地域に愛される日本酒「交」の生みの親・堀将和さん
初代から80年の時を経て今に蘇った田辺の地酒「交(こう)」。
熊野の美味しいお米を使ったお酒はどのように生まれ、どのように広がっていったのか。和歌山県田辺市にある酒問屋・堀忠商店の4代目、堀将和さんに話をうかがった。
酒屋×米屋が生んだ熊野米を使った日本酒「交」
北本征太郎さん(左)、堀将和さん(中央)、田上雅人さん(右)
2017年頃、堀さんは自社の卸先である一般酒販店の大幅減少に悩んでいた。コンビニやスーパーマーケットなどの大手に市場が奪われていく中で「新しい価値を生み出さないと生き残れない」との課題意識を持っていたが、当時の田辺には地酒がなかった。「ここにしかない地酒があれば、地域のことを話すきっかけになり、田辺に愛着を感じるかもしれない」。そう考えた堀さんは、米穀店『株式会社たがみ』を営む田上雅人さんが取り組んでいる熊野米プロジェクトに参加。酒米ではなく、食用うるち米である「熊野米」を活用し、これまでにない日本酒を作ることを決意した。地元の人たちと熊野の地やかつての城下町を歩いたりしながら、一緒に思いを馳せ、そうして「交」は出来上がった。
日本酒×フレンチのオードブルで売上危機を乗り切る
更井亮介さん(左)、堀将和さん(右)
新型コロナウイルスの感染拡大が、飲食店を取り巻く環境を劇的に変えた。飲食店にお酒を卸していた堀さんの事業でも売り上げが8割減に。堀さんは、フレンチ料理店『Restaurant Caravansarai』を経営する更井亮介さんから声をかけてもらい、お互いの強みを活かした新しい価値「酒付きオードブル」を共に考案。ゴールデンウィーク限定の5日間で計50セットを販売し、売上危機を乗り切った。
酒屋のバイク×弁当配達で居酒屋の危機を救う
稲垣幸生さん(左)、堀将和さん(右)
酒店の仕事が激減した堀さんは、ピンチをチャンスにすべく、「時間と配送車の積載に余裕が生まれた」と考えた。そして、居酒屋『酒味道楽 なじみ』を経営する稲垣幸生さんに声をかけ、弁当の配達を開始。一人で店をやっていた稲垣さんの助けになればとの思いで、多くの人々に送り届けた。『地域の飲食店から必要とされる酒屋卸へ』という堀さんの信念が、居酒屋の危機を救ったのだ。
いろんな人とつながれば、新しい価値が生まれる
「あかんあかんではなく、地域課題の中にチャンスがある」。
異業種連携で運送コストを下げるシェアリングエコノミーなど、地域の人と人をつなぐ堀さんの挑戦は、これからも新しい価値を生み出し、關の葵「交」と共に愛され続けるだろう。
文:吉﨑 哲矢
写真:永井 克
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