ミニミュンヘンというこどもだけのまちは、何をめざしているのか。
2年に一度、夏にドイツのミュンヘンに巨大なこどもだけの町が3週間できることを知ってますか?
2014年の春にその存在を知った時、「こどもの存在が迷惑」「走り回ると危ない」「音がうるさい」(←公共施設を使って活動をしていたので仕方ない部分があるのですが)といった周りの大人からのクレームにうんざりしていたので、大人がいないところで自由に遊べるなんて最高!と3か月後に開催されるミニミュンヘンへGO。
1日約2000人のこどもが来るんだもの。とにかくスケールが想像以上で見るものすべてに驚くばかり。
会場広っ!(この年は大きな工場跡地のような場所をまるごと)
たった3週間のイベントなのに本格的っ!
電動工具やノミなど危険な工具もこども達がバンバン使って家具、車などを作っていたり、レストランで調理したり(怖くて直視できないほど混んだ調理場で刃物…汗)、まちを建設したり。
電動工具も自由に使っていて、日本の教育=安全安心とはなんか違う。
「こどもがケガすることが怖くない?」と聞くと「全然怖くない」と。その根底にあるのは「こどもを信頼しているから」という答えが返ってくる。それも一人ではなく、どのブースでもスタッフ全員が同じ答えだったことにびっくりした。
ミニミュンヘンという複雑な仕組みを一言で説明するのは難しいですが、目指すのは「こどもの主体性を育てること」だと保護者へのインタビューからも感じました。とにかくドイツの人たちは主体性をすごく大事にしているのです。
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これがどいう意味なのかドイツから帰ってからというもの、こども達相手に工具もどんどん使って実践しながら分かったことは
こども=危ないことをするなんて真っ赤なウソだった。こどもだってケガをしたくないので工具を使う時は慎重である。
うっかりケガをすることはもちろんあるけど、それはこども特有の視野の狭さと身体発達が原因になることが多い。
視野が広くなったり、AとBが同時に起きるとケガするかも、とモノゴトを関連付けて考えられるようになるとうっかりは減っていく。自然な成長・身体的発達・危険と隣り合わせでいる経験の多さが大事だなと。
つまり視野の狭さと関連付ける力を大人が補えば、こどもの主体性を尊重しながら周りから危ない!と思われるようなものづくりも、全然できちゃう。
そんな思いで1年後に東京でこどものまちを開催することにしました。
次回はミニミュンヘンでこども達がどうやってまちを設計し建設しているかについて書いてみます。
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(参考ページ)ミニミュンヘン研究会
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