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「よい傾聴」は、ただただ黙って聴いているだけじゃなくて、相手に変化が起こるようなアプローチをとること。

日本キャリア・カウンセリング学会第29回大会で、諸富先生の「ほんものの傾聴を学ぶ」というセッション(研修)に参加しました。ロールプレイもあって、とても勉強になる時間でした。

「養成講座などで初回面談の傾聴しか勉強してないでしょ」という指摘があって、ああ、そうだな、そういわれてみれば、そうだなと思いました。

深めるための傾聴を経験する時間がない。

ロールプレイって本当に時間が短いのと、相手との関係が続くわけじゃなくて、毎度相手が入れ替わるため、「前回まではこんな話をしていましたが」という風になりづらいように思います。

キャリアコンサルタントの養成講座(2015年、国家資格になる前。日本産業カウンセラー協会のそれ)を受けた時は、事前にクライアント役の情報が渡されていて、それになり切って演習をするのでしたが、それでも、まずは、「初回面談」でいかに相手の状況、気持ちなどを聴くかに終始します。そのロールプレイの先の展開はなかったと記憶しています。

そういう「初回面談」の傾聴だけを学んでいても、クライアントは変化しない。クライアントが変化するのは、3-5回目の面談だ、というお話でしたが、(キャリアコンサルティングではなく、一般的なカウンセリングの話をなさっているので、何度も行う、というケースでお話されていると理解しました。実際、キャリアコンサルティングだと単発であることも多いので、今から書くことがその単発面接でも発生すると素敵だなと思う次第)その時、クライアント側はとても変化するはずだ、変化しなければ、いつまでも初回面談の傾聴をしているだけで、何度これを繰り返しても、クライアントの支援にならない、というのです。

最初は、饒舌でカウンセラーの目を一生懸命に見て話す。これは、相手にわかってもらおう、相手に伝えようというところが大きいから。

でも、変化が起こり始めるクライアントは、カウンセラーと目を合わせなくなるし、饒舌じゃなくなる。「うーん、どうしてだろう?なんで●●なんだろう?」などとぐーっと自分の内面に入っていって、内省が深まっていく。

その変化が起こることがカウンセリングのプロセスで大事なんだ、というお話をお聴きしました。(というか、私がそう理解した、という意味ですが)

これって、カウンセリングプロセスだけではなく、オフィスにおける上司によるコーチングとか1on1とかキャリア面談とか日々のふりかえり会などでも十分言えること、当てはまることだと思ったのです。

「自分で考える人になってほしい」
「自分で答えを見つけてくれるといいな」

と上司や先輩は願いつつ、部下や後輩がずーっと上司や先輩の目を見て、訴え続けるような会話をしていたら、きっと、部下や後輩は、考えが深まっていかない。

伝え返しとか問いなどによって、相手が自分自身を見つめて、自分で何かを見つけたり、より考えが深まったりするような、そんな支援ができたら、職場における会話もより意味があるんだろうな、と思いました。

最近、私もキャリアコンサルティングをやっていて、クライアントが「うーん、どうなんでしょうねぇ。何だろう?」といって天を仰ぎながらじーっと考える場面に遭遇しました。

たとえば、こういうことなんだな、と実感した瞬間です。

まだまだヘタクソですけれど、内面にグーっと入っていける対話を進められるよう、精進精進。

詳しくは、以下からどうぞ!(臨場感たっぷりに話していますw)

この画像、みんなのフォトギャラリーからですが、以前も使ったことがあるような。素敵な色合いで好きです。

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