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ユーザビリティテストの結果からサイボウズ災害支援チームが考えること

こんにちは、サイボウズソーシャルデザインラボ災害支援チームです。災害支援チームでは、災害時に被災地をICTで支援する取り組みを行っています。

例えば、避難所で必要な情報を登録していただく場面。情報共有等の観点で、紙ではなくスマートフォンで登録する取り組みが進んでいますが、それには誰もが簡単に使えるシステムであることが重要です。そこでこの7月に、サイボウズでは高齢者を対象に、避難者登録フォームの使いやすさについて検証を行いました。


ユーザビリティテストの結果を受けて


今回のユーザビリティテストの結果は、私たちにとって嬉しい驚きでした。なんと、70代以上の 全ての被験者が入力データの送信に成功し、しかも 98%が10分以内で完了したのです。加えて、サイボウズ社員側でも把握してない操作方法や改善方法を発見された方もおられました。「高齢者にとってデジタルは難しい」という私たちの固定観念は覆されました。

現在も、ユーザビリティテストにて参加者の方々からいただいた貴重なご意見を基に、継続的に避難所受付フォームの改善を続けています。8月に発生した山形県豪雨災害の際には、戸沢村のボランティア募集フォームにその知見が活かされ、同月の台風7号の影響で東京都調布市に【警戒レベル3】高齢者等避難が発令された際には、一部の避難所で実際に活用されました。

9月には、埼玉県内で行われた避難所立上げ訓練で、kintoneを活用した新たな取り組みを行いました。従来は紙ベースで行われていた受付を、QRコードを使ったデジタル受付に一新。ボランティアの多くが高齢者という状況下でも、大きな混乱もなくスムーズな運営が実現しました。

このように防災訓練でのデジタル活用により、高齢者の方々に問題なく使っていただけるという安心感がより高まりました。


私たちが目指す未来


これらの経験を重ねて、高齢者にとってデジタルツールは決してハードルが高いものではないと改めて認識できました。

サイボウズは、kintoneが持つ「誰にでも使いやすい」という強みを活かし、高齢者をはじめ、あらゆる人々がICTの恩恵を受けられる社会を目指しています。でも、私たちだけでは実現できません。地域、企業、そして皆さん一人ひとりの力が必要です。

kintoneの開発・普及活動を通じて、そして、地域・企業・民間との連携を強化することで、「チームワーク」を社会全体に広げていきたいと考えています。

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