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「キャリアコンサルタントだからこそできること」というお話がキャリコンに響いたみたい。

先日、noteに先に書いていた話ではありますが、シニアなどのリスキリングは、その前にキャリアを肯定的にとらえて、生きるエネルギーを充填してからね、ということを今後はVoicyでも話したところ、キャリアコンサルタントあるいは養成講座通学中の方から何件かコメントをいただいた。

これは、法政大学廣川進教授の受け売りであって、他人のふんどしで相撲を取っているようなnoteエントリーであり、Voicyの1放送であったわけだけれど、こういう視点って、実は、キャリコンだけでなく、企業の人事とか人材育成担当とかマネージャなども持っていたらいいよな、と思うのだ。

コロナ禍にDX人材育成というムーブメントがやってきて、リスキリング、リスキリング!となってきた。
全社を挙げてのリスキリング、という話の中で、必ずしも、ITやデジタルが苦手なには、ミドルやシニアに限らないのだが、でも、目立つのはミドル、さらにシニア層だ。

シニアのIT要介護度を下げたい、とかシニアのIT自立を促したい、いや、その前に、興味持ってほしい、自分でできることを増やす意義を知ってほしい、など、いろんなニーズを私もここ数年耳にしてきたけれど、いきなりITからアプローチすると、気が乗らない人も大勢いるだろうと思う。

これは「誰だって」という前提付きであるが、「変化」というのは、恐怖だったり、不安を招くものでもあるし、「これまでに慣れたやり方」を「別のやり方にする」、そのために「学び直さないといけない」というのは、心理的に抵抗感があるのもわかる。

よく例に出す話なのだが、城山三郎が昭和4-50年代に出した『毎日が日曜日』という小説は、舞台となっている商社で「鉛筆を廃止し、業務効率を考えて、シャーペンを使うことになり、シャーペンを支給されたのに、今だに鉛筆を毎日削っている奴らがいる」と保守的な同僚を揶揄する場面が出てくる。

鉛筆→シャーペン。

今聴くと笑い話のように思えるこのシーンは、結局、歴史は繰り返すことを示唆しているように思う。

そうやってとにかく、新しいことというのは抵抗を生みやすいのだけれど、キャリアという視点で考えてみると別の側面も見えてくる。

現在の50代以上、いや、もっと言えば、たぶん、55歳以上は、「定年」(あるいは雇用期間)のテープが数年ごとに遠くなっていくのをずっと経験してきた世代でもある。聴いてないよぉ・・・話違うよぉ・・と思った経験もあるかも知れない。

55歳定年だったよね、え?60定年?65まで雇用の義務化?は?70歳までの就業機会の確保!?・・・・もしや、そのうち、いや、近い内に75歳ってなる?そんな感じで過ごしてきて、バブル期なんて、本当に死ぬほど仕事した層でもある。

もう疲れたし、今から新しいこと、やるなんて、と、できれば逃げ切りたいが、そうもいかないようだ、と悶々としてしまうのもよくわかる。

そんな中で、さらに、年下上司から、「リスキリングしてもらわないと困ります」とか「これが自分でできるようになっていないと、任せられる仕事も減ります」などと仮に言われたら(そんな言い方をするマネージャがいるかどうかわからないけれど)、自己肯定感も自己効力感もダダ下がりするに違いない。

これまでの30年とか40年とか、そりゃ、過去の話だし、過去の栄光に過ぎないこともわかるけれど、でもさ、でもさ、そういうのねぎらうこともなく、

「時代は変わったんです、あなたも変わって下さい」

なんて言われたら、なんかどんよりしてしまう気持ち、わかる。

ということで、廣川先生が「キャリアカウンセラーができることは、まずは、これまでの仕事を丹念に聴いて、ねぎらうこと。パワーを再度充填できるように支援すること」、その上で、「とはいえ、これから、どうしていきましょうか」を共に考える伴走すること、といったお話だったのだけれど、その話をしたVoicyが、地味にキャリコン界隈の方には「ああ、わかるわかる」となっているらしい。

一部からの熱烈な反応が嬉しいので、こちらに放送のリンクを貼っておく。

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