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【LINEコラム】受けるだけでは健康になれない!『健康診断の評価』を正しく理解した生活習慣づくりのコツ
こんにちは。
働く人と企業の健康寿命を延ばすライフデザインファシリテーターの丹後友里です(@tanchan0630)。
前回の配信から1ヶ月半。かなりご無沙汰してしまいました。
お変わりなくお過ごしでしょうか?
私は7月から続く、北海道にはあるまじき例年にない酷暑(観測史上初の真夏日33日連続)のせいで、8月下旬になるまでの1ヶ月程は軽い熱中症になったまま過ごしていたのではないかと思うくらい絶不調でした。
おかげで酷暑が過ぎ去った後
「え?28度?めっちゃ涼しい!!\(*'▽')/」
とすっかり体温時計がバグってしまいました(これまでなら25度を超えた辺りから暑さで参るので30度前後ともなれば参っていました)が、体内に篭った余分な熱を無事に外に吐き出すことで無事に回復。
その後は、所属コミュニティ『ゆうてんか』で所属メンバーの有志の皆さんと各々の健康問題に対して目標と対策を立てて日々実践する『健康づくりサークル』の活動を開始しました。
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そして、北海道はだんだん夏の暑さは過ぎ去り、秋に向けて気温が下がり始めています。そんな中、先日は台風の影響で関東圏ではお住まいだけでなく命の危険にまで達する大雨にも見舞われていましたよね。天候だけでなく気圧の変化で体調を崩されてしまった方も多いのではないでしょうか。
しかも、今朝のニュースでは新型コロナウイルスの新しい下部『ピロラ』が国内で初観測が報道されていました。
このピロラ株はオミクロン株と比べて『スパイクたんぱく質』と呼ばれる部分が35か所以上変異したとのことで、これまでのワクチンや今月下旬から新しいワクチン(BA2.2対策用)を打ったとしても『重症化の予防はできても(免疫力が落ちていれば免疫をすり抜けてしまうため)感染予防にはならない』と言われています。
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ウイルスが人の細胞に付着して感染する際の接地部分。
ここが35か所以上も変異したことで
ウイルスが付着しても防御する働きがすぐに発動しなくなる
(免疫をすり抜けてしまう)ため罹患しやすくなるとか。
5類に移行したとはいえ、罹ればそれなりに大変な思いをします。仕事も学校も休まないといけない。自分にとっても周囲の人にとっても良くないことだらけの感染症。「5類になったし」と油断していると手痛い状況になるやもしれません。改めてご自分の考えの範囲で対策を実施していってほしいと思います。
さて、そんな感じで1ヶ月ぶりにお届けする今週のコラムは
【 健診結果を正しく理解した生活習慣づくり 】
について紹介していきます。
感染症対策の要『免疫力』は日々の生活習慣の賜物です。
コロナ後遺症の有無・程度に差があるのは、体質・既往歴を考慮しても、もともとの個人の免疫力の強さに関係すると私は考えています。
この機会に、受診した健診結果をもとにあなたの健康管理の底上げを図っていきませんか?
また、過去に配信したコラムはLINEのメニュー画面右下にある『配信済みコラム一覧リスト』にありますので、配信済みコラムと併せてご活用ください。
健康診断、受けていますか?
会社員の方や公務員の方であれば春か秋に行われる定期健康診断を年に1回受けていると思います。また、自営業やフリーランス、リタイア世代の人たちも公的医療保険の加入者であれば、基本的に1年に1回健康診断を受ける機会が提供されています。
SNSでも
「健康診断受けてきます!健康第一!」
と言う方がいますが、健康診断は『受けただけでは健康にならない』ということをご理解いただいているでしょうか?
あくまでも『現状把握のツール』であって、検査を受けたから健康になるわけではありません。しかも、大半の方は嫌々ながらに受けに行って、結果をもらっても
「どうせあれが良くないのはわかってるし……」
「またC判定だったwwww」
その結果を重く受け止めて生活習慣を変えることは少ないと思います。
東京慈恵会医科大学医学部客員教授の和田先生曰く
「健康診断はいわば、自分の学力を確認するための試験のようなものです。
受けることでその時点の健康状態を知ることはできますが、ただ受けるだけで健康になれるわけではありません。
成績を上げるためには、試験結果を見直して、間違えたところは勉強することが大切ですよね。
健康診断も同じように、『異常なし』とならなかった項目は、問題点を確認して、生活習慣の改善や受診、治療につなげていくことが重要です」
とのことです。
以前私もコラムでそのことは触れていたと思います。
しかし、実際に健診結果をもとに生活習慣を見直そうと思っても、
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『何から始めたらいいのかわからない』ということも少なくないと思います。そこで、まずは自分が受ける健診・検診に何があるのかを理解した上で受けることから始めてみましょう。
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年代ごとに受ける検査の中身が変わってきます。
また、検査項目もそれぞれ何の疾患の可能性を調べているのかがわかるのが下記の図になります。
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いずれにしても、健康診断で発見されやすいのは『自覚症状が少ない』
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・肥満症
・高尿酸血症
・心筋梗塞
・慢性腎不全
これらの慢性疾患。この慢性疾患について和田先生は
「健康診断で見つかりやすい異常や病気の多くは、禁煙や節酒、食事内容や運動不足の見直しといった生活改善、薬の服用などで治療が可能です。
だからこそ、毎年健診を受けて健康状態を確認し、異常があれば対策を講じていくことで退職するまで健やかに働いたり、健康寿命を延ばしたりすることが期待できます」
と仰っており、それは昨今注目されている人的資本経営に関連する『人への投資』の部分にも通ずるものがあると私は考えています。
『人への投資』というと目に見えてわかりやすいスキルや収入にばかり目がいきがちですが、『自己保険義務』という労働者としての義務という責任を疎かにしてまで得るスキルや収入にどんな価値があるのでしょうか?
病気やケガをして、せっかく得たスキルも活用の場を無くし快復したころには衰退している可能性もあります。収入が増えたとしても、高額な治療費と療養中の生活費に消えて手元に残るのは微々たるものか、最悪手元に残らないなんてことも考えられます。
健康診断を受けることに意味はあります。
が、受けること自体は評価に値する素晴らしいことではないんです。
大事なのは、その結果がどういう内容で、何に気をつけて過ごしていかなければならないのかを理解して、それに則した生活行動をすること。
そのためには、健康診断の結果を正しく理解して、日々の生活習慣を見直し、生活行動のクオリティを上げていかなければならない、と私は考えています。
そこで、実際の結果の見方について下記の図を参照していきましょう。
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既に健康診断を受けた方で手元に診断結果表がある方はそちらをご用意ください。実は、健康診断の判定結果で一部改訂があったのをご存知でしょうか?それが、『C判定』の意味です。
これまでC判定は『要経過観察』という意味合いでしたが、
「要経過観察とあるが、自分で経過をみていればいいのか、受診すべきなのかが分からない」
という声が多く寄せられたため、日本人間ドック学会では2022年4月に判定区分を改定。『要経過観察』という言葉を廃止し、生活改善をした上で再検査を受けるという具体的な内容を示すために『要再検査・生活改善』に変更したんです。
ちなみにその他の基準はと言うと、
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とこんな感じに。
では実際に具体的な例で考えてみましょう。
例えば高血圧症や心疾患や脳卒中のリスクを測る『血圧測定』。上の血圧の数値をA~Dに当てはめていくとそれぞれの具体的な数値の範囲というのは
◎ A判定:129mmHg以下
○ B判定:130~139mmHg
△ C判定:140~159mmHg
✖ D判定:160以上
さて、あなたの血圧は何判定になりますか?
血圧が高いということは、心臓が血液を押し出す力が強いということ。
そして、強く押し出された血液は血管内を勢いよく飛び出し流れていきますが、血管の壁が脆いと押し出された血液の圧に負けて、破れます。
それが、心臓で起これば心疾患に、脳で起これば脳卒中になるというわけです。
ですので、日々の生活においてやるべきこととしては
◎血管の壁を強くすること
◎血管自体のしなり(弾力性)を強くすること
が求められるというわけです。
具体的な行動についてはこちらのコラムで書いていますが、人の身体は『食べ物』と『飲み物』と『少しの運動』でできています。
玉ねぎなどは血流改善の代表的な食材ですし、血管の弾力性を高めるおすすめな有酸素運動にはウォーキング・インターバル速歩・ジョギング・水泳・自転車などがあります。
個人的には年代・身体のケガの有無問わず幅広くおすすめなのが水泳(水中ウォーキング含む)です。
ふくらはぎにマッサージ機つけたまま歩いてるのと同じですからね。物理的に外から筋肉を揉みしだきながら、心臓に送り返す血液循環を後押ししつつ、冷たい水の中で体温調節がフル稼働するので免疫力も高まり、有酸素運動の効果も高い上浮力の影響でリラックス効果さえある。(あ、ちょっと思想が偏りましたかね。笑)
そんな感じで、自分の健康診断の結果から、どんな食生活改善をする(どういう効果がある食材を食べるようにする)のがいいのか、どんな運動をするのがいいのかを考えた上で、日々の生活習慣の見直しを試みていただきたいと、切に願います。
秋に健康診断を控えている方はぜひご参考ください!
最後までお読みくださりありがとうございました!
今日のコラムが少しでもお役に立てできましたら幸いです。
次回のコラム配信は【 9/25 (月) 】となります。
今週も体調管理に気をつけて良い1週間をお過ごしください!
【 参考記事はこちら 】
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