「1on1」という言葉はすっかり定着したものの、多くの職場で形骸化している気がする。
ビジネスの世界には、次々と、新しいカタカナ語が登場します。
たとえば、2000年台前半だと、「コーチング」「ファシリテーション」などが登場し「なんだって?指示命令じゃなくて、相手から引き出す、だって?」と職場に新鮮な驚きをもたらしたものでした。
ここ数年だって、「アンラーニング」「リスキリング」「オンボーディング」などなど、次々、カタカナ語が職場に入り込んできます。流行るもんは、なぜか、日本語じゃないw
面接、面談、会議、打ち合わせ、と言っていたようなものが、「1on1」として、カタカナ語で登場したのがたぶん、10年くらい前。(日本では、とう意味で)
カタカナ語には弱いニッポン人、各社、とにかく、どんどんと「1on1」をすれば、職場の課題をかなり解消できる、と思って導入したものと思われます。
しかし、「1on1」が何で、どういう目的で何をするもので、どんな風に進めるのがよいのか、よく理解しないまま、現場では理解されないまま、
「ふーん、わかった。部下と1対1で会話すればいいのよね」
「オッケー!」
と採用された「1on1」は、
・上司の話を聴く場
・部下の課題を上司が考えて、上司がアドバイスする場
・日々の進捗の確認をする場
・ただの茶飲み話(雑談)
などに変化(あるいは、最初からそう運営されていて)。
(実際には、研修とか説明会などもしていると思うのですが、なんせ、対象となる管理職層の人数が多いので、1-2時間の説明会や簡単なロールプレイをしておしまい、ってことが多かったのじゃないかと想像しています)
そんなわけで、本来のあるべき姿である「1on1」になっていない上司との対話の時間は、結局、誰にとっても(部下にとっても、上司自身にとっても)、「1on1」、時間かかる割に、役に立たねーってなっているケース、結構あるんじゃないかと思っています。
あるところで耳にしたのは、
「1on1? 毎朝、朝会で進捗確認しているので、問題はその都度ブツしているし、わざわざやる必要性を感じない」
といった言葉。
あなたの職場の「1on1」。機能してます?