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直接的な自傷行為 18
◆自傷行為と自殺
自傷行為のなかでも非常にコントロール性の低い行為です。
つまり、どのような結果を招くか、予測しにくいのです。長年自傷行為をくり返すうちに、過量服薬という致死性の予測が困難な行為へとエスカレートしていき、自死をたぐり寄せていくのです。
通常、自傷行為をする人が自殺を考えたとき、これまで自傷行為に用いてきた手段とは違う手段を用います。自傷行為と自殺を区別していることのあらわれとも考えられます。
たとえば、リストカットをしてきた人がある日、薬の過量服薬を行ったとしたら、それはリストカットだけをしている状態より、自殺のリスクが高い状態に至ったと考えられます。リストカットも十分危険ですが、過量服薬はさらに危険で、行為に対する結果予測の何しい行為です。