがありました。
それは、お花屋さんそれぞれが独自性をもっていたという点です。
中には、日本で多く見られるお花屋さんのように、切花をたくさん並べ、店頭にミニブーケやパック売りをしているところもありましたが、目についたのは個人の名前が花屋の名前になっているお店が多いことでした。
そしてディスプレイの美しさにも圧巻でした。
ローズバッドは、お店はそんなに広くないのですが、ウィンドーディスプレイがとても素敵で、基本的にヴァンソンが束ねたブーケを花器に飾ってお店にいくつか並べ、お客様はそれを手に取っていくというような感じでした。
そこにはお客様との信頼関係や、より良いコミュニケーションが生まれているものだなと思い、大切なことに気づかせてくれたように感じました。

パリのお花屋さんの在り方として、独自のスタイルをもちそれを貫いていること。そしてパリで暮らす人たちも用途に応じてお花屋さんを使い分けているように感じました。
花を誰かに贈るならこのお店、部屋に飾るために花を選ぶならこのお店、というように皆それぞれ感性を大切にしながら日々の暮らしを楽しんでいるように感じて、とても素敵だなと思いました。

なりたい自分

ローズバッドでの出会いを通して、「自分らしさ」をもつことの素晴らしさや「信頼関係」「コミュニケーション」の大切さをあらためて知りました。
ヴァンソンは、ブーケを束ねている時はいつも音楽を聴きながら鼻歌まじりに楽しそうにしていました。もちろんイライラすることもあるとは思いますが(笑)
そんな素直さや軽やかさもヒントに、私も自分が信じる美学を大切に生きていきたいなと思ったのでした。

お店の場所

ローズバッドは、メトロ・オデオン駅から歩いて5分くらいのところにあります。
オデオン座のすぐ側。
リュクサンブール公園も近くにあるので、お散歩がてら立ち寄ってみてください。

Rosebud Fleuristes
4,Place de l'odeon 75006 Paris France


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